The Beatles : The Capitol Albums Vol.2


Disc 1 "The Early Beatles"
Disc 2 "Beatles VI"
Disc 3 "Help! Original Mition Picture Soundtrack"
Disc 4 "Rubber Soul"

[アメリカ・キャピトル盤アルバムを復刻した4枚組ボックス・セット・1965年編]

VOL.1からの続きということで、アメリカのCapitol Recordsが1965年に発売した4枚のアルバムを初CD化したボックス第2弾。前回同様に、4枚のアルバムすべてStereo&Mono両ミックスを収録しています。CCCD(コピー・コントロールCD)の採用は避けられましたが、どういうわけか輸入盤初回プレスではマスタリングのミスが発生。Stereoを単にMonoに変換しただけの"偽Mono"音源が含まれていたために大きな騒ぎに(聴いて判別する方法になりますが、「I'm Looking Through You」のMono Mixで、Stereo Mix同様にイントロの間違えが入っていればミス盤、入っていなければ正常盤)。はじめからミス盤を避けたい場合は、この後紹介する日本盤を。

『ザ・ビートルズ'65 BOX』(CD=EMIミュージック・ジャパン TOCP-70031~34)

こちらは日本盤。原題とは異なるタイトルが付けられています。主な内容は以下の通り(帯からの引用)。
●1987年以来廃盤となっていた幻のオリジナル・キャピトル盤、CDとして復活。初CD化。
●各アルバム日本制作紙ジャケット
●各アルバム ステレオ&モノ両ヴァージョン収録
●全92曲中82曲が初CD化
●米オリジナル・ステレオ&モノ・マスター使用
●24ビット・デジタル・リマスター
●60ページ英語ブックレット付
●136ページ日本語ブックレット付(英文ライナー翻訳、各アルバムの全曲解説、歌詞・対訳付)

 前回(Vol.1)のジャケットのお粗末さを見かねて(?)か、日本盤は独自にLPのミニチュア化・紙ジャケット仕様の本格的な復刻が実現。輸入盤のロング・ボックスとは別の形態でリリースされています。
[The Early Beatles]
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『The Early Beatles』(LP=Capitol ST-2309/1965年3月)

1. Love Me Do
2. Twist And Shout
3. Anna (Go To Him)
4. Chains
5. Boys
6. Ask Me Why
7. Please Please Me
8. P.S. I Love You
9. Baby It's You
10. A Taste Of Honey
11. Do You Want To Know A Secret
◎簡単にいえば『Please Please Me』の米盤仕様という事になりますが、リリースまでのいきさつは少しややこしく…イギリスで「Please Pleae Me」が大ヒットした1963年初頭、プロデューサーのジョージ・マーティンはアメリカでのレコード・デビューを大手Capitolに打診しましたが、当時イギリスのミュージシャンがアメリカで成功した例がない等を含む理由で却下。仕方なくマイナー・レーベルのVee Jayと契約しシングルを数枚発売したもののブレイクまでには至らず…。状況に変化が出始めたのはCapitolがシングル「抱きしめたい」で大々的に力を入れ始めた1963年後半。その状況にあやかってVee Jayは1964年1月10日、アルバム『Introducing The Beatles』を急遽リリースし、全米第2位の大ヒットを記録。

 このリリースによってvee jayとCapitolの間ですったもんだがあった後、vee jayとの契約が終了し音源はCapitolへ移行。そして1965年3月、『Introducing The Beatles』の代わりとなるこの『The Early Beatles』が発売されます。前年に『Introducing The Beatles』を入手していたファンも多かったためか、全米チャートは最高第43位とあまりヒットはしていない。

内容は英盤『Please Please Me』から3曲を削り、曲順もかなり替えられています。で、その3曲は何処へ行ったかというと…。
●「I Saw Her Standing There」→『Meet The Beatles!』(1964年1月)
●「Misery」→『Rarities (Vol.2)』(1980年3月)
●「There's A Place」→『Rarities (Vol.2)』(1980年3月)

…とこのように、1987年のCD化以前のアメリカでは離散状態になっていました。

[CDについて]

1~11がStereo、12~24がMono。ただし注釈あり。

●1「Love Me Do」8「P.S. I Love You」は左=低音/右=高音に調整された疑似ステレオ・ミックスで収録。アナログ盤時代はお馴染みのミックスでしたが、CD化されたのはこのボックスのみ。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『The Early Beatles』リマスター盤では疑似ステレオ版は採用されず、Original Mono Mixに差し替えられています。)

