The Beatles : Let It Be (1970)


iTunes Store配信版
[1969年1月 : Get Back Session]

 アルバム『The Beatles』(1968年11月)が発売されて間もない1969年1月、バンドの原点に立ち返り、オーヴァー・ダビングなしのスタジオ・ライヴ録音が企画され、その模様はリハーサルを含め、終始フィルムに撮影される事に(当初はテレビ放映用として撮影が行われた。契約上映画をもう1本制作しなければならなかったという話も)。

 撮影の前半(1月2~16日)はトゥイッケナム・フィルム・ スタジオにてリハーサルのみが行われ、本番のレコーディングはなし。この時に大量のカヴァー曲や新曲(後に『Abbey Road』や「Another Day」「Back Seat Of My Car」「All Things Must Pass」「Give Me Some Truth」など後にソロで発表された曲を含む)が演奏され、公開された映画では「Two Of Us」「I've Got A Feeling」等の曲が形になって行く行程を観る事が出来ますが、実際の現場は厳しいものがあったようです。冬場の広くて寒いスタジオ内と暑い照明、夜間の演奏が午前中に替わった事、常にカメラで撮影・記録されている不慣れな環境はメンバーにとってストレスとなり、リハーサルはダラダラとなるか口論になるかで進展せず。そしてこうした状況に嫌気がさしたジョージがスタジオを抜け出してしまう事態に…。

 他の3人はこのままではまずいと、話し合いの結果、アップルのオフィスに急造したApple Studioに録音機材を持ち込み、場所の移動が決定。撮影後半(1月22~31日)はこのApple Studioでジョージ・マーティン、エンジニアのグリン・ジョンズ立会いのもと、リハーサルとレコーディングを開始。さらに再び合流したジョージの提案で、キーボード奏者のビリー・プレストンがゲストで迎えられた事で場の雰囲気が和らぎ、メンバーの演奏も向上して行きます。

 そして撮影終盤の1月30日、後に伝説となるビルの屋上でのライヴ・パフォーマンスが行われ、翌31日の撮影とレコーディングは終了。
[1969 : 未発表アルバム"Get Back"]
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[Side A]
1. One After 909
2. Rocker
3. Save The Last Dance For Me
4. Don't Let Me Down
5. Dig A Pony
6. I've Got A Feeling
7. Get Back

[Side B]
1. For You Blue
2. Teddy Boy
3. Two Of Us
4. Maggie Mae
5. Dig It
6. Let It Be
7. The Long And Winding Road
8. Get Back (Reprise)

(未発表アルバム『Get Back』と『Let It Be』の主な違い)

⚪️ 収録曲のうち『Let It Be』に同一テイクなのは以下の7曲。ただしすべて別ミックスまたは別ヴァージョン。

「One After 909」
「Get Back」
「For You Blue」
「Maggie Mae」
「Dig It」
「Let It Be」
「The Long And Winding Road」

⚪️ 収録曲のうち「I've Got A Feeling」「The Long And Winding Road」「Teddy Boy」は後に『Anthology 3』(1996年)で正式発表。ただし別ミックス、または別編集。

⚪️ One After 909

 ヴォーカルは『Let It Be』では中央だったのに対し、こちらは左右に振り分けられている。

⚪️ Dig A Pony

 『Let It Be』『Anthology 3』とは別テイク。イントロとアウトロで"All〜I want〜is♪"のコーラスが入る。

⚪️ Get Back

 Single Versionと同一。細かい事を言うと前の曲との間に会話が挿入されている。

⚪️ For You Blue

 リード・ヴォーカルが『Let It Be』とは別テイク(演奏は同じ)。

⚪️ Two Of Us

 1969年1月24日録音。ポールが弾くギター・リフが微妙に異なり、全体的に覇気のない演奏。『Let It Be』や映画版は1969年1月31日録音(共に別テイク)。

⚪️ Get Back (Reprise)

 レコードやCD化はされていませんが、映画のエンディングで使用されています。

⚪️ Dig It

 映画でもお馴染みのLong Version(註:全長版ではない。実際は12分近くの長さで、カットされた前半ではポールの義理の娘、ヘザーが延々と「アー〜〜〜〜〜っ!!(≧▽≦)/」と歌っていた)。

⚪️ 「Teddy Boy」は映画には登場せず、またポールの初のソロ・アルバム『McCartney』(1970年4月)に収録されたため、『Let It Be』からは外された。

⚪️ 未発表音源のうち「Save The Last Dance For Me」はアメリカのR&Bグループ、The Driftersのナンバー。日本では越路吹雪さんの日本語版でも知られている曲。

⚪️ 「Rocker」と題された正体不明の曲、恐らくFats Dominoの「I'm Ready」の一部の可能性あり(推測)。

⚪️ Let It Be

 当初の決め事に反して"オーヴァー・ダビング"が行われ、1969年4月30日に追加された2番目のリード・ギター(Single Versionと同一)に差し替えられています。ただしブラスやストリングス、バック・コーラスの一部はこの時点ではダビングされていないため未収録。ジョンのベースやコーラスも差し替え前なので入っています。

⚪️ 1970年Mix版に追加された「Across The Universe」は、テイク自体は『Let It Be』『Past Masters』と同一ですが、ミックスは両者とも異なる(未発表)。テープ・スピードの操作もなく、このまま出しても十分なのでは…と内心思っていたら、これに近くも似て非なる別ミックスが『Let It Be... Naked』(2003年)で登場します。

(テイクの選択に疑問が)

 撮影及びレコーディング中にエンジニアを担当したグリン・ジョンズは、ビートルズ側からアルバムの編集を依頼され(悪く言うと大量のテープを"丸投げ"されたとも言える)、1969年3月からミックス・編集作業を開始。5月にマスター・テープが完成し、映画の公開に合わせて『Get Back』というタイトルで発表される予定でしたが、メンバーからのOKが出ずお蔵入り(さらに映画の編集も遅れていた)。さらに1970年1月には「I Me Mine」「Across The Universe」が加えられ改訂&再度提出するも結局はボツとなり、アルバム『Get Back』は"幻のアルバム"となります(注:上記曲目は1969年5月編集のものより。1970年1月に再編集されたものとは異なる)。

 アルバム『Get Back』の個人的な印象を書くと、「お蔵入りになっても仕方がない」というのが正直なところで、ルーズな進行、ミックスの段階で深くかけられたリバーブが陰気で寒々しい。

 一方で「オーヴァー・ダビングのないこちらの方が好きだ」という意見も一理あると思うものの、このアルバムの最大の欠点は「必ずしもベスト・テイクが選択されたわけではない」点。特に「Don't Let Me Down」「Dig A Pony」「I've Got A Feeling」「Two Of Us」は未完成状態なうえ、テンションの低いテイクの採用には首を傾げてしまう。

 それと気になるのは"プロデューサーの不在感"。ビートルズ側が"セルフ・プロデュース"と言ってもよさそうだけどそういった素振りもなく。ジョージ・マーティンは現場に立ち会っていますが(映画では「Dig It」の演奏中に一瞬映るほか、2015年秋までiTunes Storeで販売され現在は『1+(デラックス・エディション)』のDVD及びBlu-ray盤収録の「Get Back」の映像にも登場する)、それまでのようにメンバーとの共同作業はなかったのでは…。アーティストの成功の裏側に優れたスタッフあり。ただ、本作のセッションではそこが少しずつ崩れ始め、第三者が介入する隙が結構あったと。

