The Beach Boys : Smiley Smile (1967)


スマイリー・スマイルスマイリー・スマイル
(2001/06/27)
ザ・ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る

1. Heroes And Villains
2. Vegetables
3. Fall Breaks And Back To Winter (Woody Woodpecker Symphony)
4. She's Goin' Bald
5. Little Pad

6. Good Vibrations
7. With Me Tonight
8. Wind Chimes
9. Gettin' Hungry
10. Wonderful
11. Whistle In
[シングル"Good Vibrations"の成功からアルバム"SMiLE"の制作中止まで]

 1966年11月発表のシングル「Good Vibrations」は英米共にナンバー・ワン・ヒットとなり、ビーチ・ボーイズは人気・音楽的なピークに達します。UKツアーも成功を収める中、ブライアン・ウィルソンは当時新鋭のミュージシャンだったヴァン・ダイク・パークス*を作詞家に迎えアルバム製作を開始。

 『SMiLE』と題される予定だったこのアルバムのレコーディングでは従来のポップ・ソングの形態とは異なり、様々なバリエーションのパーツ(断片)を作り、そこからベストなものをテープ編集で組み合わせて一つの曲にするという新たな手法が取り入れられました。

 1966年夏から本格的にスタートしたセッションは、奇想天外なアイデアが次々にセッション・ミュージシャンによって録音され、年内は作業もほぼ順調に進んでいました。ところがある時点を境に物事が暗転。レコーディングは短いパーツを作ってはまた作るのくり返しで中々ゴールが見えない。さらにヴォーカル・トラックを録音するためレコーディングに合流したビーチ・ボーイズはこの新たな方向性に戸惑い、メンバー間でも賛否両論に(『Pet Sounds』の時と同様、聴き始めの第一印象のみが外に伝わっている可能性も)。特にこの方向性に懐疑的だったマイク・ラヴは「Surf's Up」「Cabin Essence」の難解な歌詞にツッコミを入れ、これがきっかけでヴァン・ダイク・パークスは製作から次第に距離を置き、やがて離脱…。

 それでもなんとか数カ月にわたり、メンバーは複雑で気の遠くなるレコーディングに取りかかるものの、レコード会社からのプレッシャー、メンバー間の不和、スタジオ内の険悪な雰囲気(最近のインタビュー等を読むと、メンバーやスタッフにしてみれば、ブライアンに集まってくる見知らぬ取り巻き連中に対して不快感を抱いていたようです。その主な理由が次)、当時ロック界でも蔓延し始めたドラッグ等のマイナス要素が次々に積み重なった結果、全てを指揮していたブライアンは精神的に追い込まれ、1967年5月、アルバムは未完成のまま製作中止を余儀無くされます。

 このアルバムに収録されるはずだった曲の一部は、その後1967~1971年にかけてオリジナル・アルバムやボックス・セット『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』(1993年)の中で小出しに発表された後、2004年にブライアンはダリアン・サハナジャ(Wondermints)やヴァン・ダイク・パークスの協力のもとに再構築に取りかかり、コンサートの場において"SMiLE"を完成。ブライアンのソロ名義で発表されたスタジオ盤『Brian Wilson presents SMiLE』は英米でヒットを記録し大きな話題となりました。そして2011年にはビーチ・ボーイズが残したレコーディングの大部分が『The SMiLE Sessions』として日の目を見ています。

 ちなみに『SMiLE』に関する記事はこちらに作成しました。ものすご~く長くて申し訳ありませんが(汗)、興味のある方は是非。
http://benice.blog48.fc2.com/blog-entry-1228.html
*註 : ヴァン・ダイク・パークス

 60年代半ばからソロ・アーティスト、作曲家、アレンジャーとして活動。1966年当時はThe Byrds『5D (Fifth Dimension)』やTim Buckley『Tim Buckley』でキーボードを演奏。"SMiLE"離脱後はワーナーと契約しアルバム『Song Cycle』を発表。プロデューサーやアレンジャーとして活躍したほか、1973年にははっぴいえんどと共演。ブライアンやビーチ・ボーイズとは現在も付かず離れずの関係を保つ事に。

