The Beatles : Live At The Hollywood Bowl (1977/2016)

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[SIDE ONE]
1. Twist And Shout (August 30th,1965)
2. She's A Woman (August 30th,1965)
3. Dizzy Miss Lizzy (August 30th+ 29nd,1965)
4. Ticket To Ride (August 29nd,1965)
5. Can't Buy Me Love (August 30th,1965)
6. Things We Said Today (August 23rd,1964)
7. Roll Over Beethoven (August 23rd,1964)
[SIDE TWO]
1. Boys (August 23rd,1964)
2. A Hard Day's Night (August 30th,1965)
3. Help! (August 30th,1965)
4. All My Loving (August 23rd,1964)
5. She Loves You (August 23rd,1964)
6. Long Tall Sally (August 23rd,1964)

Final Mixdown And Sequencing:Produced By George Martin
Re-mix Engineer,Ggeoff Emerick
[唯一の公式ライヴ・アルバム]

◎1977年5月発売のライヴ・アルバムで、ビートルズ分裂以降初の未発表音源リリースとなりました。時期的にはWingsが健在で、イギリスではPunk全盛期の中、全英第1位/全米第2位の大ヒットを記録。日本盤(LP=EAS-80830/カセット=ZR25-1030)はジョージ・マーティンをはじめ、大御所・若手(当時)の著名人数名によるライナー、曲目解説、歌詞・対訳付き。同内容の復刻版CDは発売されていませんが(もし見かけても誰かが勝手に作った非正規品ですので…)、2016年9月に新たな形でリリースされています。それについては後ほど。

(録音当時はお蔵入りに)

 収録されているのはアメリカ・ハリウッド・ボウル公演から、1964年8月23日分(『A Hard Day's Night』発売1ヶ月後)から6曲、1965年8月30日分(『Help!』発売直後)から7曲をセレクト。当時の録音はジョージ・マーティンが渡米し、アメリカのスタッフと共に3トラック・レコーダーで録音。ところが・・・ライヴは終始観客の「ギャーーーーっ!!!!!!!!!!!」が鳴り止まず、ビートルズも自分達の音がろくに聞き取れない状況で演奏している状態。上手く行けばアメリカのみでライヴ盤化されるはずでしたが、難ありと判断されお蔵入りに。

 それが70年代後半になって正式発売されたのは、非正規盤(1964年分のラフ音源)対策や、直前にマイナー・レーベルから正規ルートで出てしまった『Live! at the Star-Club in Hamburg, Germany;1962』(一般的なビートルズ像とはやや異なる、奔放でチンピラ・バンドっぽさを感じる音源)への対抗も兼ねて。近年テレビやラジオ局が収録したライヴ音源や映像が公式・非公式盤問わず発売されていますが、ライヴ活動時代にマルチトラック録音されたのはハリウッド・ボウル公演のみ。

(スタジオ録音とは違うノリも)

 聴きどころは全部!あとは最後まで聴いて感じるのみ・・・じゃ身も蓋もないので進めると、もうとにかくオープニングの時点で「ギャーーーーっ!!!!!!!!!!!」が凄まじい(笑)。ポールが"Yeah~!!"って言うとさらにうるさくなる。ライヴ盤って、結構後から拍手や歓声がループ挿入されたりがあるけど、これは初めから消したいくらいに入っている(笑)。加工があってもギターに深いエコーがたまにかかる程度(註:1977年版の話で2016年版とは異なる)。

 スタジオ版では盛り上がる前に終わってしまう「She's A Woman」は後半ポールが盛り上げ、ジョンの存在感が際立つ「Dizzy Miss Lizzy」のスタジオ盤には無いノリがあり、途中でちょっとしたブレイクを挿んだジョージの「Roll Over Beethoven」、リンゴの「Boys」のヤケッパチ振りが楽しい。途中でジョージが主旋律を歌う「All My Loving」、前年出た曲なのに「昔懐かしい曲」と紹介している「She Loves You」・・・にしてもなんだろこの高揚感は(笑)。場内の興奮がスゲー伝わってくる(←こういう言い方すると後で恥ずかしくなるんですよね(汗))。広い会場用の音響設備もなく、ギタリストの足元にエフェクターもない時代の演奏(で、ビートルズがライヴ辞めた途端、周りは音量上げたりアンプを積み上げ始める)にもかかわらず、形容し難いエネルギーに引き寄せられる。

 個人的にもそれなりに思い入れのあるアルバムで、手持ちのアルバム(といっても自分のではない)も聴き過ぎて帯や中袋がズタズタで(笑)。中袋がアルバムの一覧表になっていて、それを頼りに他のアルバムを聴き始めた。誰かに「どのアルバムがいいですか?」なんて尋ねるより「これ持ってる?」って言う方が、お互いに持っていない曲の話ができたり・・・そういう時間を作ってくれたアルバム。

(追記)
🔵 裏ジャケットの日付に一部誤りあり。
🔵 「Dizzy Miss Lizzy」は1965年8月30日とされていますが、実際は曲の前半のみで、間奏以降は8月29日の演奏が編集で繋げられている。
🔵 「Ticket To Ride」は1965年8月30日とされていますが、実際は8月29日の演奏。
🔵 「A Hard Day's Night」演奏前のジョンのMCは8月29日より(『レコード・コレクターズ』2016年10月号 p.49より)
[2016年盤:Live At The Hollywood Bowl]

『Live At The Hollywood Bowl』(ユニバーサル UICY-15566/2016年9月9日発売)