 今だったらデラックス・エディションの番外編として入れるのもアリでしょうし、映画同様に"ドキュメンタリーもの"としてなら成立すると思います。ただ、"万人向けの商品"として聴くに耐えうるアルバムとなると『Let It Be』や後の『Let It Be... Naked』のような形で良かったのではないでしょうか。
[1970年の出来事]

 撮影&レコーディング終了後、このセッションから世に出たのは「Get Back」「Don't Let Me Down」(1969年4月)、「Let It Be」(1970年3月6日)の2枚のシングルのみ。アルバムは中々OKが出ない。しかし映画公開に合わせるために出さねばならない…。その一方で1970年1月下旬、当時のマネージャーがアメリカ人プロデューサー、フィル・スペクターとジョンを引き合わせ、シングル「Instant Karma」を制作。

フィル・スペクターはIke & Tina Turnerの「River Deep,Mountain High」(1966年)をピークに一線から身を引いた状態でしたが、「Instant Karma」での仕事振りを目の当たりにしたジョンとジョージは、一向に進まない『Let It Be』の編集をフィル・スペクターに依頼。当初のプランとは違った形になったもののアルバムを無事完成させます。ちなみに1970年のビートルズの出来事を振り返ってみると…。

⚫️ 1月 ジョン以外の3人で「I Me Mine」のレコーディング(3日)。翌日には「Let It Be」のオーヴァー・ダビング作業。
⚫️ 2月 ジョン、プロデューサーにフィル・スペクターを迎え、Plastic Ono Bandとしてシングル「Instant Karma」発表。
⚫️ 2月 アメリカで編集盤『Hey Jude』発売。
⚫️ 3月 6日、シングル「Let It Be」イギリスで発売。
⚫️ 3月 フィル・スペクター、アルバム『Let It Be』の編集作業開始(23日)。
⚫️ 3月 リンゴ、初のソロ・アルバム『Sentimental Journey』発表(27日)。
⚫️ 4月 ポールのビートルズ脱退が報じられる(10日)。
⚫️ 4月 ポール、初のソロ・アルバム『McCartney』発表(17日)。
⚫️ 5月 アルバム『Let It Be』イギリスで発売(8日)。
⚫️ 5月 映画『Let It Be』一般公開(21日)。
⚫️ 9月 リンゴ、セカンド・ソロ・アルバム『Beaucoups Of Blues』発表。
⚫️ 11月 ジョージ、アルバム『All Things Must Pass』発表。
⚫️ 12月 ジョン、アルバム『ジョンの魂』発表。

 …と、大雑把にまとめてみました。後から知る身としては「ビートルズが実際にいつ解散したのか」がよく判らない。「ポールの脱退宣言によりビートルズは事実上の解散をした」という表現は見かけますが…。

 資料を色々と見回した限りで書くと、それまでにリンゴ→ジョージ→ジョンの順でビートルズを辞める意思をメンバーに伝えていたものの、公の場で脱退が報じられたのは最後に言ったポールでした。これがビートルズ分裂にさらに拍車をかけ、ポールの訴えにより1971年3月、法的に解散が認められた事に。"法的に"っていうのがなんとも…。後任マネージャーとポールの対立で他のメンバーと距離が出来たのを含め、様々なネガティヴ要素が時間をかけて積み重なった結果、解散へと向ったと捉える事も出来るし、良く言うとレコーディング・アーティストとしてのビートルズはやるべき事をやり尽くし、各メンバーがソロ活動可能な程実力を身に付けた結果の流れとも…捉え方も様々、理由も一つではないでしょう。そしてアルバム『Let It Be』発表後、4人は本格的にそれぞれの活動へ…。
[1970 : Let It Be]

[Side A]
1. Two Of Us
2. Dig A Pony
3. Across The Universe
4. I Me Mine
5. Dig It
6. Let It Be
7. Maggie Mae

[Side B]
8. I've Got A Feeling
9. One After 909
10. The Long and Winding Road
11. For You Blue
12. Get Back
◎1970年5月の映画公開に間に合わすべく、新たに編集を依頼されたフィル・スペクターは、膨大な音源を一通り聴いた後ベスト・テイクを選出し、それを単期間で"万人が聴けるアルバム"としてまとめ完成させます。ただし当初のコンセプトだった生演奏一発録音のスタイルはほぼ破棄され、特にバラード系の曲では大胆な編集・ダビングが施されています。主な例を挙げると…。

⚪️ 「Across The Universe」はテープ・スピードを遅くし、コーラスを含むいくつかのパートをカット。さらにその上からオーケストラと合唱隊をダビング。

⚪️ 「I Me Mine」はオーケストラを加え、さらに曲を長く編集して引き延ばす。

⚪️ 「Get Back」「Let It Be」はシングルとは別ヴァージョンを作成(詳細は後程)。

⚪️ 元々12分あった即興演奏の「Dig It」は1分以内に縮められ、曲後半に別テイクからジョンの(裏声&DJ風の)語りをシンクロして挿入。

⚪️ 「The Long And Winding Road」では外部アレンジャーによる派手なオーケストラをダビング。

ちなみに「Rocker」「Save The Last Dance For Me」「Teddy Boy」「Don't Let Me Down」はアルバムから外されています。

 これらの作業はポールやジョージ・マーティンの知らぬ間に行われたため、完成したアルバムを聴いた2人は驚きと共に失望したという。DVD版『Anthology』でのポールの発言等から察すると、当時新たに加わったマネージャー、アラン・クレインとの契約をポールのみ断固反対したため3対1の孤立状態になり、ポールに話が行き届かなかったのでは…。よくある話とはいえ、知らぬ間に作者のヴィジョンとは違うものにされていたら誰でもいい気分はしないでしょう。

 多くの問題と数奇な運命を辿ったアルバム『Let It Be』、ジャケットのデザインやタイトル曲等、(周りが望まなくとも)ビートルズ解散を強く突きつけられる印象が。発売は『Abbey Road』より後になりましたが、特に3,6,10,12等を聴くと、やはり世に出るべき作品だったのではないでしょうか。また、ゲスト参加のビリー・プレストンの好サポートも見逃せなく、70年代以降はThe Rolling Stonesのサポートをはじめ、ソロ・アーティストとして「Outa-Space」(全米第2位)や「You Are So Beautiful」等の名曲を発表。晩年はEric Claptonやリンゴ・スターのツアー・メンバーとしても活躍しています。
[2003 : Let It Be...Naked]

(2010年リリース盤)


(2013年リリース盤)


( iTunes Music Store配信版/2013年3月29日)

1. Get Back
2. Dig A Pony
3. For You Blue
4. The Long And Winding Road
5. Two Of Us
6. I've Got A Feeling
7. One After 909
8. Don't Let Me Down
9. I Me Mine
10. Across The Universe
11. Let It Be
(Additional Disc)
Fly On The Wall

◎ 2003年11月、映画のDVD化もまだという時に突如、『Let It Be... Naked』と題された企画盤アルバムがリリースされました。オフィシャルの宣伝文では「ザ・ビートルズが意図した幻の『レット・イット・ビー』、遂に完成!」「ありのままのサウンド」と謳われ、オーケストラのダビングを省き、ビートルズの演奏に焦点を当てたサウンドにリミックスされています。ちなみに1969年1月の膨大な映画用の音源から会話やリハーサルなどを抜粋し、22分弱にまとめた「Fly On The Wall」がボーナスCDとして付けられています。

