The Beatles : Past Masters (Vol.1/1988)

(2009年リマスター盤)

パスト・マスターズパスト・マスターズ
(2013/11/06)
ザ・ビートルズ

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iTunes Store配信版
(1988年〜2009年まで流通していた旧盤CD)
パスト・マスターズ Vol.1パスト・マスターズ Vol.1
(1998/03/11)
ザ・ビートルズ

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[Vol.1 (Disc 1)]

1. Love Me Do (Single Version)
2. From Me To You
3. Thank You Girl
4. She Loves You
5. I'll Get You
6. I Want To Hold Your Hand
7. This Boy
8. Komm, Gib Mir Deine Hand
9. Sie Liebt Dich
10. Long Tall Sally
11. I Call Your Name
12. Slow Down
13. Matchbox
14. I Feel Fine
15. She's A Woman
16. Bad Boy
17. Yes It Is
18. I'm Down
[オリジナル・アルバム未収録曲を網羅した編集盤]

◎ 1987年にビートルズの全オリジナル・アルバムがCD化され「はい、これで出揃いました。めでたしめでたし〜」…とは行かず。ちょっと待て、まだCD化されていない曲があるだろ!って事で、1988年にシングルや4曲入りEPからの曲、別ヴァージョン等を収録した編集盤が作られました。この『Past Masters』を加える事で、現役時代に発表した曲が揃います。

 ちなみに2009年発売のリマスター盤ではCD2枚組になっていますが、それ以前はVol.1、Vol.2と2枚に分けて発売されていました。僅かながらアナログ盤・カセット・テープも発売され、そちらは2枚組。さらに1988年発売当初のCDの価格は1枚3,200円(消費税導入前。時代は昭和)、それに対して2009年リマスター盤は2枚組で3,700円…これから初めて買う方が羨ましいですが(笑)。元々が2枚バラでの発売だったので、ここではVol.1(Disc 1)とVol.2(Disc 2)を別項でご紹介します。

(ヒット曲も聴け散らばっていた音源も揃えられる)

 この編集盤では「Love Me Do」のリンゴがドラムを叩いている"Original Single Version"、「シー・ラヴズ・ユー」「抱きしめたい」のドイツ語版等も含まれているのでマニア向けとの声もありましたが、その割にはヒット曲がいくつか入ってますよね…(笑)。実際に聴けばカヴァー曲や「This Boy」のようなカップリングも負けず劣らずな曲が多く、Vol.2(Disc 2)には「Hey Jude」「Let It Be」も入っているわけで。もしこれから聴き始める方で、後々オリジナル・アルバムも揃える場合はこのアルバムから入っても問題はないです。

 聴きどころは全部…だと話が終わるので、初期の代表曲「She Loves You」も勿論入っているし、アメリカでの成功を掴むきっかけとなった「I Want To Hold Your Hand」(英米共に1位)、そのB面「This Boy」は3声コーラスが聴きどころ。8「Komm, Gib Mir Deine Hand」9「Sie Liebt Dich」は仕方なく録音したと思われるドイツ語ヴァージョン。なのに録音はフランスというワケのわからなさ(笑)。14「I Feel Fine」はイントロのフィードバック音とジョンが弾くギターリフにラテン風のリズム等多彩な要素が含まれた名曲(シングルはみんな名曲ですけどね(笑))。

 10〜13は「Can't Buy Me Love」と「A Hard Day's Night」の間にリリースされた4曲入りEP『Long Tall Sally』(1964年6月)からの曲。ちなみに↓は近年の再発盤より。


 4曲中3曲がロックン・ロールのカヴァーで、ジョージ・マーティンがピアノで参加。ポールがヴォーカルで、ライヴではラストによく演奏されていたタイトル曲10「Long Tall Sally」は50年代のロックンローラーでビートルズの音楽的師匠の一人・Little Richardの代表曲で、僅か1テイクで録音。日本ではザ・ドリフターズがビートルズの来日公演の前座で演奏したのもよく知られるエピソード。

 11「I Call Your Name」はEP唯一のオリジナルでジョンがヴォーカル。元々はBilly J. Kramer & The Dakotasに提供し、1963年7月にシングル「Bad To Me」のB面として発表された曲(A面もレノン&マッカートニー作品で、ビートルズ版はこれに収録)。ビートルズ版では間奏に入るとスカ・ビート調のリズムに変化。拍子がコロコロ変わるジョンの作風の前兆と言えるかも。

