The Beach Boys : Pet Sounds (50th Anniversary Edition/2枚組)

(2枚組Deluxe Edition・輸入盤)

(2枚組Deluxe Edition・日本盤/UICY-15519)

(※画像はAmazonからのリンクより。日本盤は現物とは異なりますのでご注意ください。)
 The Beach Boysのアルバム『Pet Sounds』の50周年記念デラックス・エディションがリリースされました。ここではボックス(日本盤は6月24日発売)より先に出た2枚組盤を。主にこんな感じです↓

🔵 2枚組デラックス・エディション
🔵 2016年最新リマスター音源
🔵 Disc 1はMono & Stereo両Mix収録
🔵 Disc 2はアルバムのインストゥルメンタル版、未発表ライヴ・ヴァージョンを収録
🔵 32ページ英文オリジナル・ブックレットには写真、David Fricke氏の新規ライナー、各収録曲の詳細なクレジットとBrian WilsonとTony Ashurのコメントを掲載
🔴日本盤はSHM-CDを採用
🔴日本盤は歌詞・対訳・英文ブックレットの翻訳付

他にいくつか挙げると、今回ジャケットのデザインが若干異なり、写真と緑色の部分(曲名表記なし)が半々、左側に黄色が縦に入っていて、店頭だとどれが50周年盤か判別しやすい。あと日本盤は帯が黄色地、輸入盤はケースの右下に「The Beach Boys Pet Sounds 50th」と書かれた丸いステッカーが貼られています。

 ブックレット記載の演奏者クレジットが40周年盤より分かり易く表記され、特に「That's Not Me」はオーヴァー・ダビング奏者の表記が変更(12弦ギターはグレン・キャンベル→カール・ウィルソンに。ブックレットにこれに関する注記あり)。
[収録曲]

[Disc 1]
(Mono Mix)
1. Wouldn't It Be Nice
2. You Still Believe In Me
3. That's Not Me
4. Don't Talk (Put Your Head On My Shoulder)
5. I'm Waiting For The Day
6. Let's Go Away For Awhile
7. Sloop John B
8. God Only Knows
9. I Know There's An Answer
10. Here Today
11. I Just Wasn't Made For These Times
12. Pet Sounds
13. Caroline, No


◎1〜13はOriginal Mono Mix。既発CDとは異なり、かつて『Carl & the Passions "So Tough"』(1972年)と『Pet Sounds』が2枚組仕様で発売された際に使用したテープからの新規リマスター。高域が強調された2012年盤CDとは対照的に中低域が際立つ(※再生環境によって印象は異なる)。ちなみに1972年盤に関しては『レコード・コレクターズ (2016年7月号)』のカラー・ページ(p.44〜48)にも記述があります。他に気付いた点がいくつか。

1. Wouldn't It Be Nice (mono)

(2012年盤)
🔵イントロ(ドラムが入るまで)はヒスノイズ軽減対策のためか、大元のマルチトラックから差し替えられている(でなければ、イントロのみヒスノイズ除去した可能性も)。
(2016年盤)
🔴イントロの差し替えなし。オリジナル通り。

6. Let's Go Away For Awhile (mono)

(2012年盤)
🔵1分付近、転調直前で聞こえたクリック・ノイズらしき3音が削除されている(1987年リマスター音源同様)。
(2016年盤)
🔴オリジナル通り。1分付近、転調直前で聞こえたクリック・ノイズらしき3音はそのまま(註:書籍等では2音とされていますが、管楽器の音が止まる前にも聞こえる)。

(Stereo Mix)
14. Wouldn't It Be Nice (2001 Stereo Mix)
15. You Still Believe in Me (2012 Stereo Mix)
16. That's Not Me (1996 Stereo Mix)
17. Don't Talk (Put Your Head On My Shoulder) (1996 Stereo Mix)
18. I'm Waiting For The Day (1996 Stereo Mix)

19. Let's Go Away for Awhile (1996 Stereo Mix)
20. Sloop John B (1996 Stereo Mix)
21. God Only Knows (1996 Stereo Mix)
22. I Know There's an Answer (1996 Stereo Mix)
23. Here Today (1996 Stereo Mix)
24. I Just Wasn't Made For These Times (1996 Stereo Mix)
25. Pet Sounds (1996 Stereo Mix)
26. Caroline, No (1996 Stereo Mix)