(デジタル技術で曲を再構築)

 新たに編成された制作チームに一任されたこのアルバムは、現存するマルチ・トラック・テープ(8 Track)をデジタル変換後、コンピューター上で細かな編集が行われています。音源のクリーニングのほか、曲によっては複数テイクからベスト・パーツを選び組み合わされています(テンポが違うものもキーを変えずに組み合わせ可能。音楽編集ソフトがあれば素人でも時間と根気があれば作成できます)。かつてジョージ・マーティンが「Please Please Me」「She Loves You」の複数テイクを手作業でテープ編集していた時代があったとはいえ、そのレベルを遥かに超えたものでした。

 収録曲も即興性の高い「Dig It」「Maggie May」はポールの意見で外され、代わりに「Don't Let Me Down」を収録。また、必ずしも『Let It Be』の要素が完全に排除されたわけではなく、「Dig A Pony」「I Me Mine」の曲の長さや一部パートの削除は今回も同じ。『Get Back』『Let It Be』、両者の要素も生かしつつ、同じ素材から別のアルバムが作られ、そして仕上がった音源をポールやリンゴがチェックする…というスタイルが取られています。

 しかし曲自体に巧みな編集が行われたとなると、キャッチコピーをありのまま受け止めるには語弊が出るわけで、これが発売当時議論の的に。加えて日本初盤は悪名高きCCCDでの発売が火に油を注ぐ結果を招く事に(註 : 日本盤は2010年11月以降は通常のCDで再発売)。大袈裟な例えをすると、ほぼ"すっぴん"なのが『Get Back』、人前に出して恥ずかしくない"化粧"を施したものが『Let It Be』だったとしたら、『Let It Be... Naked』は"美容整形"に置き換えると想像しやすいかも(個人的解釈)。宣伝文句に気を取られると楽しめるものも楽しめなくなるし、個人的には目くじらを立てて咎める程ではなかったし、「これはこういうもの」と納得した上で聴いています。

 話は少し逸れますが「複数テイクの組み合わせ」は、現代のハードディクス・レコーディングではそう珍しいものではなく、例えばライヴでマルチ録音可能な機材(またはパソコン)を持ち込む→ステージで新曲を演奏→貯め録りした音源をPro Toolsで楽器別にベスト・パーツを選択→最終的に一枚の"新作アルバム"を作り上げる事も可能で。リズム・トラックをライヴハウスで、あとは別の場所でコツコツ重ねるとか、もし歓声や拍手が入ったらそこだけ消すなり歌い直すなりすればいいわけで。別テイクのテンポを合わせるのも面倒で根気がいるでしょう…でも『Let It Be... Naked』はそれを実践している。そう思うとこのアルバム、「もしビートルズが現代のデジタル機器で新作を作ったら…」をバーチャル体験出来る側面もあるかと。

[CDについて]
⚪️ もし日本盤で揃えたい場合、2010年以降の再発盤をオススメします。日本盤はブックレットに「Fly On The Wall」の会話部分の翻訳が載っているのでその方がいいかなぁと。で、2003年盤(TOCP-67300・01)は"コピー・コントロールCD"で、プレーヤーに影響が出る場合があるので避けたほうが無難です。品番の確認と発売日が「03・11・11」と表記されたものが2003年盤に該当します。もし中古で購入予定の方は要チェックという事で。
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資料 : リリース当時に作成された宣伝用フライヤーの内側(表側はアルバム・ジャケットと同じ)。縮小して載せたので何が書いてあるのやらですが…(汗)。ここの飾りというか資料の一つってことで。

[おまけ1:個人的なアルバムの印象]

 この項目は個人的な話なので読み飛ばしOKです。このアルバムを初めて聴いたのは恐らく1985年頃(既に記憶が曖昧)。家族が友人から借りてきたレコードを数週間、ほぼ先入観もなくフツーに聴いて楽しんでいました。フツーに…今でもフツーに楽しんでますが(笑)。単純に、全部いい曲でした。レコードは当然持ち主の所に戻されたので、その後少ないお小遣いを貯めてアメリカ盤LP買いました。その盤はジャケットと同じデザインの大型ポスターが折り畳まれて入っていました。

 「Let It Be」は1980〜1981年頃に初めて聞いたんじゃなかったかなぁ…たしか何かの映画の主題歌になってましたよね。で、「Let It Be」がシングルとは違うのにはすぐに気づきましたけど、他の細かい話を知るのはアルバムを聴いてから1年程後経ってから。映画『Let It Be』が深夜にテレビ放映されていたらしく、それを友人が録画していたものを見せてもらったり、他にはFMでビートルズを全曲流す番組が放送され、その時に『Get Back』の一部が流れて…まさかFMでこの手のものが聴けるとは思わなかったので色んな意味で驚きました。ちなみにそれはモノラル音源に後からエコーを付け加えた疑似ステレオでした。「Two Of Us」が始まったと思ったら突然テープが止まり、その後ジョンがブツブツ何か言った後に再び曲が始まる別テイクとか、ダビングのない「The Long And Winding Road」…単純に暗くて陰気な音だなぁと…。それはリバーブから受ける印象だったり、聴いたのが10代前半だったので、少ない音での細かな表現力や深みまでは判らなかった。

 先に触れた「The Long And Winding Road」にまつわるエピソードも当然後で知ったわけで、そういうのを抜きにすると『Get Back』版より映画版の方が好きです。オーケストラ入り版は…もしかしたら単に甘ったるいバラードにしか思えない方もいるかもしれないけど、イメージとしてはRay Charlesの「Don't Let The Sun Catch You Crying」「Georgia On My Mind」辺りに照らし合わせるのもいいんじゃないかと。「What'd I Say」等のR&B路線からさらに進んで、オーケストラをバックにレコーディングしていた頃(1959年〜60年代前半)の。「Don't Let The Sun Catch You Crying」はGet Back Sessionでも演奏されていたし、後にポールもライヴ盤で取りあげた曲…といっても推測なので真意は判りませんけど、根底にあるものの一つとしてRay Charlesを挙げてもいいのではないでしょうか。あっ、そういえばビリー・プレストンって、このセッションに参加する直前までRay Charlesのバックで演奏していましたね…。


 それと、バンド形態によるロックン・ロールなやつと、ストリングスの入ったナンバーがチグハグに入っているアルバムがあったなぁ…と。具体名出しちゃうとIke & Tina Tuenerのアルバム『River Deep – Mountain High』(1966年)。はい、これもこじつけです(笑)



 『River Deep – Mountain High』は『Let It Be』以前にフィル・スペクターが手がけた代表的な作品で、都合上アイク・ターナー主導による熱いR&Bナンバーと、フィル・スペクター・プロデュースによるストリングス入りで分厚いサウンドの曲がほぼ交互に入っていて、結果的にああいう凹凸のあるアルバムに仕上がったのかもしれませんね。こちらも機会がありましたら大音量で是非。