 12「Slow Down」は「Dizzy Miss Lizzy」や「She Said Yeah」等で知られるLarry Williamsの作品で、日本ではキャロルもカヴァー(DVD『燃えつきる キャロル・ラストライブ』等に収録)。リンゴのヴォーカル13「Matchbox」は「Blue Suede Shoes」で知られるCarl Perkinsの1957年の曲。

 15「She's A Woman」は14「I Feel Fine」のB面でR&Bスタイルのポールのヴォーカルとジョンのギターのカッティングが聴きどころ。カップリング曲ながらライヴでは定番曲となり、1966年の来日公演でも演奏されています。

 16「Bad Boy」は再びLarry Williamsのカヴァーでジョンの迫力あるヴォーカルが聴ける一曲。イギリスと日本ではベスト盤『A Collection of Beatles Oldies』(1966年)が初出でした。17「Yes It Is」「Ticket To Ride」のカップリング曲で、Stereo Mixは本作で初登場でした。ラストの18「I'm Down」「Help!」のカップリングだった曲で、1965〜6年のライヴのラストに演奏されていたロックン・ロール・ナンバー。

 あとこれは昭和から平成に移り変わる頃の昔話。このCDが発売される1988年までは「This Boy」「She's A Woman」「Yes It Is」のStereo Mixは"レア音源"で、CD発売当時は最大の聴き所でした。で、CD化以降は逆にMono Mixの方が珍しくなってしまった…と。CD時代突入後はこうした逆転現象や新事実が次々に出てきたり、ジョージが「Got My Mind Set On You」(1987年)でカムバックを果たし、ジョンの映画『イマジン』の公開(1988年)やポールのソロ活動も再び活発になったりと、話題の尽きることのない時代でした。
[1988年版と2009年版の音源の違い]

🔵「From Me To You」「Thank You Girl」「Komm, Gib Mir Deine Hand」「Sie Liebt Dich」の4曲は、1988年発売の旧盤CDと2009年リマスター盤双方で異なるミックスで収録されています。

1. モノラル・ミックスで収録
『パスト・マスターズ VOL.1』(1988〜2009年まで流通していた旧盤CD/通常プラケ仕様)。

2. ステレオ・ミックスで収録
『パスト・マスターズ vol.1&2』(2009年リマスター盤/デジ・スリーブ仕様)
『パスト・マスターズ』(2009年リマスター盤/紙ジャケット仕様)
『ザ・ビートルズ・ボックス』(2009年/黒い箱)
[おまけ1 : カヴァー・ヴァージョンいろいろ]

⚪️From Me To You

DJ GRIEVOUS & Jazz Funk Orchestra『Re:Analyze The Beatles』(2014年)

⚪️I Want To Hold Your Hand

Al Green『THE Hi RECORDS SINGLE COLLECTION』Cafe lounge『Cafe Scandinavia ~ 厳選・北欧カフェミュージックベスト』(2015年)
Glen Adams『I Want To Hold Your Hand / Revelation』(2011年)

Sparks『Big Beat+6』(1976年)

⚪️This Boy

竹内まりや『Dear Angie ~あなたは負けない/それぞれの夜』(2013年)

⚪️I Call Your Name

The Mamas & the Papas『If You Can Believe Your Eye and Ears』(1966年)
The Boys『The Boys』(1977年)

⚪️Komm, Gib Mir Deine Hand

⚪️Sie Liebt Dich
The Punkles『Beat the Punkles』(1998年)

⚪️Slow Down

キャロル『燃えつきる キャロル・ラストライブ』(1975年)

⚪️I Feel Fine

Alma Cogan『The Girl With a Laugh In Her Voice』

⚪️She's a Woman

Jeff Beck『Blow By Blow』(1975年)

Jack Sheldon『Live At Don Mupo's Gold Nugget』

⚪️I'm Down

Aerosmith『Permanent Vacation』(1987年)

Yes『イエスイヤーズ』(1991年)
[おまけ2:別ヴァージョン/別テイク(簡易版)]

 このアルバム収録曲の別ヴァージョン/別テイクを個人的に把握している範囲内でまとめてみました。普段慣れ親しんでいる曲も、実はこんなに違いがあったりする…のを羅列しただけのコーナーです。