1. Twist And Shout (1965)
2. She’s A Woman (1965)
3. Dizzy Miss Lizzy (1965)
4. Ticket To Ride (1965)
5. Can’t Buy Me Love (1965)
6. Things We Said Today (1964)
7. Roll Over Beethoven (1964)
8. Boys (1964)
9. A Hard Day’s Night (1965)
10. Help! (1965)
11. All My Loving (1964)
12. She Loves You (1964)
13. Long Tall Sally (1964)
(Bonus Tracks)
14. You Can’t Do That (1964)
15. I Want To Hold Your Hand (1964)
16. Everybody’s Trying To Be My Baby (1965)
17. Baby’s In Black (1965)

Produced By Giles Martin

◎映画『EIGHT DAYS A WEEK – The Touring Years』の公開に合わせ、これまで未CD化だったハリウッド・ボウル公演のライヴ盤が新装発売されました。ジャケットが一新され、タイトルも『Live At The Hollywood Bowl』と微妙に変更されています。

(主な特徴)
🔵 2016年新規リミックス&リマスター音源
🔵 ボーナス・トラックで未発表音源4曲収録
🔵 パッケージはデジ・スリーブ仕様(オリジナル・アルバムの2009年リマスター盤シリーズと同様)
🔵 ジャケットは1977年盤とは全く異なるデザイン
🔵 24ページ英語ブックレット(ライナー/写真などを掲載)
🔴 日本盤はSHM-CDを採用
🔴 日本盤は36ページ日本語ブックレット付(英語ブックレット翻訳/日本語解説/歌詞・MC部分を含む対訳付き)

 発売前からYouTubeで一部が公開され、配信版で3曲が先行発売されましたけど、全編通して聴きたかったので一切試聴しなかった。1〜13は1977年版と同一テイクですが今回新たにRemixされています。演奏が大分鮮明になったのと(ジョンの意味不明なMCもよく聞こえる)、ヴォーカルにかけられたエコーが変えられています。1977年版のほうがエコーが長め。音質やエコーのかかり方がそれぞれ異なるので、どっちがどうとかは聴き手の好み次第。

 ボーナス・トラックは4は既発テイクで別ミックス、あとは公式未発表。「You Can’t Do That」が聴けるのが嬉しいし、「Baby’s In Black」のMCでジョンが「何でだ?」って言っているように聞こえる(空耳)。あの曲(orあのテイク)を入れて欲しかったとか正直ありますけどスタジオ録音とは違う良さもあり、未聴の方はこの機会に是非。
[おまけ1:Set List]

[1964年8月23日]
1. Twist And Shout
2. You Can't Do That+
3. All My Loving+
4. She Loves You
5. Things We Said Today
6. Roll Over Beethoven
7. Can't Buy Me Love
8. If I Fell
9. I Want To Hold Your Hand+
10. Boys
11. A Hard Day's Night
13. Long Tall Sally

[1965年8月30日]
1. Twist And Shout
2. She's A Woman
3. I Feel Fine
4. Dizzy Miss Lizzy
5. Ticket To Ride
6. Everybody's Trying To Be My Baby+
7. Can't Buy Me Love
8. Baby's In Black#+
9. I Wanna Be Your Man
10. A Hard Day's Night
11. Help!
12. I'm Down

印は『Live At The Hollywood Bowl』に収録。
+印は2016年盤ボーナス・トラックに収録。
#印は『Real Love』に収録。

(追記)
🔵 1965年8月29日にも録音が行われましたが、前半4曲でポールのヴォーカルが上手く録音されず。それでも「Dizzy Miss Lizzy」(一部)「Ticket To Ride」と一部のMCが採用されている。
🔵 書籍『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版』のp95に掲載の1965年8月29日公演のデータ部分、プロデューサー名が「エンゲマン(クリスチャン・ネーム不明)」となっていますが、当時Capitol RecordsにいたKarl Engemann氏と思われます(参考:The Beach Boys関連の某CDブックレットより)。既にどこかで解決済みかもしれませんが念のため。
[おまけ2:その他の関連音源]
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◎1964年11月にアメリカで発売された2枚組『The Beatles' Story』に、1964年8月23日分から「On Stage With The Beatles」(会場の歓声の一部抜粋)と「The Beatles Look At Life」("Twist And Shout"の前半53秒を抜粋)を収録。かつてはこの僅か53秒を聴くために大枚叩いた方も多かったのでは…。現在はボックス『THE U.S. ALBUMS』(2014年)で入手可能。


『Real Love』(CD=東芝EMI TOCP-8716/1996年3月)

◎シングル『Real Love』のカップリングとして「Baby's In Black」が収録。上記2016年盤ボーナス・トラックとは別ミックス/別ヴァージョンで、MCは1965年8月29日、演奏は8月30日を使用。


◎映像版『アンソロジー』「All My Loving」(1964年8月23日)のライヴ映像が収録。


(Disc 3)
11. You Can't Do That
12. Can't Buy Me Love
13. If I Fell
14. A Hard Day's Night
15. I Want To Hold Your Hand

◎これのみ非公式盤。2016年発売の4枚組BOX『Unreleased Masters』(CODA CPLCD040)に1964年8月23日演奏分から、公式盤から漏れた5曲を収録(モノラル)。11,15はRemixされ2016年盤に収録されましたが、特にライヴ・ヴァージョン自体が珍しい「If I Fell」と、公式盤よりテンションの高い「A Hard Day's Night」が聴きどころ。
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(作成:2003年7月29日/更新:2016年9月11,15日)
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