The Beatles : A Hard Day's Night (1964.7)


ハード・デイズ・ナイトハード・デイズ・ナイト
(2013/11/06)
ザ・ビートルズ

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iTunes Store配信版
1. A Hard Day's Night
2. I Should Have Known Better
3. If I Fell
4. I'm Happy Just to Dance With You
5. And I Love Her
6. Tell Me Why
7. Can't Buy Me Love

8. Any Time at All
9. I'll Cry Instead
10. Things We Said Today
11. When I Get Home
12. You Can't Do That
13. I'll Be Back
[1: 3作目&同名主演映画サントラ盤]

◎"ビートルズ旋風"が巻き起こった激動の1964年。まずシングル「I Want To Hold Your Hand」(1963年11月発表)の大ヒットで念願のアメリカ進出が実現。2月のテレビ出演は高視聴率を記録し、3月には初の主演映画の撮影とシングル「Can't Buy Me Love」発売、ジョンが初の著書を出版と多忙を極める。4月4日の全米チャートでは上位5位独占の快挙。100位以内にはB面曲も数曲ランクインし、ここぞとばかりに旧作やデビュー前の「My Bonnie」等が乱発。曲に留まらず4人のヘア・スタイルや立ち振る舞いも話題を呼び、この異常現象は7月頃まで続く事に(一旦落ち着きを見せるものの、バンドの人気自体は衰えず)。

 ビートルズのアメリカ成功を機にThe Aninals「The House of the Rising Sun」、The Kinks「You Really Got Me」、Dave Clark Five「Glad All Over」、The Rolling Stones「Time Is On My Side」、The Zombies「She's Not There」等のヒットでイギリス勢が相次いでアメリカ進出を果たし、やがて"British Invasion"と称される事に。この反動でアメリカのアーティストは苦戦を強いられ(ビートルズの成功を妬む人達も多かったと思われますが、イギリス組にカヴァーされた曲を書いた人達は、別の意味で悪い気はしなかったはずで)、対抗できたのはThe Beach Boysや、The Supremesをはじめとするモータウン・レーベルのグループ等。また、フォーク系ミュージシャンがビートルズをきっかけにエレクトリック編成に切り換える動きが出始めたりと、影響力の大きさが伺えるエピソードも色々と。

 そして1964年7月10日、ビートルズ初の主演映画『A Hard Day's Night』のサントラ盤&サード・アルバムとして発売されたのが本作。前半(1~7)が映画の挿入歌、後半(8〜13)は映画未使用曲とシングル曲を収録。バンドが全編オリジナル曲でアルバムを作った事も当時としては画期的で、さらにレコーディングでは4chマルチトラック・レコーダーが導入され、音作りにも広がりが。

 全体的にジョンの活躍が目立ち、リード・ヴォーカルも13曲中9曲と一番多く、ポールは3曲、ジョージ1曲(何故かリンゴのヴォーカル曲がない。それで13曲入りなのか…?)。威勢のいいタイトル曲「A Hard Day's Night」はイントロの"ジャ~ン"だけでインパクト大。これだけでビートルズだと瞬時に判る。他にもモータウン系の影響を感じさせる6「Tell Me Why」、8「Any Time at All」、11「When I Get Home」、R&B色が強くジョンのギター・ソロも聞ける12「You Can't Do That」等、勢いのあるナンバーが多い。ラストの「I'll Be Back」はジョンの私的な感情も滲む陰りのある作品で、このフォーク・ロック調の雰囲気は次回作に通ずるものが。

 ポールはアコースティックな5「And I Love Her」やマイナー調の10「Things We Said Today」、R&Bの要素が強く出た7「Can't Buy Me Love」等で多彩な面を見せる。ジョージは自作曲はない代わりに4「I'm Happy Just to Dance With You」でリード・ヴォーカルをとったほか、ほぼ全編で12弦エレクトリック・ギターを使用しているのも聞き逃せないところ。直後にThe Beach Boysのカール・ウィルソンが使い始め(「Dance,Dance Dance」等)、The Byrdsに影響を与える事に…と、上り調子だったバンドの姿が凝縮された聴きどころ満載のアルバム。
[2 : アメリカ盤"A Hard Day's Night"]
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『A Hard Day's Night』(United Artists盤/1964年6月発売)