⚪️Van Dyke Parks "Come to the Sunshine" 1966年発表のシングル。翌年Harpers Bizarreがカヴァー。
[自主レーベル"Brother Records"から初のリリース。と同時に様々な変化が]

 ブライアンにとってアルバム『SMiLE』を完成出来なかった事は精神的に大きなダメージとなり、やがてライバルとの競争意欲も失せ、製作中止直後に引越した新居の自室に引き篭ってしまいます。しかし新しいレコードの製作をしなければならない。けど新曲がない。ブライアン以外にいい曲が書けるメンバーがまだいない。さて困ったどうしよう・・・となり、『SMiLE』制作中止から約半月後の1967年6月3日、ビーチ・ボーイズはブライアンの自宅に簡易スタジオを急増しレコーディングが仕切り直され、"SMiLE"用に書かれた楽曲からいくつかをピック・アップし再構築。作業は7月半ばで続きます。

 そして1967年9月、『Smiley Smile』と改題されたアルバムが彼らが新たに設立した自主レーベル、Brother Recordsからリリースされます(配給はCapitol)。プロデューサーのクレジットはブライアンではなくバンド名義に。グループとしては初の全曲オリジナルで占められ、2曲のシングル・ヒットを含んでいましたが、半年以上のブランクの間にアメリカではビーチ・ボーイズの人気や世間の受け止め方も大きく変わり、全米第41位と低調な結果に。対照的に高評価とリリースが途絶えなかったイギリスでは全英第9位と、なんとか人気を保持。

(新作を出さない間に世の中が変化していた)

 ビーチ・ボーイズがレコードを出さなかった間、ビートルズはコンサート活動を停止しアルバム『Revolver』(1966年8月)、シングル「Strawberry Fields Forever/Penny Lane」(1967年2月)、さらに『SMiLE』の完成を待たずに『SGT. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年6月)を発表。音楽的な流行はフォーク・ロックからサイケデリック・ロックへ。ザ・ドアーズ、ジャニス・ジョップリン、ジェファーソン・エアプレイン、ジミ・ヘンドリックス、クリーム等が頭角を現し、10代の感心はテレビ・ショーで人気となったザ・モンキーズへ…。音楽だけでなく、アメリカではベトナム戦争が泥沼化。この影響を強く受けたのが学生達で、自分や友達がいつ戦争にかり出されるか判らない状況下に置かれ、サーフィンどころではなくなってしまった。カールにも徴兵命令が出されましたが、これを拒否したために裁判沙汰に。

 こうした時代背景と状況の変化により、それ以前の"アメリカン・ドリーム"を象徴したかのようなビーチ・ボーイズは、次第に時代遅れな存在となり、ブライアンが崇拝していたフィル・スペクターもIke & Tina Turner「River Deep - Mountain High」のプロデュースを最後に第一線から遠ざかり、同時期に活躍したサーフ/ホッド・ロッド・グループも消滅〜サイケへと移行していく中、ビーチ・ボーイズは何とかこのピンチを乗り切ります。
[アルバムの特徴]

🔵「Good Vibrations」はシングル・ヴァージョンで収録。

🔵「Heroes And Villains」はここで一度仕切り直され、『SMiLE』用にレコーディングされたものはバッキング・トラックやコーラスの一部を流用、歌詞の一部が削られた代わりに、マイナー調のパートやア・カペラのパートを追加。ブライアンのリード・ヴォーカルも新たに録り直されている。

 この後は「Good Vibrations」「Heroes And Villains」以外の曲に触れたいと思います。厳密な意味での"新曲"を殆ど用意出来なかったため、収録曲の大部分はお蔵入りとなった『SMiLE』用に書かれた曲の中からピック・アップされていますが、曲のアレンジは大幅に変えられています。