 あくまで簡易的のため、もしそれでも疑問・謎が解消されなかったり、もっと細かく、深ぁ~く知りたい方は下記の関連書籍もご参照ください。また、ヴァージョンの表記に関しては(元々"何々ヴァージョン"という表現はないため)都合上こちらで勝手に付けたものなので、他の方が書いているものとは表現が異なる場合がある事をご了承ください。
全部読むと相当しんどいので、もし何か気になった時に読んでいただけると幸いです。

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●2011年8月6日発売の『大人のロック!特別編集 ザ・ビートルズ 新時代の響き』でもリマスター盤の細やかな解析結果が掲載されています。どの曲でどのような修正がされたのか、パソコンで検証しないとほぼ誰も気付かないであろう指摘も書かれていますので、興味のある方は是非一読を。

Love Me Do (Single Version)

 デビュー・シングルの初期プレスに収録されていたオリジナル・シングル・ヴァージョン。ドラムはリンゴで、アルバム・ヴァージョンとの判りやすい違いはタンバリンが入っていないこと。ちなみにこの別テイクはStereo Mixが存在しない以前に元のテープ自体が処分されてしまったため、レコード盤からスクラッチ・ノイズを除去して収録されています。
『Please Please Me』の項目をご参照ください。
(主な収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

From Me To You

1 : Mono Single Version

 シングル盤に収録されていたオリジナルのモノラル・シングル・ヴァージョン。ステレオ・ミックスとは異なり、イントロでハーモニカが含まれている。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
『Compact Disc EP. Collection』(CD=東芝EMI TOCP-7101~15/1992年)
『CD Single Collection』(東芝EMI TOCP-7701~22/1993年)
◉『The Beatles 1962~1966 (赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

2 : Stereo Mix

 ステレオ・ミックスではイントロでハーモニカが含まれていない。
(収録CD)
◉『Past Masters』(2009年)

3 : Take 1 & 2
4 : Take 5

 2013年12月に登場した別テイク。Take 1は間奏前で演奏がストップ(ジョンとポールが何やら話している)。Take 2は最後まで演奏されますが、この時点では間奏が含まれていない。Take 5はアレンジが変更され間奏が加わる。
(収録アルバム)
『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年)

5 : Take 3

 ユニバーサル及びアップルとは無関係のレーベルから発売された音源(パッケージに"Take 7"とありますが、実際は"Take 3")。シングルになったテイクとは異なり、短い間奏が含まれていない。ハーモニカもありませんが、編集用パートとして別録りしたものなのでここには未収録。さらに元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。
(収録CD)
『Unreleased Masters』(2016年)
◉『ザ・ロスト・スタジオ・セッションズ』(2016年)

Thank You Girl

 こちらもMono、Stereoでハーモニカの挿入箇所が異なります。

1 : Mono Single Version

 オリジナルのモノラル・ミックス。ステレオ・ミックスとは編集が若干異なり、サビの部分とエンディングでハーモニカが挿入されていない。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(1992年)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

2 : Stereo Mix

 ステレオ・ミックスではサビの部分とエンディングでハーモニカが挿入されている。ちなみにオリジナル・ステレオ・ミックスが収録されるのは『Past Masters』2009年リマスター盤が初めて。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

3 : U.S. Stereo Mix

 ステレオ・ミックス自体は1964年発表のCapitol盤『Second Album』が初登場でしたが、そこでは深いエコーがかけられていました。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)


4 : Type B Mono Mix

 ↑の"Type B Mono Mix"という表現は『The U.S. Box』(2014年)のブックレットより。これはステレオ・ミックスをモノラル化したもので、ジョージ・マーティンが認証した本物のモノラル・ミックスではない。他に"ダウン・ミックス"や"偽Mono"(レココレ等でお馴染み)と称される。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

5 : Take 1

 2013年12月に登場した別テイクの"Take 1"で、ハーモニカは含まれていない。エンディングではリンゴのフィルが入らずフェイド・アウトする。
(収録アルバム)
◉『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年)

5 : Take 5

 2013年12月に登場した別テイクの"Take 5"で、これもハーモニカは含まれていない。エンディングでリンゴのフィルが入るものの、あまりうまく行かずフェイド・アウト。OKテイクではエンディング部分を別録して編集で繋げています。
(収録アルバム)
◉『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年)

6 : Takes 4 & 12

 ユニバーサル及びアップルとは無関係のレーベルから発売された音源。シングル用のセッションより。前半のTake 4と後半(リンゴのドラムが目立つ部分)のTake 12を組み合わせたもの。ハーモニカは別のテイクに重ねたのでここでは無し。何故か元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。
(収録CD)
◉『Unreleased Masters』(2016年)
◉『ザ・ロスト・スタジオ・セッションズ』(2016年)
『Greatest Hits And Lost Treasures』 (2016)