[Side A]
1. A Hard Day's Night
2. Tell Me Why
3. I'll Cry Instead
4. I Should Have Known Better (Instrumental)*
5. I'm Happy Just to Dance With You
6. And I Love Her (Instrumental)*

[Side B]
1. I Should Have Known Better
2. If I Fell
3. And I Love Her
4. Ringo's Theme (Instrumental)*
5. Can't Buy Me Love
6. A Hard Day's Night (Instrumental)*

*印はジョージ・マーティン・オーケストラによる演奏。

こちらでも触れましたが、アメリカ盤は例によって内容が異なり、一部の曲はシングルや複数のアルバムに離散。サントラ盤も契約の都合上、映画の配給会社からのリリース。ジャケット・デザインも異なり、内容も英盤とは全く別。ビートルズの曲以外にジョージ・マーティン・オーケストラによる演奏が4曲含まれていました。そのため映画ではリンゴ一人のシーンで流れていた「Ringo's Theme」("This Boy"をインストにアレンジ)も収録され、イギリス盤よりもこっちの方が"サントラ盤"然とした内容。他のアルバム同様にモノラル&ステレオ両盤が発売。「I'll Cry Instead」「And I Love Her」が英盤とは別ヴァージョンで収録されているほか、奇妙な疑似ステレオ・ミックスが聴き所(よくある音質を振り分けたものではなく、音が左右に移動したりする)。

(追記:2013年12月14日,2014年1月29日)

A Hard Day's NightA Hard Day's Night
(2014/01/20)
The Beatles

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 米盤仕様の『A Hard Day's Night』は2014年1月にボックス・セット『THE U.S. BOX』で初CD化&配信がスタート。CDは紙ジャケット仕様で、バラ売りされている輸入盤には黒い帯が付けられています。このリイシューの際に音源に変更があり、ステレオ盤部分(13〜24)の疑似ステレオ音源は全てカット、7曲が通常のステレオ・ミックス、「I'll Cry Instead」はモノラルに差し替え。先に触れた"変な疑似ステレオ"は未収録ですのでくれぐれもご注意を。

(その他の曲)
🔵「You Can't Do That」『The Beatles' Second Album』
🔵「And I Love Her」「I'm Happy Just to Dance With You」「Tell Me Why」「I'll Cry Instead」「Things We Said Today」「Any Time At All」「When I Get Home」「Tell Me Why」『Something New』
🔵「I'll Be Back」『Beatles '65』
🔵「Can't Buy Me Love」「I Should Have Known Better」『Hey Jude』(1970年)
[3 : 日本盤CD各種]

(1987年初盤CD)

(※リンク画像は現物とは若干異なる部分があります)

◎1987年〜2009年まで流通していた旧盤CDは通常のプラ・ケース仕様(旧盤はプラケ、リマスター盤は紙製デジ・スリーブで見分けられる)。ちなみに日本盤帯は赤・黒・白と発売時期によって異なり(他にもレーベルがOdeonだったり、青リンゴマークある・なし等細かな違いあり)。
(主な特徴)
🔵通常プラ・ケース仕様
🔵音源はモノラル盤で収録
🔵日本盤は歌詞・対訳・解説書付き

(2009年リマスター盤CD)

(※リンク画像は2016年現行盤)
(2014年SHM-CD&紙ジャケット仕様)


◎2009年リマスター盤はパッケージが紙製のデジスリーブ仕様に変更。これも発売時期によって帯のデザイン、メーカー名が異なります(2009年発売分はEMIミュージックジャパン、現在はユニバーサルミュージック)。また、2014年にはSHM-CD&紙ジャケット仕様のものも発売されています(こちらはエンハンスドCDではないため、パソコン閲覧用の動画は未収録)。

(主な特徴)
🔵2009年リマスター音源
🔵音源はステレオ盤で収録
🔵パッケージは紙製の"デジ・スリーブ"仕様(通称"紙ジャケ"とは形態が異なる別物。紙ジャケ仕様は2014年に発売)
🔵カラー・ブックレット付き(英語解説/写真etc.)
🔵日本盤は歌詞・対訳・解説書付き
🔵パソコン再生用のミニ・ドキュメンタリー動画を収録(※2014年紙ジャケ仕様には未収録)

 『A Hard Day's Night』の各バリエーションを紹介している動画。2分40秒付近から1987年旧盤CD(海外盤)、5分45秒からは2009年リマスター盤(海外盤)。デジ・スリーブの形態が知りたい方は是非。
[4 : 映画版"A Hard Day's Night"]
(2014年ブルーレイ版)