🔵演奏はセッション・ミュージシャン(*)は起用せず、ビーチ・ボーイズにるもの。ただしロック・バンドの基本的編成ではなく、使用楽器は主にピアノ、オルガン、ボンゴ、ギター、ベース、パーカッション…と、いたってシンプル。

🔵ドラム・セットが使用されていないためビートを強調した曲はなく、静かで穏やかな印象。バッキング・トラックがシンプルになったため、ビーチ・ボーイズのコーラスが全面に浮き上がって聞こえる。

🔵急造されたホーム・スタジオには4トラック・レコーダーとシンプルな機材しかなかったため、「Good Vibrations」とは対照的に低コストな質感に。インドアな"宅録"っぽい雰囲気も。

🔵スタジオのようにエコー室もないため、ブライアンの自宅にあったプールから水を抜き、その上にふたをしてプール内にマイクを設置してエコーをかけていた。現代のようにデジタル機材やPCソフトで、簡単に豊富な種類のエコーがかけられる時代ではなかった。

🔵『SMiLE』とは"別物"の作品になっていますが、『SMiLE』セッションの大きな特徴だった、複数の断片を繋ぎ合わせて曲にする手法は、このアルバムでも発揮。曲によってはサビの部分だけ全く同じ録音があり、1966〜7年の時点で既に"コピー&ペースト"を行っていた(次作『Wild Honey』も同様)。

ちなみにこちらはブライアンの2004年のインタビューでのコメント。
「あれは軽い音楽として作ったんだ。目を閉じて横たわった時にちょっと浮遊した感じになる、体の中を暖かいそよ風が吹き抜けるようなものにしたかったんだ。」(『レコード・コレクターズ』2004年11月号より。)

(*註 : バンドの主要パートをセッション・ミュージシャンを起用してレコーディングを行う主な理由は、良いレコード=製品を作り上げるためか、バンドの演奏が未熟という現実的な問題のために行われる事が多く、その大半はプロデューサーによる判断で決まります。)
[困惑]

 で、あのー…話を進めるのも気が重くなってきますが(汗)、このアルバムには「Good Vibrations」「Heroes And Villains」という2大傑作が含まれているものの、リアルタイム・後追いで接した方も含め、聴き始めの段階で戸惑いやギャップを覚えたのではないでしょうか。『Pet Sounds』よりむしろこちらの方が一般的なビーチ・ボーイズ像とかけ離れている。「Caroline No」の歌詞から"Caroline"を"The Beach Boys"に置き換えると正にその心境になる(妄想)。その時の困惑や失望感は、当時のアメリカでの人気やチャート・アクションにも表れていると思います。

 全体の印象は『Pet Sounds』以前の開放感やビートが無い分、フワッとしたハーモニーが際立つ。反面どこかエキセントリックで、ジャケットの中の森の中にでも迷い込んでしまったような、または狭い部屋でヒソヒソと歌っているような不気味さも・・・。

(他の作品に意識が向かなくなる恐れも)

 実態調査したわけでもないので真相は神のみぞ知るですけど、90年代以降「ビーチ・ボーイズは『Pet Sounds』で始まり『Pet Sounds』で終わる」リスナーも増えているという話を小耳に挟むようになりました。僕もそこは気がかりの一つで。かつて軽視された存在("Pet Sounds")が何十年も経った後に日の目が当たり、出版物でも頻繁に取り上げられ、本来聴かれるべき人々の耳に行き届いた一方で、浸透過多、他に多くを語れるアルバムが少ない、特定のメンバーのみに焦点が当たり過ぎな傾向も。それに対して「いや、ビーチ・ボーイズは初期だ!!」と言い返す方も出てきたり(こういうやりとりを見聞きすると深いため息が出ますね…)。