 フィル・スペクターは…エキセントリックな人物像は置いといて、シングル盤に己の魂を徹底的にぶち込む印象が強く、アルバム制作には二の次な印象が。一時期の沈黙を経て1969年に現場復帰した彼にとって、『Let It Be』は新たな挑戦だったのではないでしょうか。自分の追求するサウンドを一から築くわけでもない、既に録音済みで、誰もどうまとめていいか困るような代物を単期間でアルバムに仕立て上げる…こうした作業自体恐らく初だったでしょう。しかもかつての競争相手でもあったビートルズの音源ときた。成功すれば次のキャリアにも繋がり、失敗すれば文字通り過去の人…。結果はアルバムは商業的な成功を収め、その後ジョージのソロ・アルバム『All Things Must Pass』やジョンの『ジョンの魂』『Imagine』等数枚をプロデュースしこれも大ヒット。他にDerek and the Dominos(シングル「Tell The Truth」のみ)、ラモーンズ等をプロデュースし、色々ありつつも10年間を切り抜けて行きます。それ以外の事を深く知りたい方は、何冊が出ている関連書籍でという事で。
[おまけ2:カヴァー・ヴァージョンいろいろ]

⚪️Two Of Us
AIMEE MANN & Michael Penn『I Am Sam』(2002年)
Clémentine『ルミエール』(2006年)

⚪️Dig A Pony
IL BOSSA TRATTORIA『LET IT BE -ITALO JAZZY BOSSA-』(2012年)

⚪️Across the Universe
David Bowie『Young Americans』(1975年)

⚪️I Me Mine
野宮真貴 with 花田裕之『Gentle Guitar Dreams』(2002年)
Sand, Water & Wind『Nightlife Style Chill-Out, Vol. 1 (Funky Juice Grooves and Beats from Nujazz to Electrohouse)』(2014年)

⚪️Dig It
IL BOSSA TRATTORIA『LET IT BE -ITALO JAZZY BOSSA-』(2012年)

⚪️Let It Be
Aretha Franklin『This Girl's In Love With You』(1970年)

⚪️I've Got A Feeling
Billy Preston『Encouraging Words』(1970年)

⚪️One After 909
Mark Soskin's Rock Crusaders『FOREVER The BEATLES Vol.10』(2007年)

⚪️The Long and Winding Road
Mountain Mocha Kilimanjaro『温故知新』(2012年)

⚪️For You Blue
Dhani Harrison『For You Blue』(2013年)

⚪️Get Back
Shirley Scott & the Soul Saxes『Shirley Scott & the Soul Saxes』(1969年)
Al Green『green is blues』(1970年)
[おまけ3:別ヴァージョン/別テイク(簡易版)]
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 アルバム収録曲の別ヴァージョン/別テイクを個人的に把握している範囲内で羅列してみました。80年代までは「Get Back」「Let It Be」「Across The Universe」の別ヴァージョンがある程度だったのが、1996年以降、気が遠くなる程ワケの分からない状況になっています😅

 あくまで"簡易版"ですので、もしそれでも疑問・謎が解消されなかったり、もっと細かく、深ぁ~く知りたい方は、さらに専門的なサイトを探すか、関連書籍等もご参照ください。また、各曲の録音日に関しては『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版』を中心に参考にしました。

Two of Us

1 : Album Version

 アルバム・ヴァージョンは1969年1月31日録音。ちなみに映画版では同じ日の録音から別テイクが採用されています(エンディングでのジョンの口笛がちょっと違う程度)。

2 : Anthology 3

 1996年に発表された別テイクで、1969年1月24日録音。ギターのリフの弾き方や、ドラム等にいくつか違いが。
(収録アルバム)
『Anthology 3』(CD=東芝EMI TOCP-8705~6/1996年)

3 : Let It Be... Naked

 2003年に発表されたRemix音源。『Let It Be』の冒頭に入っていたジョンのしゃべりはなし。演奏はアルバム・ヴァージョンと同じと思いきや、ジョージのエレキ・ギター(ベースっぽく低音を弾いている)が所々別テイクに差し替わっている。また、フェイド・アウトも早めに終る。
(収録アルバム)
『Let It Be... Naked』(2003年)

Dig A Pony

1 : Album Version

 アルバム・ヴァージョンは1969年1月30日@屋上ライヴからのテイク。アルバムに収録される際、イントロとアウトロの後に"All〜I want〜is♪"と歌うパートがカットされましたが、映画版では未編集のまま収録されています。

2 : Anthology 3

 1996年に発表された別テイクで、1969年1月25日録音。『Let It Be』では削除されていた、イントロとアウトロでの"All〜I want〜is♪"のフレーズが聴ける。
(収録アルバム)
『Anthology 3』(1996年)

3 : Let It Be... Naked

 2003年に発表されたRemix音源で、1同様に屋上ライヴのテイク。曲前後のトークや、『Let It Be』同様イントロとアウトロの後に"All〜I want〜is♪"と歌うパートはカットされています。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

Across the Universe

◎複数のヴァージョン/テイクあり。うまく伝わりにくい部分もあるかと思いますが、一つずつ取りあげてみます。

1 : 1969 Version(Stereo)

 ↑は都合上の表記ということで。アルバム『Let It Be』発表前、チャリティ・アルバム『No One's Gonna Change Our World』(1969年12月発売。未CD化)で発表されたジョージ・マーティン・プロデュースによるオリジナル・ヴァージョン。このヴァージョンは70年代を通して入手困難なレア音源でしたが、その後いくつかの編集盤LPに収録され、1988年に『Past Masters Vol.2』でCD化された以降は入手も安易になりました。

🔵鳥の鳴き声や羽ばたくSEが入っている(そのため"Bird Version"と呼ばれる事も)。
🔵サビの部分では右=ポールとジョージのコーラス、左=スタジオ周辺に屯していたファンの女の子2人によるコーラスが入る。
🔵実際にレコーディングしたよりもピッチ(テープ・スピード)が上げられ、『Let It Be』収録版よりも速く聞こえる。

(収録アルバム)
◉『Rarities』(1979年)
◉『Rarities Vol.2』(1980年)
◉『The Beatles Ballads 20 Original Tracks』(1980年)
◉『Past Masters Vol.2』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)

2 : 1969 Version(Mono)

 2009年に発売されたボックス・セット『The Beatles In Mono (Mono Box)』内の『Mono Masters』に、これまで未発表だったMono Mixが収録されました。基本的には1とほぼ同じですが、エンディング間際の鳥が羽ばたくSEが入るタイミングが異なる。
(収録アルバム)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

3 : Album Version

 アルバム『Let It Be』用にフィル・スペクターがプロデュースした"アルバム・ヴァージョン"。テイクは1と同一ですが、テープの速度を落とし、バック・コーラス等をカット。その上にストリングスや合唱隊、ハープ等がオーヴァー・ダビングされているのが特徴(アレンジはRichard Hewsonによるもの)。ベスト盤『1967-1970(青盤)』に収録されているのもこのヴァージョン。

余談 : これまでフェイド・アウト部分は歌い切る前に曲が終る印象があったのですが、2009年のリマスター盤を聴くと、歌い切った後にピアノとタンブーラ(シタールに似たインド楽器)が聞こえて完奏している事に気がつきました。単純に自分が今まで聞き逃していただけかもしれませんが…(笑)
(収録アルバム)
◉『Let It Be』(1970年)
◉『1967-1970(青盤)』(1973年)

4 : Let It Be... Naked

 2003年に発表されたRemix音源。基本テイクは1〜3と同一ですが、テープ・スピードの操作もなく、ダブル・トラック処理や様々なオーヴァー・ダビングも排除され、シンプルな仕上がり。エンディングでは深いエコーがかけられている。
『Let It Be... Naked』(2003年)

5 : 別テイク(Take 2)