(2004年DVD版)

◎映画『A Hard Day's Night』は現在ブルーレイやDVDで観る事ができます。基本フィクションで実際のエピソードに近いシーンがあったり、演技なのか素なのか…な、音だけでは知りえない各メンバーのキャラを垣間見れる点でも見逃せない作品。ちなみに小ネタとして、後半の演奏シーンの観客の中にフィル・コリンズ(『メイキング・オブ・ア・ハード・デイズ・ナイト』の中で本人が写真と共に証言)、「She Loves You」のシーンでLinda Lewis(アルバム『Lark』で知られるソウル・シンガー)がエキストラ出演していたエピソードも。
[5:カヴァー・ヴァージョン]

⚪️A Hard Day's Night

Sugarcult『A Hard Day's Night』(2005年)

⚪️I Should Have Known Better

The Beach Boys『Beach Boys' Party!』(1965年)

⚪️If I Fell

菊花賞(柴山俊之+花田裕之)『VOLUME TWENTY FIVE 2007年10月3日 下北沢440』(2009年)

⚪️I'm Happy Just to Dance With You

The Cyrkle『Neon』(1967年)

⚪️And I Love Her

Sarah Vaughan『Songs of the Beatles』(1981年)

⚪️Tell Me Why

The Beach Boys『The Beach Boys’ Party! Uncovered and Unplugged』(2015年)

⚪️Can't Buy Me Love

Ella Fitzgerald『Hello Dolly』(1964年)

⚪️Any Time at All

ザ・スパイダース『スパイダース アルバム’69』(1969年)

⚪️I'll Cry Instead

Chet Atkins『Picks On the Beatles』(1965年)

⚪️Things We Said Today
London Jazz Four『London Jazz Four Take Another Look At The Beatles』(2011年)

⚪️When I Get Home

⚪️You Can't Do That

Nilsson『Pandemonium Shadow Show』(1967年)

⚪️I'll Be Back

Roger Nichols & The Small Circle Of Friends『Roger Nichols & The Small Circle Of Friends』(1968年)
[6:別ヴァージョン/別テイク各種(簡易版)]

 アルバム収録曲の別ヴァージョン/別テイクを個人的に把握している範囲内で羅列してみました。全部読もうとすると気が滅入るので(笑)、気になった時に読んでいただけると幸いです。あくまで簡易版のため、もしここに書かれている事でも疑問・謎が解消されなかったり、もっと細かく、深ぁ~く知りたい方は、下記の書籍等もご参照を。


ザ・ビートルズ全曲バイブル  公式録音全213曲完全ガイドザ・ビートルズ全曲バイブル 公式録音全213曲完全ガイド
(2009/12/03)
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●2011年8月6日発売の『大人のロック!特別編集 ザ・ビートルズ 新時代の響き』でもリマスター盤の細やかな解析結果が掲載されています。どの曲でどのような修正がされたのか、パソコンで検証しないとほぼ誰も気付かないであろう指摘も書かれていますので、興味のある方は是非一読を。

A Hard Day's Night

1 : Mono Mix

 シングル盤及びアルバムのモノラル盤に収録のMono Mix。フェイド・アウトがステレオよりも若干早く、12弦ギターのリフレインは4回。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
『CDシングル・コレクション』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)

2 : Stereo Mix

 アルバムのステレオ盤に収録されているStereo Mix。エンディングの12弦ギターのリフレインが、Monoでは4回だったのに対し、Stereoは6回(7回目で曲が終る)。
(疑問・謎)
 今回の2009年リマスターによる「A Hard Day's Night」のStereo Mix、イントロの"ジャーン"に続く"It's Been A Hard Day's Night~っ♪"の、"Hard~っ"の部分だけ、音質がこもり気味に聞こえるのは気のせいでしょうか…?
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『1962-1966(赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)

3 : 疑似ステレオ

 上で紹介した米United Artistsから発売の『A Hard Day's Night』ステレオ盤では、Mono Mixを疑似ステレオ化したものが収録されています。殆どモノラル状態が続いた後、ポールのヴォーカル(44秒付近)になると音が左に移動し、ギター・ソロになると音が右に移動したりと、奇妙なミックスになっている。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