◎16〜26は1996年作成のステレオ・ミックスからリマスター。14,15は注釈あり。

14. Wouldn't It Be Nice (stereo)

🔵"2001 Stereo Mix"からのリマスター音源。それ以前の"1996 Stereo Mix"では、マイクが歌っている「May if we〜っ…♪」の箇所がマルチトラック所在不明のため、ブライアンが通して歌ったテイクが使用されましたが、対策としてMono Mixからマイクのパートを抽出して復元。ベスト盤『Sounds Of Summer』(2003年)をはじめ、現在一般的に流通しているのはこの"2001 Stereo Mix"。
🔵 気にする程でもない些細な違い。出だしの一音がフェイド・イン処理され、丸みを帯びた印象に。

15. You Still Believe in Me (stereo)

🔵2012年盤で登場した新規ステレオ・ミックスで収録。Monoではヴォーカルがダブル・トラック(2重唱)でしたが、従来の"1996 Stereo Mix"では片方のヴォーカル素材が見つからず、仕方なくシングル・トラックのままリリース。その後2012年盤『Pet Sounds (Mono & Stereo』でようやくダブル・トラックで復元。

なお、その他ヴァージョン/ミックス各種は以前の記事を。1曲だけで10version超えているのがあったりする…(笑)

[Disc 2]
(Pet Sounds / Instrumental Album)
1. Wouldn't It Be Nice (Instrumental Stereo Mix)
2. You Still Believe In Me (Instrumental Stereo Mix)
3. That's Not Me (Instrumental Stereo Mix)
4. Don't Talk (Put Your Head On My Shoulder) (Instrumental Stereo Mix)
5. I'm Waiting For The Day (Instrumental Stereo Mix)
6. Let's Go Away For Awhile (Instrumental Stereo Mix)
7. Sloop John B (Instrumental Stereo Mix)
8. God Only Knows (Instrumental Stereo Mix)
9. I Know There's An Answer (Instrumental Stereo Mix)
10. Here Today (Instrumental Stereo Mix)
11. I Just Wasn't Made For These Times (Instrumental Stereo Mix)
12. Pet Sounds (Instrumental Stereo Mix)
13. Caroline, No (Instrumental Stereo Mix)

◎Disc 2の1〜13はインストゥルメンタル・ヴァージョンをアルバムの曲順通りに収録。既発音源の"Stereo Backing Track"(新旧ボックス収録)をフェイド・アウト処理したものと、音の配置が異なる別ミックス()が混在しており、マスタリングのみ変えた12「Pet Sounds」以外は初登場音源。

別ミックス

1. Wouldn't It Be Nice

 イントロのギターが中央に変更。フェイド・アウトして曲が終わる。

2. You Still Believe In Me

 ボックスでは"Intro"と"Stereo Backing Track"が別トラック扱いされていましたが、こちらは両者を繋げ、フェイド・アウトして曲が終わる(厳密に言うと"Intro"のリバーブのかかり方が異なる)。

3. That's Not Me

(Stereo Backing Track)
🔵2種類の12弦ギターとベースは左右に配置。中央=ギター/ドラム/タンバリン/オルガン/パーカッション。

(Instrumental Stereo Mix)
🔴2種類の12弦ギターとベースが右にまとめられ、中央=パーカッション+残響音、左=ギター/ドラム/タンバリン/オルガン。

6. Let's Go Away For Awhile

 Disc 1-19とほぼ同じですが、ストリングスがやや中央寄りになっている。

9. I Know There's An Answer

(Stereo Backing Track)
🔵サビでフルートが入っていない。
🔵1分44秒付近で一瞬入るバンジョーは中央やや右寄りに配置。

(Instrumental Stereo Mix)
🔴サビのフルートは右に配置。
🔴1分44秒付近で一瞬入るバンジョーは左から聞こえ、間奏で中央やや右寄りに移動。

11. I Just Wasn't Made For These Times

 "Stereo Backing Track"で右から聞こえた音(ハープシコード、パーカッション等)が中央に、管楽器が右に替わっている。

13. Caroline, No

(Stereo Backing Track)
🔵オリジナル・スピード。最後まで演奏される。
🔵右=Flutes
🔵左=Sax/Drums/Guitar/Dano Bass
🔵中央=Tambourine/Percussion/Harpsichord/String Bass/Vibraphone

(Instrumental Stereo Mix)
🔴アルバム同様にスピード・アップされている。
🔴右=Dano Bass/Guitar/Percussion//Drums/Sax
🔴左=Tambourine/Percussion/String Bass/Harpsichord/Vibraphone
🔴中央=Flutes
🔴エンディングのSEが左から右に移動。