 1996年になって発表された別テイク(Take 2)。
(収録アルバム)
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703~4/1996年)

I Me Mine

◎複数のヴァージョン/ミックス違いが存在しますが、すべて同一テイク。1970年1月3日にジョン以外の3人によってレコーディングされたもの。ちなみに映画版で観る事の出来る演奏シーンは1969年1月上旬、トゥイッケナム・フィルム・ スタジオでのリハーサルで、マルチ・トラックによる正式なレコーディングは行われていませんでした。

1 : Album Version

 アルバム・ヴァージョンでは編集で曲の長さが引き延ばされ、さらに1970年4月1日にブラス・セクションやストリングス等がオーヴァー・ダビングされている。

2 : Anthology 3

 1996年に発表された別ヴァージョンで、冒頭にジョージのトークが入り、曲の長さも『Let It Be』より短く(元々この長さだった)、ブラスやストリングスも含まれていない。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

3 : Let It Be... Naked

 2003年に発表されたRemix音源。ブラスやストリングスは排除されていますが、曲の長さは『Let It Be』と同じく編集で引き延ばされています。
(収録アルバム)
『Let It Be... Naked』(2003年)

Dig It

 正規盤での別ヴァージョンはなし(2013年現在)。ちなみにアルバム『Let It Be』では51秒しかありませんが、元々は10分以上の長さ(1969年1月26日録音)で、アルバム『Get Back』や映画版『Let It Be』では前半の4〜5分をカット。また、強いて別テイクを挙げるとなると、下記のこれになる。

Fly On The Wall

 『Let It Be... Naked』のボーナス・ディスクに収録されているGet Back Session音源の抜粋集「Fly On The Wall」の18分42秒でこの曲の別テイクが登場する。これは1969年1月24日に録音されたもので、2日後に録音されたものとは曲調が全く異なる。
 この時の演奏後にジョンが喋った「That was "Can You Dig It?'"by Georgie Wood, and now we'd like to do "Hark, the Angels Come"」がアルバム『Let It Be』に使用されています。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

Let It Be

◎シングル・ヴァージョン、アルバム・ヴァージョン、『Anthology 3』収録の1969年1月25日録音別テイク、『Let It Be... Naked』収録ヴァージョン等、複数の別ヴァージョンがあります。

1 : Single Version

 1970年3月6日にイギリスで発売されたシングル・ヴァージョン。Stereo Mixのみが作成されていますが、70年代半ばまで日本で発売されていたシングル盤は、ステレオをモノ化したものでした。

 このシングル・ヴァージョンと『Let It Be』のアルバム・ヴァージョンとではギター・ソロや曲の長さが異なりますが、実は大元のテイク自体は同じもの(Take 27、1969年1月31日録音。厄介な事にTake 27は2度演奏されているため、関連書籍やネット上では"Take 27A""Take 27B"と表記されている事がある)。"Take 27A"と呼ばれているものからギター・ソロ、ベース、コーラスを差し替え、エレクトリック・ピアノを追加したものがリリースされた…と。

(Single Versionの主な特徴)

🔵ヴァージョン違いを判別しやすい部分は間奏のギター・ソロ。シングル・ヴァージョンでは、レスリー・スピーカー(*)を使用したギター・ソロ(1969年4月30日にオーヴァー・ダビングされたもの。関連書籍では"2番目のギター・ソロ"と記されている事が多い)が右側から聞こえる。ちなみに元のオリジナル・ギター・ソロはミックスの段階でカットされていますが、中央からかすかに低音部が消えずに残っている。

🔵「ウー〜♪」や「アー〜♪」と歌われているバック・コーラス(ポール、ジョージ、リンダ・マッカートニーによって1970年1月4日にオーヴァー・ダビング)は39秒目から入り左から右に移動、以降は右から聞こえる。

🔵 1分7秒付近、「For through they may be parted〜っ♪」辺りで誰かの囁き声が聞こえる。ミキシングのミスで残ってしまったものと思われる。

🔵1分33秒から登場するブラス・セクション(1970年1月4日にジョージ・マーティンによってオーヴァー・ダビング)はアルバム・ヴァージョンでは派手に聞こえるのに対し、シングル・ヴァージョンでは左側から控えめに聞こえる。

🔵ディストーションの効いた"3番目のギター"(1970年1月4日にオーヴァー・ダビング)は、シングル・ヴァージョンでは2分54秒付近と最後のサビの部分(3分9秒〜)のみに小さい音量で登場する。

🔵ベースは右やや中央寄りに配置。

🔵シングル・ヴァージョンではピアノやヴォーカル等にリバーブがかかっているが、アルバム・ヴァージョンではかかっていない。

🔵最後のサビ、3秒23秒〜3分37秒にかけて右からチェロが入る。アルバム・ヴァージョンでは左。

(大元のテイクから削除されたもの)

🔵 ジョンとジョージのコーラス
🔵 間奏のリード・ギター(中央からかすかに聞こえる)。
🔵 ジョンが演奏しているベース(ということは、リリース版にジョンの声と演奏は含まれていない…と)。

(追加されたもの)

🔵 間奏のリード・ギター(1969年4月30日録音)。
🔵 ジョージによる別のリード・ギター (1970年1月4日録音)。
🔵 リンゴ演奏の追加ドラム (1970年1月4日録音)。
🔵 ポール演奏のマラカス (1970年1月4日録音)。
🔵 ジョージ、ポール、リンダによるバック・コーラス (1970年1月4日録音)。
🔵 ベース (録音日不明。恐らくポールの演奏)。映画版テイクで聴けるジョンの演奏よりも音数が多い。
🔵 エレクトリック・ピアノ (録音日&演奏者不明。間奏直前とエンディングで登場する)。
🔵 チェロ (ジョージ・マーティン指揮により1970年1月4日録音)。
🔵 トランペット、トロンボーン、テナー・サックス (ジョージ・マーティン指揮により1970年1月4日録音)。

(主な収録CD)
◉『The Beatles 1966-1970 (青盤)』(1993年/2010年)
◉『Past Masters (Vol.2)』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『1』(2000年)

(*レスリー・スピーカーについての詳細はこちらへ。主にオルガンに使用される事が多いですが、ギターに接続された例では他にThe Beach Boys「Pet Sounds」、The Band「Tears Of Rage」等。ビートルズは「Tomorrow Never Knows」でジョンのヴォーカルの録音にこのスピーカーを使用しています。)

2 : Single Version (Mono)

 これは"副産物"的なもので、1970年〜1977年頃まで流通していた日本盤シングルに収録のMono Mix。当時発売を急ぐため、オリジナル・シングルから音を起こし、スクラッチ・ノイズ軽減のためモノラルに変換して発売したとのこと。未CD化。

3 : Single Version (2015 Stereo Mix)

 ベスト盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。こちらも細いのでリストアップしてみます。

🔵 ピアノは中央に移動し、弱めにルーム・エコーがかけられている。
🔵 バック・コーラスは左右に振り分けられている。
🔵 1分7秒付近、「For through they may be parted〜っ♪」付近で聞こえた囁き声はカット。
🔵 間奏に入る時(1分46秒付近)とエンディングで聞けたエレクトリック・ピアノのオーヴァー・ダビングが、なんとなく聞こえる程度まで音量が下げられている。
🔵 2分41秒付近から登場するオーヴァー・ダビングのドラム(右)の音量がやや下げられている。
🔵 クライマックス(3分22秒〜)で、ディストーションの効いたリード・ギターと共に、右から元の録音にあったリード・ギターが登場する(註:改めてSingle Versionを聞き返してみると、中央から低音でぼんやりと聞こえますが、カットされて別のマイクが拾った音と思われる)。
🔵 3分23秒付近に登場するチェロのオーヴァー・ダビングが、中央で他の音に滲む程小さめにミックスされている。全く入っていないわけではなく、薄っすらと…なので気付きにくい。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年盤各種CD)