4 : Anthology Remix
5 : Anthology 5.1ch Sorround Mix

 DVD版『Anthology』に新規Remixとサラウンド版が収録されていますが、残念ながら一部抜粋…。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

6 : Alternate Take (Take 1)

 1995年になって発掘された未発表の別テイク(Take 1/モノラル)。
(収録アルバム)
◉『Anthology 1』(1995年)

7 : 2015 Stereo Mix (Remix)

 ベスト盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。ベースとドラムの存在感が増した印象。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

8 : Edited Take 3 & 4

 ユニバーサル/アップルとは無関係のレーベルからリリースされた音源で、1964年4月16日録音(モノラル)。出所の異なる2つの音源を組み合わせたもので、前半はギターに深いエコーがかけられたイントロの失敗テイク、後半は(ピッチが半音下がっている)最後の最後でアウトロをトチって終了…。
(主な収録CD)
◉『Unreleased Masters』(2016年)
◉『ザ・ロスト・スタジオ・セッションズ』(2016年)

9 : Take 7

 これも非公式にリリースされた音源で、別テイクの"Take 7"。冒頭でポールが自分のヴォーカル・パートを復習しているのが聞こえる。
(主な収録CD)
◉『Greatest Hits And Lost Treasures』(2016年)

I Should Have Known Better

1 : Mono Mix

 主にアルバムのモノラル盤に収録されているMono Mix。Stereoよりもフェイド・アウトが若干速いほか、イントロのハーモニカが途切れない。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 殆どモノラル状態が続いた後、間奏になると音がやや右に移動する疑似ステレオ版で収録。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

3 : Stereo Mix 1

 オリジナル・ステレオ・ミックス。Monoとは細かい違いあり。
🔵 イントロのハーモニカが途中で途切れる。これがStereo Mixの最も判りやすいヴァージョン違いの特徴。
🔵 ジョンのヴォーカルがシングル・トラックになるパートで、2分6秒付近、「Oh~っ」からファルセットにかけての部分はMonoとは違うヴォーカルになっている。
🔵 フェイド・アウトはMonoよりも若干長い。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)

4 : Stereo Mix 2

 イントロのハーモニカが途切れないよう修正が施されている。未CD化。
(収録アルバム)
◉『Reel Music』(LP=東芝EMI EAS-81480/1982年)

If I Fell

1 : Mono Mix

🔵 歌い出しがシングル・トラックになっている。Stereoではダブル・トラック。
🔵 1分44〜46秒付近のポールのヴォーカル・パート(was in vain〜っ♪)、Stereo Mixでは何故か途中で途切れますが、Monoでは途切れていない。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 米United Artistsから発売された『A Hard Day's Night』ステレオ盤では、Mono Mixを疑似ステレオ化したものが収録されています。ただ、音質の振り分けや音の移動はなく、モノラルのまま収録されている可能性が高い。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

3 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
🔵 Stereoは出だしからヴォーカルがダブル・トラックになっている。
🔵 1分44秒付近でポールの声が途切れる。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

4 : Anthology Remix
5 : Anthology 5.1ch Sorround Mix

 DVD版『Anthology』にRemix版とサラウンド版が収録。イントロはMono Mix同様、ヴォーカルはシングル・トラック、その後ヴォーカルはダブルになり、左右にパンされる。また1分44秒付近、Stereoでポールの声が途切れる部分になると、その部分だけ左右のどちらかのヴォーカルが中央に移動する。ヴォーカルにかかるエコーがオリジナルよりも浅くなっている場合が多い。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

I'm Happy Just to Dance With You

1 : Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。Stereo Mixとの大きな違いはなし(たぶん)。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : 疑似ステレオ

 米United Artistsから発売された『A Hard Day's Night』のステレオ盤では、Mono Mixを疑似ステレオ化したものが収録されています。殆どモノラルな印象しかなく、時々低音が左に寄ったりする気がする(…と、曖昧な書き方になってすみません)。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

3 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

And I Love Her

1 : U.K. Mono Mix

 オリジナルのモノラル・ミックス。Stereo Mix同様、ヴォーカルはダブル・トラックですが、次に紹介する米盤Mono Mixとはミックスが異なる。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 アメリカでリリースされたMono Mixは、リード・ヴォーカルが殆どシングル・トラックになっている。映画版で聴けるのもこのミックス。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAL 6366/1964年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