She Loves You

🔴 Mono Mixと2種類の疑似ステレオが存在します。この曲は演奏と歌が分割されて録音されたセッション・テープが早い段階で処分されているため、Stereo Mixは存在しません。

 ちなみにYouTubeで"Stereo Mix"と称されたものがいくつかupされていますが、どれも第三者が音源編集ソフトで作成した疑似ステレオで、「Sie Liebt Dich」の演奏部分と合体させたものや、上からドラムをダビングしたフザけたものも…(苦笑)。あとこれは他のサイトからですが、最近ではこのようなミックスも作る事が出来るようです。

1 : Mono Mix

 一般的に流通しているオリジナルのモノラル・ミックス。ちなみに気にする程ではないレベルでの違いですが…Mono Mixでも収録されているCDによってマスタリングが微妙に異なります。90年代以降に出た音源の大半はテープ編集跡(つなぎ目)を判りにくく修正されています。さらにややこしい事に、2009年リマスター音源でも『Past Masters』と『Mono Masters』とではマスタリング担当者が異なり、『Mono Masters』の方が音量がやや小さめ。こういうものまで含めると相当ややこしくなるので、収録CDに関してはひとまとめにご紹介します。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Compact Disc EP. Collection』(1992年)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Beatles 1962~1966(赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

2 : 疑似ステレオ(1)

 アメリスCapitol盤『Second Album』(1964年)に収録された疑似ステレオ・ミックスは、右=高音/左=低音に調整し、さらに音を左右に微妙にずらし、深いエコーが加えられています(ややこしい)。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

3 : 疑似ステレオ(2)

 1966年にイギリスで発表されたベスト盤『オールディーズ』のステレオ盤用に作成された疑似ステレオ・ミックス。米Capitol盤のような過剰な加工はされておらず、単純に左=低音、右=高音に音質を調整したもの。未CD化。CD化以前は多くの編集盤LPにこのミックスが収録されていました。
(主な収録アルバム)
◉『A Beatles' Collection Of Oldies』(1966年)

I'll Get You

 この曲もセッション・テープが処分されているため、Stereo Mixは存在しません。

1 : Mono Mix

 一般的に流通しているオリジナルのモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 アメリカCapitol盤『Second Album』(1964年)に収録された疑似ステレオ・ミックスは、右=高音/左=低音に調整し、さらに音を左右に微妙にずらし、深いエコーが加えられています。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

I Want To Hold Your Hand

 モノラル、疑似ステレオ、さらに3種類のステレオ・ミックスが存在します。

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(1992年)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Meet The Beatles!』(2014年)


2 : 疑似ステレオ

 米Capitol盤『Meet The Beatles』(1964年)に収録された疑似ステレオ・ミックスは、右=高音/左=低音に調整、さらに音を左右に微妙にずらして"ステレオ感"を出しています。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)


3 : Stereo Mix (1)

 ここからが非常に厄介で…(苦笑)。1つ目は60年代にオーストラリアで発売されたレアなステレオ・ミックスで、右=ヴォーカル&手拍子、中央=リード・ギター、左=ベース/ドラム/リズム・ギターという配置。未CD化(余談 : 通常のステレオ・ミックスをPCの編集ソフトを使ってあれこれ機能を駆使していじくると、これと同じようなミックスが作れる…と余計な事を書いてみる)。

 ちなみに『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版』のp.55、1963年10月21日(月)にステレオ・ミックスが作成されたとの記載がありますが、それがこの時のミックスの可能性あり(真相は不明)。


4 : Stereo Mix (2)

 2つ目は1965年にヨーロッパ圏で発売された編集盤『Beatles' Greatest』に収録されたステレオ・ミックス。『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版』のp.90に記載されている6月8日(火)の所にステレオ・ミックスを作成したとの記述があり、発売された時期からして、この時のステレオ・ミックスと思われます。

 一般的に流通しているステレオと音の定位も印象も殆ど変わりありませんが、11秒目、"Tell you something"の歌詞の後に出てくる低音のフレーズが、通常のステレオ版よりも大きめに聴こえる。通常のステレオ版ではこのミックスよりも引っ込んで聴こえる…と、殆どそれだけの違い(苦笑)