4 : 2015 5.1ch Surround Mix

 2015年発表の『1+』の映像版に収録されているもので、3の5.1ch Surround Mix。申し訳ありませんが再生環境がないため、どのような音像かは不明…(スミマセン<(__)>)。
(収録作品)
◉『1 (DVD)』(2015年)
◉『1 (SHM-CD+DVD)』(2015年)
◉『1 (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年)

5 : Album Version

 アルバム『Let It Be』収録の、通称"アルバム・ヴァージョン"。シングル・ヴァージョン発売直後の1970年3月26日にフィル・スペクターによって編集/プロデュースされたもの。

 シングル・ヴァージョンとは異なる部分が多いため、フィル・スペクターが後から加えたような印象を受けますが、オーヴァー・ダビング自体はフィル・スペクターが関わる前に行われたもの(1970年1月4日、シングル・ヴァージョン用のセッションにて)。なのでこの曲に関してはどの音を前に出すか、どのパートを使ってどれをカットするかという"解釈の違い"といったところ。こちらもなるべく特徴のある部分を中心に違いを書き進めます。

🔵 シングル・ヴァージョンと比べてハードな"3番目のギター"(1970年1月4日録音)がギター・ソロを含め、間奏以降に登場する。これがアルバム・ヴァージョンの一番判りやすい特徴。

🔵 そのギター・ソロ、よく聞くと後ろの方で"1番目のギター・ソロ"も"2番目のギター・ソロ(Single Version)"も消えずに小さく聞こえる。技術的に消し切れなかったのか、わざと残したのかは不明。
(余談:スマートフォンの音楽再生アプリで、"ボーカルオフ"機能を使って再生すると、間奏でSingle Versionのギター・ソロが聞こえてきますので、スマホをお持ちの方は是非お試しを。)

🔵バック・コーラス(ポール、ジョージ、リンダ・マッカートニーによって1970年1月4日にオーヴァー・ダビング)は39秒目から左から入るが、シングル・ヴァージョンに比べて音量は控えめ。1分19秒以降も小さく聞こえますが、間奏〜エンディングまではカットされている。

🔵1分33秒から登場するブラス・セクション(1970年1月4日にジョージ・マーティンによってオーヴァー・ダビング)は、シングルでは左から控えめに聞こえていたのに対し、アルバム・ヴァージョンでは左右から派手に聞こえる。

🔵52秒目から登場するハイハットにテープ・エコー(書籍によってはディレイと書かれている)がかけられている。シングル・ヴァージョンでは「チッ…」と鳴っていたのに対し、アルバム・ヴァージョンでは「チチチチ…」と連続で聞こえる(余談:偶然か、ほぼ同時期に作業が行われていたポールのソロ・アルバム収録の「Teddy Boy」でも、シンバルに同様の処理が施されている)。

🔵ベースは中央に配置。シングル・ヴァージョンよりもハッキリと聞こえる。

🔵ハモンド・オルガンはシングル・ヴァージョンは左だったのに対し、アルバム・ヴァージョンでは音量は控え気味に右に配置され、深いリバーブがかけられている。

🔵間奏とエンディングで短く登場するエレクトリック・ピアノがシングル・ヴァージョンよりも大きくミックスされている。正確な日付や演奏者は定かではありませんが、このエレピもオーヴァー・ダビングされたもので、映画版、『Get Back』『Let It Be... Naked』版には含まれていない。

🔵後半のサビ(3分8秒〜3分22秒付近)は編集で引き延ばされ、シングル・ヴァージョンよりも約12秒長い。"3番目のギター"も目立つようにミックスされている。

 …と、シングル・ヴァージョンとは印象が違う部分がかなりあります。内向的で、楽曲のゴスペル的な雰囲気を重視するならシングル・ヴァージョン(もしくは『Let It Be... Naked』版)、外向的で、聴いて単純に気分が上がるのがアルバム・ヴァージョン…でしょうか。これコピー・バンドやっている人達はどっちで演奏しているんでしょうね(笑)。これは迷うところ。ちなみに近年のポールのライヴ盤(『Good Evening New York City』等)の演奏を聴くとアルバム・ヴァージョン寄りだったりする。中にはピアノ初心者用の教材として弾かされたくらいの思いしかない方もいるかもしれないけど(苦笑)、凄い曲には変わりなく。どちらがいいとかは聞き手側の好み次第。
(収録アルバム)
◉『Let It Be』(1970年)

6 : 『Anthology 3』(Alternate Take)

 ↑は都合上の表記で。1969年1月25日録音の別テイク。曲が練り上がる前の段階のテイクで、イントロの始まり方が異なり、演奏もラフ。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

7 :『Let It Be... Naked』

 2003年にアルバム『Let It Be... Naked』用に新たにRemix/再構築されたヴァージョン。この曲では"Take 27A"(シングル、アルバム版の基になったテイク)と"Take 27B"(映画版に採用)を巧みに組み合わせています。歌の一瞬だけ別テイクとか、かなり細かくややこしいので、比較的わかりやすい部分のみ紹介します。

🔵シングル、アルバム両ヴァージョンにあったオーヴァー・ダビングの大部分は意図的に排除されている。

🔵バック・コーラスは従来のヴァージョンと同じく、1970年1月4日録音のオーヴァー・ダビングが採用されており、オリジナルのコーラス・パート(ジョンとジョージ)は使用されていない。

🔵間奏のギター・ソロは映画版と同じで、通称"Take 27B"からの抜粋。

🔵ベースは1分5秒〜1分59秒までが、ポールがオーヴァー・ダビングしたと思われる演奏(Single及びAlbum Versionで聴けるもの)。間奏以降は音色が変わり、通称"Take 27B"のジョンの演奏になる(映画版で聴けるものと同じ)。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

8 :Anthology Remix (Take 27B+Take 24)

 映画版『Let It Be』収録テイク(通称Take 27B)とほぼ同じもので、Single Versionのテイク(Take 27A)の後に続けて演奏されたもの。

🔵 映画版では間奏に入る前が編集されており、本来は歌→間奏ピアノ→オルガン→ギターソロの順のはずが、歌→歌→オルガンになっている。

🔵 このTake 27Bのみ歌詞の3番と最後のサビが「There will be no sorrow,Let it be〜っ♪」と歌われており、これは正規盤CD/LPではリリースされていません。代わりにこの映像とは前後の部分が若干異なるものがDVD版『Anthology』(Episode 8)に収録されています。
(収録DVD)
◉『Anthology』(2003年)

9 : Anthology 5.1ch Surround Mix(Take 27B+Take 24)

 2003年発表のDVD版『Anthology』に収録の5.1ch Surround Mix。申し訳ありませんが、再生機器がないためどのような音像なのかは不明…。
(収録DVD)
◉『Anthology』(2003年)

(おまけ1・Take 27A)

🔵 シングル及びアルバム・ヴァージョンの基になった通称"Take 27A"(upされているものはピッチが低めになっている)。コーラスが異なり、ここで聴けるのがオリジナルのギター・ソロ。