3 : 疑似ステレオ

 米United Artistsから発売された『A Hard Day's Night』のステレオ盤では、2のMono Mixを疑似ステレオ化したものが収録されています。殆どモノラルな印象ですが、低音が左寄りで、間奏のギター・ソロになると音が右に移動する。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

4 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『1962-1966(赤盤)』(1993年/2010年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

5 : Stereo Long Version

 エンディングのリフが通常4回なのに対し、6回入っている。1980年発売のアメリカ編集盤『Rarities』(日本盤ではタイトルに"Vol.2"が付いている)に収録されていましたが、未CD化。
(収録アルバム)
◉『Something New』(LP=ドイツOdeon STO 830756/1964年)
◉『Rarities (Vol.2)』(LP=アメリカCapitol SHAL 12060/1980年)

6 : Alternate Take (Take 2)

 1995年になって発掘された未発表の初期テイク(Take 2)。アレンジがリリース版とは異なる。
(収録アルバム)
◉『Anthology 1』(1995年)

Tell Me Why

1 : Mono Mix

 モノラルではジョンのリード・ヴォーカルがシングル・トラックになっている。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : Mono Mix (映画版)

 映画版で使われているミックスは1のMono Mixとは異なる。1ではカットされているもう一つのリード・ヴォーカルが聴ける(ステレオではその両方が使われている)。未CD化。

3 : 疑似ステレオ

 奇妙な疑似ステレオ・ミックスで、ジョンのリード・ヴォーカルになると音が左に移動し、バック・コーラスが入ると音が右に移動する。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

4 : Stereo Mix

 一般的に流通しているステレオ・ミックス。ステレオではジョンのリード・ヴォーカルがダブル・トラック。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

Can't Buy Me Love

1 : Mono mix

 シングル盤及びイギリス・モノラル盤LP等に収録されているモノラル・ミックス。ステレオには含まれていないハイハットがオーヴァー・ダビングされている。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『CDシングル・コレクション』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)

2 : Stereo Mix

🔵 Mono Mixにオーヴァー・ダビングされたハイハットが入っていない。
🔵 ギター・ソロもMonoとは若干の違いあり。
🔵 あとこれはミックス違いというよりは"マスタリング違い"と呼んだ方がよさそうですが、1993年にCD化された『1962-1966(赤盤)』に収録されたものは、左右の音がやや中央に寄せられています。"やや"なので注意深く聴かないと判らない&気にしなくてもいいレベル。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『1962-1966(赤盤)』(1993年/2010年)
◉『1』(2000年/2011年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Hey Jude』(2014年)

3 : Anthology Remix
4 : Anthology 5.1ch Sorround Mix

 DVD版『Anthology』にRemix版とサラウンド版が収録されていますが、残念ながらフル・コーラス収録されていない。ヴォーカルはセンターではなく、左右に振り分けられている。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

5 : Alternate Take

 1995年に発表された別テイク(Take 1。ギター・ソロのみTake 2)で、リリース版よりもキーが高く、バック・コーラスが入る等、アレンジも異なる。
(収録CD)
◉『Anthology 1』(1995年)

6 : 2015 Stereo Mix (Remix)

 編集盤『1』の新装発売に際し、2015年に作成されたRemix版。
🔵ベース、ドラム、アコースティック・ギターが中央に配置。
🔵ダブル・トラックのリード・ヴォーカルと間奏のギター・ソロは左右に振り分けられている。
(収録CD)
◉『1 (2015 Version)』(2015年)

Any Time at All

1 : Mono Mix

 イギリス・モノラル盤LP等に収録されているモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 アメリカCapitol・Mono盤『Something New』では間奏のピアノが英盤Mono MixよりもOff気味に入り、途中から音量が大きくなる。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

3 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

I'll Cry Instead

1 : Mono Mix

 イギリス・モノラル盤LP等に収録されているモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 アメリカ盤LP収録のMono Mixは1分12~32秒にかけて、通常版には含まれないパートが登場する。そのため曲の長さも異なり、英Mono Mixは1分50秒だったのに対し、米Mono Mixは約2分5秒。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAL 6366/1964年)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『A Hard Day's Night (U.S.) [Original Motion Picture Soundtrack]』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