 ちなみに『Beatles' Greatest』は1978年に日本盤も出ていますが、確認してみた所、通常のステレオ・ミックスに差し替えられていました。

5 : Stereo Mix (3)

 一般的に流通している通常版ステレオ・ミックス。1966年発売の英編集盤『A Beatles' Collection Of Oldies』が初出。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『The Beatles 1962~1966(赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Meet The Beatles!』(2014年)

6 : "Love" Remix

 2006年にシルク・ドゥ・ソレイユのステージのサントラ用に制作されたリミックス版。ただし全編にわたり観客の絶叫のSEが挿入され、曲も約1分20秒にEditされている。
(収録アルバム)
◉『LOVE』(2006年)

7 : 2015 Stereo Mix (Remix)

 ベスト盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。
🔵 右=リード・ギター/左=ベース、ドラム、コーラス/中央=ヴォーカル。
🔵 左側のバスドラの迫力が増している。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

This Boy

1 : Mono Single Version

 オリジナルのモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Meet The Beatles!』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 Capitol盤『Meet The Beatles』(1964年)に収録された疑似ステレオ・ミックスは、シングル用のMono Mixを右=高音/左=低音に音質を調整したもので、どこか音が回っているような印象。アナログ盤では他に『Love Songs』(LP=東芝EMI EAS-50007~8)にも収録。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

3 : Stereo Mix

 ステレオ・ミックスは1988年発表の旧盤『Past Masters Vol.1』で初CD化。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Compact Disc EP. Collection』(1992年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Meet The Beatles!』(2014年)

4 : Alternate Take

 1995年に発表(※日本発売は1996年)された別テイク。2つのテイク(Take 12&13)が収録されていますが、どちらも歌詞を間違えた失敗テイク(メンバーの笑い声等も聴こえる)。
(収録CD)
『Free As A Bird』(1996年)

Komm, Gib Mir Deine Hand

1 : Mono Mix (1)

 オリジナルのモノラル・ミックス。出だしで(ビートルズではない)誰かが「Come in」と言っている謎の声が聞こえる。
(収録CD)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : Mono Mix (2)

 基本的にaとほぼ同じですが、出だしの謎の声は入っていない。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

3 : Stereo Mix (1)

 ステレオ・ミックス。出だしで右側から「Come in」という謎の声が入っている。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

4 : Stereo Mix (2)

 こちらのステレオ・ミックスは基本的に3とほぼ同じですが、出だしの謎の声は入っていない。
(収録CD)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

Sie Liebt Dich

1 : Mono Mix

 「She Loves You」ドイツ語版のオリジナル・モノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : Stereo Mix

 ステレオ・ミックス。右=ヴォーカル/左=演奏に振り分けられている。
(収録CD)
◉『Past Masters』(2009年)

I Call Your Name

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。イントロの12弦ギターの弾き方が通常版Stereo Mixとは全く異なるほか、カウベルが1秒目から登場する。通常版Stereo Mixは11秒目から。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(1992年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

2 : U.S. Stereo Mix

 Capitol盤『Second Album』(1964年)収録のステレオ・ミックス。イントロの12弦ギターは通常版Stereo Mixと同一ですが、カウベルは8秒目、歌詞で言うと"Call Your Name~っ"の所で入る。さらに曲全体に深いエコーが加えられています。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)


3 : U.K. Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。モノラルとはイントロのギターやカウベルの登場位置が異なる。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

Slow Down

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。
🔵Monoはリード・ギターがStereoよりも登場するのが遅い。Stereoは2秒付近、Monoは11秒付近が出てくる。
🔵エンディングでも若干の違いあり。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(東芝EMI TOCP-7101~15/1992年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。モノとはリード・ギターが登場する位置が異なる。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

Matchbox

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。Mono Mixでは間奏のリード・ギターが2本聴こえますが、Stereoでは中央から聴こえるギターが途中で聴こえなくなる。ヴォーカルも双方でバランスの違いあり。判りやすいのは1分30秒付近。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(東芝EMI TOCP-7101~15/1992年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。モノとはリード・ギターが登場する位置が異なる。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

I Feel Fine

1 : U.K. Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。通常のStereoよりもフェイド・アウトが長く、終わり間際にジョージのリード・ギターが聴こえる。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(東芝EMI TOCP-7101~15/1992年)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 Capitol盤シングル及びMono盤LP『Beatles'65』収録の別ミックスで、深いリバーブがかけられている。これはアメリカ向けにイギリスで作成されたもの。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Beatles '65』(2014年)