●13~18,20~22は単にステレオをモノラルに変換したもので、ジョージ・マーティン承認のOriginal Mono Mixではありませんのでご注意ください。これは先に触れたマスタリングのミスではなく、60年代から既にこの形で発売されていました。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『The Early Beatles』リマスター盤ではOriginal Mono Mixに差し替えられています。)

 ちなみに各曲の細かいミックス/ヴァージョン違いは、イギリス・オリジナル・アルバムの記事で大まかに書いていますので、そちらをご覧ください(こちらからの方が各アルバムに行きやすいです、はい)。
[Beatles VI]
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『Beatles VI』(LP=Capitol ST-2358/1965年6月)

1. Kansas City/Hey-Hey-Hey-Hey
2. Eight Days A Week
3. You Like Me Too Much
4. Bad Boy
5. I Don't Want To Spoil The Party
6. Words Of Love
7. What You're Doing
8. Yes It Is
9. Dizzy Miss Lizzy
10. Tell Me What You See
11. Every Little Thing
◎1965年6月発表のアルバム。「全米ナンバー・ワン・ヒット"Eight Days A Week"収録!」と簡単に話を終わらせる事も出来ますが、イギリス盤のアルバム形態とは関係なく、色んな音源をかき集めて作られていたので、今となっては内訳の説明が必要だったりする。

イギリス盤『Beatles For Sale』から6曲(1,2,5,6,7,11)、シングルB面から「Yes It Is」、さらにまだレコーディング中だった『Help!』のセッションから新曲(3,4,9,10)を加えた構成。しかも「Bad Boy」はイギリスでは1966年暮まで未発表でした。英盤で親しんでいると寄せ集めにしか思えませんが、それでも全米第1位を記録。

 ちなみに個人的な思い出を書くと…1986年頃にこのアルバムのアナログ盤を新品で買って聴いてみたら、ジャケットや品番はStereo盤なのに音はMono盤だったので驚いた憶えがあります。当時はCD化されていなかった珍しいミックスも入っていたので逆に嬉しかったですけどね(笑)。なんでこんな盤になってしまったのか…真相は不明。

[CDについて]

1~11がStereo、12~22がMono。ただし注釈あり。

●8「Yes It Is」は左=高音、右=低音に音質を調整、さらに深いエコーをかけた疑似ステレオで収録。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『The Beatles VI』リマスター盤では通常のStereo Mixに差し替えられています。)

●12,16,17,18,22はOriginal Mono Mixではなく、微量にエコー成分が加えられた別Mono Mix。微量なので判別は難しいと思います。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『The Beatles VI』リマスター盤ではOriginal Mono Mixに差し替えられています。)
[Help! Original Mition Picture Soundtrack]
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『Help! Original Mition Picture Soundtrack!』(LP=Capitol SMAS 2386/1965年8月)

1. Help!
2. The Night Before
3. From Me To You Fantasy*
4. You've Got To Hide Your Love Away
5. I Need You
6. In The Tyrol*
7. Another Girl
8. Another Hard Day's Night*
9. Ticket To Ride
10. The Bitter End/You Can't Do That*
11. You're Going To Lose That Girl
12. The Chase *

* 印はケン・ソーン・オーケストラによる演奏。
◎『Help!』のアメリカ盤は英盤とは内容が異なり、ビートルズの演奏の他に映画の中で流れていたケン・ソーン・オーケストラ(*)の演奏が含まれ、こちらの方がいかにもサントラ盤の趣が強い。オーケストラの部分はあまり聴く気にはなれないと思いますが、その後のジョージに多大な影響を与えるシタールが含まれているのが興味深いところ。

[CDについて]

1~12がStereo、13~24がMono。ただし注釈あり。

(Stereo Mix)
●1「Help!」は冒頭に16秒のジェームズ・ボンドのテーマが入っている。その部分以外は1965年発表のオリジナル・ステレオ・ヴァージョン。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Help! (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』リマスター盤ではジェームズ・ボンドのテーマ以外の部分は1987年Remix版に差し替えられています。)

●9「Ticket To Ride」は左=低音、右=高音に音質を調整し、さらに音を左右に微妙にずらした疑似ステレオ・ミックスで収録。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Help! (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』リマスター盤では1987年Remix版に差し替えられています。)

(Mono Mix)
●14~24は単にステレオ・ミックスをモノラルに変換しながらコピーしたもので、ジョージ・マーティン承認のOriginal Mono Mixではありません。"Type B Mono Mix""ダウン・ミックス""偽Mono"と称されている事も。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Help! (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』リマスター盤ではOriginal Mono Mixに差し替えられています。)