3 : 疑似ステレオ

 2のMono Mixを疑似ステレオ化したもの。といっても殆どモノラルのままな印象ですが、時々低音が左に寄ったり、やや不安定な音像。未CD化。
(収録アルバム)
◉『A Hard Day's Night』(LP=United Artists UAS 6366/1964年)

4 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

Things We Said Today

1 : Mono Mix

 シングル盤及びアルバムのモノラル盤に収録されているMono Mix。Stereo Mixとの大きな違いは特になし。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『CDシングル・コレクション』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

2 : Stereo Mix

 現在一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

3 : Anthology Remix
4 : Anthology 5.1ch Sorround Mix

 DVD版『Anthology』にRemix版とサラウンド版が収録されています。演奏はやや中央寄りになり、ハーモニー・ヴォーカルは左右に振り分けられている。
◉『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

When I Get Home

1 : U.K. Mono Mix

 アルバムのモノラル盤に収録されているMono Mix。こちらはイギリス盤用のミックスで、2のアメリカ盤Mono Mixとは別に作成されたもの。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『コンパクト・ディスク・EP・ボックス・セット』(1992年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 アメリカCapitol・Mono盤『Something New』は英盤Mono Mixよりもエコーがかかり、歌詞の「till I walk〜っ♪」の部分のみ、英盤Mono Mixとは違う歌い方をしている。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

3 : Stereo Mix

 一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『Something New』(2014年)

You Can't Do That

1 : Mono Mix

 シングル盤及びイギリス・モノラル盤LP等に収録されているモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『CDシングル・コレクション』(1993年)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

(疑問&謎)
 書籍『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ』によると、この曲のMono Mixは1964年2月26日に作成され、アメリカ向けとイギリス&ヨーロッパ向けの2種類が作成されたような書き方がされていますが、両者に違いがあるかは不明…と、とりあえず書いておきます。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)

2 : 疑似ステレオ

 アメリカCapitol盤『Second Album』(1964年)に収録されている疑似ステレオ・ミックス。右=高音/左=低音に音質を調整し、さらに左右の音を微妙にずらした上、深いエコーが加えられています。ちなみにこのミックスが収録された『Second Album』が発売されたのは1964年4月。3のStereo Mixが作成されたのはそれより後の1964年6月22日。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)

3 : Stereo Mix

 一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles' Second Album』(2014年)

4 : Alternate Take (Take 6)

 1995年になって発掘された未発表の別テイク(Take 6)。
(収録CD)
◉『Anthology 1』(1995年)

I'll Be Back

1 : U.K. Mono Mix

 イギリス・モノラル盤LP等に収録されているモノラル・ミックス。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(1987〜2009年まで流通していた旧盤CD)
◉『The Beatles In Mono』(2009年)

2 : U.S. Mono Mix

 アルバム『Beatles '65』のモノラル盤収録のMono Mixは、1のU.K. Mono Mixとは異なるミックスが採用されており、リバーブが深めにかけられている(といっても注意深く聴かないと判別出来ないレベル)ほか、アコースティック・ギターがUK版よりハッキリ聞こえる。このミックスはアメリカ側が勝手に作成したものではなく、イギリス側が意図的にアメリカ用に作成したもの(1964年6月22日)。
(収録CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles '65』(2014年)

3 : Stereo Mix

 一般的に流通しているStereo Mix。
(収録CD)
◉『A Hard Day's Night』(2009年リマスター盤CD)
◉『The Capitol Albums Vol.1』(CD=Capitol CDP 7243 8 66878 2 1/2004年)
◉『The U.S. Box』(2014年)
◉『The Beatles '65』(2014年)

4 : Alternate Take

 1995年に2種類の別テイク(Take 2、3)が発表されています。Take 2ではワルツ調のアレンジで、途中で失敗。Take 3はアレンジをリリース版に近いものに替えています。ちなみにTake 2はモノラルで、Take 3に替わるとヴォーカルにステレオ・エコーがかけられています。
(収録CD)
◉『Anthology 1』(1995年)

5 : Alternate Take/Remix
6 : Alternate Take/5.1ch Sorround Mix

 DVD版『Anthology』に上記Take 2、3のRemix版とサラウンド版が収録。ヴォーカルは中央、演奏はやや左寄りにミックス。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)
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(作成:2003年7月26日/更新:2009年9月13日、2010年、2013年4月4日,10月12日,12月14日,2014年1月29日,2015年11月11日,2016年9月20日)
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