(おまけ2)


(おまけ3・Guitar Solo)

🔵 YouTubeで「Let It Be Guitar Solo」で検索すると、いろんな方がギター・ソロを弾く動画を観る事ができます。この動画ではSingle Version→Anthology 3 Version→Album Versionの順で弾いています。

Maggie Mae

 正規盤での別ヴァージョンはなし(2013年現在)。ちなみにアルバム『Get Back』版ではエコーがかけられ、フェイド・アウトして曲が終る。また、強いて別テイクを挙げるとなると、下記のこれになる。

Fly On The Wall

 『Let It Be... Naked』のボーナス・ディスクに収録されているGet Back Session音源の抜粋集(?)「Fly On The Wall」の17分27秒でこの曲の別テイクが登場する(「Fancy My Chances With You」という未発表のオリジナル曲とのメドレー)。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

I've Got A Feeling

1 : "Let It Be" Version

 1970年にフィル・スペクターによってプロデュースされた、定番のアルバム・ヴァージョン。1969年1月30日の屋上ライヴの演奏。

2 : "Anthology 3" Version

 1996年に発掘された別テイクで、1969年1月22日、アップル・スタジオでの録音。曲が後半に差し掛かるところで演奏がストップしてしまっている未完成状態のテイク。それにも関わらず、アルバム『Get Back』ではこのテイクが採用される予定でした。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

3 : "Let It Be... Naked" Version

 2003年に発表されたRemix音源で、1、2とは別ヴァージョン/別テイク。1969年1月30日の屋上ライヴでこの曲は2回演奏されており、その2つのテイクが組み合わさせれています。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)
『Tomorrow Never Knows』(2012年)

One After 909

 元々この曲は1960年頃に書かれていた曲で、1963年3月5日に「From Me To You」のセッションで録音された初期テイクが『Anthology 1』(1995年)に収録されていますが、ここでは1969年に演奏されたもののみに触れます。

1 : "Let It Be" Version/span>

 1970年にフィル・スペクターによってプロデュースされた、定番のアルバム・ヴァージョン。演奏直後にジョンが少しだけ歌っているのは「Danny Boy」という曲。

 ちなみにアルバム『Get Back』に収録予定だったグリン・ジョンズによるミックスでは、ジョンとポールのヴォーカルが左右に振り分けられ、エレクトリック・ピアノが中央に配置されていました。

2 : "Let It Be... Naked" Version

 2003年に発表されたRemix音源。『Let It Be』と同じく1969年1月30日の屋上ライヴからの演奏が採用されていますが、別ミックス。エンディングの「Danny Boy」もカットされている。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

The Long and Winding Road

1 : "Let It Be" Version

 1970年にフィル・スペクターによってプロデュースされたアルバム・ヴァージョン。1969年1月26日録音のテイク*の上に、Richard Hewson編曲によるオーケストラと合唱隊をオーヴァー・ダビングしたもの。これにまつわるエピソードはアルバムのライナー・ノーツや関連書籍でも長年語り尽くされてきましたが、2009年発表のポールのライヴ盤『Good Evening New York City』では、キーボード奏者がこのアルバム・ヴァージョンに近いストリングスのサウンドを演奏しています。

 また、1969年1月26日にこの曲をレコーディングした直後、プレイバックを聴いている最中に(ポール以外の)メンバーから「ストリングスを加えるのはどうか?」的な意見も出ていたので、それが編集作業にも反映されたのでは…(推測)。
(主な収録アルバム)
◉『Let It Be』(1970年)
◉『The Beatles 1966-1970 (青盤)』(1973年)
◉『1』(2000年/2011年)

*書籍『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版』では1969年1月31日のテイクと記載されていますが、複数の資料を照らし合わせた結果として、ここでは「1969年1月26日」と記載致しました。
 
2 : "Anthology 3" Version

 テイク自体は『Let It Be』収録版と同じですが、こちらがオーケストラのダビング前のオリジナル・ヴァージョン。間奏にあたる部分にリード・ヴォーカルが入っている(1ではカットされていた)。ちなみにアルバム『Get Back』にもこのテイクが収録予定でしたが、それとは別ミックス。
(収録CD)
『Anthology 3』(1996年)

3 : "Let It Be... Naked" Version

 2003年に発表されたRemix音源で、映画版と同じ1969年1月31日録音の"Take 19"が基になっています(1,2とは別テイク)。これもいくつか細かな違いあり。

🔵 歌い出し数秒部分は別テイクに差し替えられているらしい…です。どのテイクかは不明。
🔵「Anyway you'll never know」と歌っている箇所で「Anyway you'll always know」と歌っている。
🔵 間奏のキーボード・ソロ、映画版ではポールが「ア〜ア〜…っ♪」と歌っているのが聞こえますが、"Naked"版ではカット。
(収録作品)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)
◉『1 (DVD)』(2015年/映像版)
◉『1 (SHM-CD+DVD)』(2015年/映像版)
◉『1 (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)

4 : Anthology Remix

 2003年発表のDVD版『Anthology』に収録のミックスで、映画版と同じく1969年1月31日録音の"Take 19"より。3の"Naked版"では間奏のポールの声がカットされていましたが、こちらには入っています。
(収録DVD)
◉『Anthology』(2003年)

5 : Anthology 5.1ch Surround Mix

 2003年発表のDVD版『Anthology』に収録の5.1ch Surround Mix。申し訳ありませんが、再生機器がないためどのような音像なのかは不明…。
(収録DVD)
◉『Anthology』(2003年)

6 : 2015 5.1ch Surround Mix

 ベスト盤『1』2015年版付属のDVDまたはブルーレイ収録のMVに、5.1chサラウンド・ミックスが収録されています。3の"Naked版"に近いと思われますが、再生機器がないためどのような音像なのかは不明…。
(収録作品)
◉『1 (DVD)』(2015年/映像版)
◉『1 (SHM-CD+DVD)』(2015年/映像版)
◉『1 (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)

For You Blue

1 : "Let It Be" Version

 1970年にフィル・スペクターによってプロデュースされた、定番のアルバム・ヴァージョン。ちなみにリード・ヴォーカルは1970年1月8日に歌い直されたもので、フィル・スペクターが関わる以前に行われています。差し替える前のヴァージョンは『Get Back』に収録予定でした。
(主な収録アルバム)
◉『Let It Be』(1970年)

2 : "Anthology 3" Version

 1996年に発表された別テイクで、1969年1月25日録音。イントロの始まり方等、いくつか違いが。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

3 : "Let It Be... Naked" Version

 2003年に発表されたRemix版。リード・ヴォーカルは『Let It Be』と同じく、1970年1月8日に歌い直したテイクを採用。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

Get Back

◎シングル・ヴァージョン、アルバム・ヴァージョン、屋上ライヴ等複数のヴァージョン/テイクがあります。

1 : Single Version (Mono)

 1969年4月にイギリスで発表されたシングル・ヴァージョンで、編集盤に入っているものとは異なり、モノラル・ミックス。Stereo Mixよりもフェイド・アウトが僅かに長い。
(収録CD)
◉『CD Singles Collection』(1993年)
◉『The Beatles IN mONO (=Mono Box)』(2009年)

2 : Single Version (Stereo)