●13「Help!」は1同様にジェームズ・ボンドのテーマが入りますが、ビートルズの演奏はOriginal Stereo Mixをモノラルに変換したもの。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Help! (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』リマスター盤ではジェームズ・ボンドのテーマ以外の部分はOriginal Mono Mixに差し替えられています。)

●21「Ticket To Ride」は9の疑似ステレオ版をモノラルに変換したため、音が二重に聞こえる。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Help! (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』リマスター盤ではOriginal Mono Mixに差し替えられています。)

※イギリス盤『Help!』についてはこちらをご覧ください。
[Rubber Soul]
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『Rubber Soul』(LP=Capitol ST-2442/1965年12月)

1. I've Just Seen A Face
2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
3. You Won't See Me
4. Think For Yourself
5. The Word
6. Michelle
7. It's Only Love
8. Girl
9. I'm Looking Through You
10. In My Life
11. Wait
12. Run For Your Life
◎1965年12月に発表された『Rubber Soul』のアメリカ盤。これまでイギリスとアメリカではそれぞれ違う内容のアルバムがリリースされてきましたが(これにはメンバーも不満を抱いていたようです)、ここでようやく同じアルバム・タイトルのものが出ました…が、全く同じとは行かず。外された曲に替わって「I've Just Seen A Face」「It's Only Love」の2曲が加わった事で英盤以上にフォーク・ロック色が強まった印象も。

●ジャケットの色合いが微妙に異なり、特にタイトルの文字の色は明らかに違う。ちなみにこのジャケットは1987年のビートルズ初CD化の際に米Capitol盤のみに採用されましたが、CDの内容はイギリス盤でした。
●イギリス盤が14曲なのに対し、米Capitol盤は全12曲。
●イギリス盤収録の「Drive My Car」「Nowhere Man」「What Goes On」「If I Needed Someone」がカットされ(次作『Yesterday... And Today』に回される)、代わりに米盤『Help!』からは洩れてしまった「I've Just Seen A Face」「It's Only Love」を収録。

[CDについて]

1~12がStereo、13~24がMono。ただし注釈あり。

(Stereo Mix)
●5「The Word」9「I'm Looking Through You」以外、1~4,6~8,10~12は1965年に作成されたOriginal Stereo Mixで収録。このミックスは1987年以降に発売されたCD(及びiTunesダウンロード配信)とは別ミックス。
(※ 2014年発表の『The U.S. Box』『Rubber Soul (U.S.)』リマスター盤では「The Word」「I'm Looking Through You」以外のStereo音源が1987年Remix版に差し替えられています。)

●5「The Word」はイギリス盤とは別ヴァージョン。ジョンのリード・ヴォーカルがダブル・トラック。さらにエンディングも他のミックスよりも長めで、ほぼ完奏して終わる。

●9「I'm Looking Through You」のStereo Mixもイギリス盤とは別ヴァージョン。イントロでギターを2回間違えいてる箇所がカットされずそのまま残されている。ただし21のMono Mixはイギリス盤と同じで、この箇所は含まれていない。

(Mono Mix)
●18「Michelle」の米盤Mono Mixは英盤Mono・Stereo Mixよりもフェイド・アウトが長い。

※イギリス盤『Rubber Soul』についてはこちらをご覧ください。
http://benice.blog.fc2.com/blog-entry-875.html
(YouTubeより)

●サンプルとして「The Word」のU.S. Stereo Mixを。ジョンのヴォーカルがダブル・トラックになっています。
アメリカ盤3 : その他へ進む。
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(作成:2005年/更新:2009年9月18日,10月27日,2013年3月23日,12月14日,2014年1月15日,2月10日)
関連記事
[ 2009/09/18 20:01 ] The Beatles関連 | TB(0) | CM(2)

Help! [Original Motion Picture Soundtrack]

>mow_henryさん

こんにちはどうもはじめまして。ビートルズ名義以外の部分とは意外でした(笑)

ちゃんとしたのがあるかは…マスター・テープを見られる立場の人でないと確認出来そうにないですけど、これを書く前に今年出たCDのStereo Mixをモノラルに変換してみたら、Mono Mixと全く同じになりました。テープの揺れやノイズも同じ位置に入っているので、やはりそういう事なんだろうと。
あの時代の事、予算的にもオーケストラは2トラック・ステレオで一発録音してそうな気も…推測になっちゃいますけど、なんかそんな気がします。
[ 2014/05/05 11:00 ] [ 編集 ]

Help 2014リマスター

アメリカでだけ発売されたスコアの部分もちゃんとしたモノミックスあるんでしょうか?今回もステレオから変換したやつとかなんでしょうか?
[ 2014/05/04 03:33 ] [ 編集 ]

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