3 : 疑似ステレオ (1)

 上記"U.S. Mono Mix"を右=高音/左=低音に音質調整し、さらに音を左右に微妙にずらした疑似ステレオ・ミックス。非常に騒がしく耳障りな印象。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)


4 : 疑似ステレオ (2)

 1965年にヨーロッパ圏で発売された編集盤『Beatles' Greatest』に収録されている疑似ステレオ・ミックスは3と似ていますが別物で、こちらはU.K. Mono Mixを基調に深いエコーがかけられ、さらに音が二重になっているのが特徴。未CD化。


5 : Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。1966年発表のベスト盤『オールディーズ』で初登場。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『The Beatles 1962~1966 (赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Beatles '65』(2014年)

6 : Alternate Stereo Mix

 冒頭に物音や誰かのつぶやき声の入ったStereo Mix。未CD化。かつては日本盤LPの『赤盤』等で聴けましたが、現在は未CD化。
(主な収録アルバム)
◉『The Beatles 1962-1966 (赤盤)』(1973年)

7 : Anthology Remix
8 : Anthology 5.1 Surround Mix

 DVD版『Anthology』に新規Remix版とサラウンド版が収録されています。ただしフェイド・アウト間際で次の場面の音と被っているのが惜しい。通常のステレオ・ミックスとは異なり、ヴォーカルが左右に振り分けられているのが特徴。
(収録DVD)
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

9 : 2015 Stereo Mix (Remix)

 ベスト盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。
🔵 ダブル・トラックのヴォーカルが左右に広げられている。
🔵 間奏のギターソロ(2本)は左右に振り分けられている。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

She's A Woman

1 : U.K. Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『CD Single Collection』(東芝EMI TOCP-7701~22/1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 Capitol盤シングル及び『Beatles'65』モノラル盤収録のミックスで、U.K. Mono Mixとは異なり深いリバーブがかけられている。また、最後の"She's a woma~n!"のシャウトが英盤Monoでは5回歌われるが、米盤では3回目で早々とフェイド・アウトする。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

3 : 疑似ステレオ

 上記"U.S. Mono Mix"を右=高音/左=低音に調整し、さらに音を左右に微妙にずらした疑似ステレオ・ミックス。非常に騒がしく耳障りな印象。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(2004年)

4 : Stereo Mix

 一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Beatles '65』(2014年)

5 : Alternate Stereo Mix

 冒頭にポールの"1,2,3,4"というカウントが入るステレオ・ミックス。
(収録CD)
◉『Compact Disc EP. Collection』(東芝EMI TOCP-7101~15/1992年)

6 : Take 2

 ユニバーサル及びアップルとは無関係のレーベルから発売された音源。1964年10月8日録音の"Take 2"。何故かStereoからMonoに変換されてしまっている。
(収録CD)
◉『Greatest Hits And Lost Treasures』 (2016)

7 : Take 5

 ユニバーサル及びアップルとは無関係のレーベルから発売された音源。1964年10月8日録音の"Take 5"で、OKテイクの1つ前。これも何故かStereoからMonoに変換されてしまっている。
(収録CD)
◉『Unreleased Masters』(2016年)
◉『ザ・ロスト・スタジオ・セッションズ』(2016年)

Yes It Is

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.2』(2006年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Beatles VI』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 上記Mono Mixを右=高音/左=低音に調整し、さらにリバーブをかけて疑似ステレオ化したもの。ちなみにリバーブのかからない疑似ステレオ・ミックスもありますが、そちらは未CD化。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.2』(2006年)

3 : Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Beatles VI』(2014年)

4 : Alternate Take

 未発表のTake 2(仮歌入り)と、マスター版となったTake 14を組み合わせたもの。
(収録CD)
◉『Anthology 2』(1996年)

I'm Down

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。ステレオよりもフェイド・アウトが約2秒長い。
(収録CD)
◉『CD Single Collection』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)


2 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているステレオ・ミックス。ちなみにCD化はされていませんが、左右が逆になっているものもあります。
(収録CD)
◉『Past Masters Vol.1』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)

3 : Alternate Take (Take 1)

 1996年に発表された別テイク(Take 1)。
(収録CD)
◉『Anthology 2』(1996年)
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(作成:2003年7月28日/更新:2009年9月14日,2011年9月22日,2012年,2013年10月12日,2014年2月5日,2015年11月13日,2016年9月22日)
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