 日米他でリリースされたSingle Versionのステレオ・ミックス。この曲もややこしい部分があるので特徴をまとめてみます。

🔵Single Versionは途中のブレイク(2分32秒)までは1969年1月27日録音、それ以降からフェイド・アウトまでは1969年1月28日録音のテイクが使われている。
🔵Mono Mixよりもフェイド・アウトが僅かに短い。
🔵シングル・ヴァージョンはモノ・ステレオ共にリバーブが強くかかっている。
🔵ドラムは左右に振り分けられステレオになっている。
🔵後に出る『Let It Be』『Let It Be... Naked』とは曲の長さが異なる。

(収録アルバム)
◉『The Beatles 1966-1970』(1973年)
◉『Past Masters Vol.2』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)
◉『1』(2000年)

3 : Single Version/2015 Stereo Mix (Remix)

 ベスト盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。

🔵従来のSingle Versionではリバーブが深くかけられていましたが、こちらは短め。逆に間奏のエレクトリック・ピアノでは深くかけられている。
🔵ドラムは中央に移動。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年盤各種CD)

4 : Single Version/2015 5.1ch Surround Mix

 編集盤『1』2015年版付属のDVDまたはブルーレイ収録のMVに、5.1chサラウンド・ミックスが収録されています。再生環境がないため、どのような音像かは不明…(スミマセン<(__)>)。
(収録作品)
◉『1 (DVD)』(2015年)
◉『1 (SHM-CD+DVD)』(2015年)
◉『1 (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年)

5 : Album Version

 フィル・スペクターによってプロデュースされた"Album Version"は、Single Versionとは編集が大幅に異なる。これもいくつか特徴を挙げてみます。

🔵冒頭にメンバーの話し声が挿入されている(1969年1月27日録音)。さらにこの音の上に1969年1月30日の屋上ライヴから、ギターのチューニング音を重ねている。
🔵Single Versionは全体的に深いリバーブがかけられていましたが、Album Versionはドライな印象で、ドラムやジョージのリズム・ギターに薄くかけられている程度。
🔵基本となっているテイクはSingle Version同様1969年1月27日録音のテイク。ただしアルバム・ヴァージョンでは後半部分(1969年1月28日録音)は含まれていない。
🔵ドラムは中央に配置。
🔵曲のエンディングで、1969年1月30日の屋上ライヴでのジョンのコメントが挿入されている。
(主な収録アルバム)
◉『Let It Be』(1970年)

6 : "Anthology 3" Version

 1969年1月30日の屋上ライヴのラストに演奏されたテイク。この時丁度警官が屋上に現れ、映画では演奏開始から25秒辺りでギター・アンプの電源が切られ、スタッフのマル・エヴァンスがメンバーに向って何やら叫んでいるシーンが登場しますが、演奏は最後まで続けられています。CDでは大ラスのジョンのセリフの途中でフェイド・アウトしてしまうのが惜しい。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

7 : "Let It Be... Naked" Version

 2003年に発表されたRemix版。シングル、アルバム・ヴァージョンと同一テイク(1969年1月27日録音)ですが、2分34秒であっさり終わる。
(収録アルバム)
◉『Let It Be... Naked』(2003年)

8 : 2003 Stereo Mix

 2015年発表の『1+』の映像版に収録されているもので、2003年制作のMVからの別ミックス。『Let It Be... Naked』と殆ど同じですが、曲のエンディングで話し声が聞こえます。"Naked版"には無し。
(収録作品)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)

9 : 2015 5.1ch Surround Mix

 2015年発表の『1+』の映像版に収録されているもので、8の5.1ch Surround Mix。申し訳ありませんが再生環境がないため、どのような音像かは不明…(スミマセン<(__)>)。
(収録作品)
◉『1+ (SHM-CD+2DVD)』(2015年/映像版)
◉『1+ (SHM-CD+Blu-ray)』(2015年/映像版)

10 : "Love" Remix

 2006年にシルク・ドゥ・ソレイユの公演用に作成された別ヴァージョン(…と呼べるのか?(笑))。曲のリミックスに留まらず、10曲以上のビートルズ・ナンバーがコラージュされている。
(収録アルバム)
『Love』(2006年)

11 : "Love" Remix/5.1ch Surround Mix

 『LOVE (Special Edition)』(2006年)付属のDVD-AUDIOに5.1chサラウンド・ミックスが収録されています。うちにサラウンドの再生環境がないため、どのような音像かは不明(スミマセン<(__)>)。
(収録アルバム)
◉『LOVE (Special Edition)』(2006年/DVD-AUDIO付2枚組)
[おまけ4 : アルバム未収録曲]

 通称"Get Back Session"でレコーディングされたながらも『Let It Be』には未収録の曲を取りあげていきます(正規発表された曲のみ)。大半は『Anthology 3』(1996年)に収録。

アンソロジー(3)アンソロジー(3)
(1996/10/30)
ザ・ビートルズ

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Don't Let Me Down

 手始めにまずこの曲を。1969年4月11日に発表されたシングル「Get Back」のB面曲(余計な事を書くと、ジョンのヴォーカルは後で歌い直されている)。『Get Back』にも別テイクで収録予定でしたが『Let It Be』では外されています。CD化以降から接する方からすると名曲なのに何故…とも思うかもしれませんが、『Let It Be』に先駆けてアメリカで発売された編集盤『Hey Jude』に収録されたのも関係しているのでは。『Let It Be... Naked』に別テイクが収録のほか、現在は主に下記のCDに収録。
(主な収録CD)
◉『The Beatles 1966-1970(青盤)』(1993年/2010年)
◉『Past Masters Vol.2』(1988年)
◉『Past Masters』(2009年)

She Came In Through The Bathroom Window

 アルバム『Abbey Road』収録曲ですが、既に"Get Back Session"で演奏されていました。これは初期段階のもので、テンポはぐっと抑えられ、どこかAORな雰囲気。1969年1月22日録音。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

Teddy Boy

 ポールのファースト・ソロ・アルバム『McCartney』(1970年4月)収録曲として発表された曲でしたが、これも"Get Back Session"で演奏されていました。曲はまだ練り上がる前の未完成状態で、たまたまテープに収録されたような印象が。ちなみに『Get Back』『Let It Be』両方に収録予定で、それぞれのミックスが作成されましたが未発表。1996年になって編集された上で日の目を見ています。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

Medley : Rip It Up / Shake,Rattle And Roll / Blue Suede Shoes

 1969年1月26日のセッションで演奏されたオールディーズ・ナンバーのメドレー。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

Oh! Darling

 アルバム『Abbey Road』収録曲ですが、既に"Get Back Session"で演奏されていました。これも未完成段階で、ジョンがバック・ヴォーカルを付けている。1969年1月27日録音。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)

Mailman, Bring Me No More Blues

 1969年1月29日のセッションより。カヴァー曲で、ビートルズが敬愛していたアメリカのミュージシャン、Buddy Hollyがシングル「Words Of Love」(1957年)のカップリングとして発表したスロー・ブルース。元々フル・コーラスで演奏されていましたが、恐らくマルチ・トラックは演奏途中から録音をはじめたようで、編集でフェイド・インで始まりフェイド・アウトで曲が終る。
(収録アルバム)
◉『Anthology 3』(1996年)
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(作成:2003年7月26日/更新:2009年9月,2013年1月30日,3月18日,4月2日.5月12日,7月15日,2013年5月12日,10月21日,2014年3月25日,2015年2月15日,3月14日,5月26日,11月17日,2016年10月5日)
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