(Live Recordings)
14. Wouldn't It Be Nice (Live At Michigan State University/1966)
15. Sloop John B (Live At Michigan State University/1966)
16. God Only Knows (Live At Michigan State University/1966)

◎後半は全曲未発表のライヴ音源。ちなみにブックレットには場所と日程のみがクレジットされていますが、雑誌『レコード・コレクターズ』2016年7月号の特集記事で細かく触れられていますのでそちらも是非。

 14〜16は1966年10月22日@ミシガン州大学より。時期は『Pet Sound』発売〜『SMiLE』製作開始直後(2日前は「英雄と悪漢」のセッションだった)、ブルース・ジョンストンを含む5人のみでの演奏。そのため精密なスタジオ録音とは異なり、歌が前面に出た形に(歌いながら弾くの大変そう…)。16の静寂さは翌年の『Smiley Smile』にも通ずる雰囲気。リード・ヴォーカルは14がアルとマイク、15はカールとマイク、16はカール(ブルースはオルガンを演奏)。あ、ブライアンがこの日同行してステージを袖で観ていたという事は、ボックス『Good Vibrations: Thirty Years of The Beach Boys』(1993年)Disc 5「Good Vibrations」も同じ日か。この曲がライヴ初披露だった記念すべき日。

17. Good Vibrations (Live At Daughters Of The American Revolution Constitution Hall, Washington DC/1967)
18. God Only Knows (Live At Daughters Of The American Revolution Constitution Hall, Washington DC/1967)
19. Wouldn’t It Be Nice (Live At Daughters Of The American Revolution Constitution Hall, Washington DC/1967)

 『Wild Honey』発表1か月前、1967年11月19日@DAR コンシティチューション・ホール、ワシントンCDでのライヴより(モノラル・ライン録音。19はステレオ・エコーが微量かけられている)。「Good Vibrations」が聴けるほか、マイクが何やら喋ってお客さんを沸かす場面があったり。ちなみにこの時はパッケージ・ツアーで、対バンはThe Soul Survivors、The Pickle Brothers、"Incense And Peppermints"でおなじみのStrawberry Alarm Clock、そして『Again』発表直後のBuffalo Springfieldというメンツでした。

20. God Only Knows (Live At Carnegie Hall, New York/1972)

 1972年11月23日@ニューヨーク、カーネギー・ホールでのライヴより。プロンディ・チャップリン(g,b)とリッキー・ファター(d)在籍時で、サポート・メンバー増員によりサウンドに厚みが出てきます。曲後半、デニスが(既に脱退していた)ブルース・ジョンストンのパートを歌っているのが聞こえる。

21. God Only Knows (Live At Jamaican World Music Festival, Montego Bay, Jamaica/1982)

 1982年11月にジャマイカで3日間にわたり行われた"Jamaican World Music Festival"から11月23日の演奏を収録。ブライアンとデニスにとっては暗い話題が多い時期でしたが、ブルース・ジョンストンが復帰、ジェフリー・フォスケットがサポート・メンバーで参加。ホーン・セクションのパートはシンセサイザーに置き換えられている。

22. Sloop John B (Live At Universal Studios, Universal City, CA/1989)

 「Kokomo」の大ヒット直後、1989年5月23日@カリフォルニア・ユニバーサル・スタジオでのライヴより。リード・ヴォーカルはブライアンとマイクで、サウンドは時代を反映してシンセ類の比重が高く、同じ曲でも時代毎に音の違いが楽しめるのもDisc 2ならでは。

23. Caroline No (Live At Paramount Theatre, NYC/1993)
24. You Still Believe In Me (Live At Paramount Theatre, NYC/1993)

 ボックス『Good Vibrations: Thirty Years of The Beach Boys』発表直後の1993年11月26日@ニューヨーク、パラマウント劇場でのライヴより。23はカール、24はアルがヴォーカルで、こちらもシンセが際立つアレンジに。ちなみに同日の「Vegetables」「Wonderful」がボックス『Made In California』(2013年)に収録されています。

 ちなみに『Pet Sounds』収録曲のLive Versionは『Live In London』(1970年)『In Concert』(1973年)『Live At Knebworth 1980』(2002年)『The 50th Anniversary Tour』(2013年)等にも数曲収録されていますのでそちらも是非・・・ということで、急いで書いたためどこかしら誤記とか出てきそうですが(汗)、2枚組盤のご紹介でした。
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(作成:2016年6月20日,7月7日)
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