 原因は他にもあるんじゃないかと。例えば『Pet Sounds』を最初に聴いてしまって「その次に聴いたもの」次第で、それ以上聴くのを止めてしまうとか。

ベスト盤『Sounds Of Summer』(2003年)は代表曲を把握出来て他にも興味を持ってくれそうですけど、問題は『Surfin' U.S.A.』かこの『Smiley Smile』を次に選んでしまった場合、その音楽性のギャップに悩まされ「あ、もういいや・・・」ってなるんじゃないかと。あぁ〜そこで聴くのやめちゃうんだぁ〜。そうなると「I Get Around」「Fun,Fun,Fun」「Dance,Dance,Dance」「Don't Worry Baby」や『All Summer Long』『Today!』『Friends』『Sunflower』にも出会えない & 聴いてもらえないのかぁ…それはなんだかもったいないよなぁ〜。残念だよなぁ〜(笑ってるけど本心で…)・・・って、ああしろこうしろ言われるは僕も苦手ですけどね…(笑)。ずっと気になっていた事でもあるので、敢えて取り上げてみました。
[収録曲]

1. Heroes And Villains (Brian Wilson / Van Dyke Parks)

 元々はアルバム『SMiLE』の初期段階に書かれ、1966年10月20日から製作が始まったものの、何パターンものアイデアとアレンジが生まれたためレコーディングは長期化。1967年初頭にシングル化も予定していましたが、結局完成させる事が出来ず、先に触れたように、このアルバム(とシングル)用に録音が仕切り直されます。

 「Good Vibrations」同様にコロコロ変わる曲展開や何層も重なったコーラスが入り組んだとても凝った作品で、大分後になって発掘された"SMiLE"でのテイクを聴くと、長年慣れ親しんだヴァージョンは「とりあえずこの形で出した」という事だったのかもしれません。あとは歌詞とにらめっこしながら、この曲の世界観をあれこれと紐解いていくと色々と発見があるかと思います。

 この曲はアルバムに先駆けて1967年7月にシングル発売され、アメリカでは第12位とトップ10入りを逃しましたが、イギリスでは第8位にランク・イン(当時のイギリス・チャートについてはこちらでも取り上げてみました)。

🔵リリースから4年後、『Surf's Up』期の1971年のライヴ映像より。メンバーの風貌もサウンドも変化。

2. Vegetables (=Vega-Tables) (Brian Wilson / Van Dyke Parks)

 "SMiLE"時代の後半に書かれた、"野菜"をテーマにした愉快なナンバー。シンプルなベースをバックにビーチ・ボーイズが歌う(主要なリード・ヴォーカルはアル。一部ブライアンに切り替わる)。"雰囲気"を出すため、飲み物を注いだり、野菜をかじる音が効果的に使われています。この曲もいくつかのパートを断片的に録音したものを、最後にテープ編集でつなげて完成させたもので、後半では"SMiLE"セッションでレコーディングされたパートを使用。

🔵アル・ジャーディンが歌う「Vegetables」(2011年)。

3. Fall Breaks And Back To Winter (Woody Woodpecker Symphony) (Brian Wilson)

 "SMiLE"セッションの中で特に物議をかもした「The Elements: Fire (Mrs. O'Leary's Cow)」(1966年11月28日)から派生した曲で、翌1967年1月に録音された「Heroes And Villains: Bag Of Tricks」もしくは「The Elements: Fire (Mrs. O'Leary's Cow)」のイントロ部分をスローにして引き延ばしたものがこの曲になったと思われます・・・と冷静に書けるのも現在だからこそで、大多数の人は「なんだこれは?」と困惑の表情を浮かべたのでは。アルバム中特に異彩を放つ一曲。

 不気味な低音のリフレインをくり返すオルガン、どこか機械的に鳴り続ける打楽器とピアニカをバックに、不安を誘うメロディを妙に息の合ったビーチ・ボーイズのハーモニー・・・。でもこれ、例えば映画かアニメーションの不穏なシーンのバックで流れていたとしたら、さほど妙な印象は受けないような。あとはこれとか。

4. She's Goin' Bald (Brian Wilson / Van Dyke Parks / Mike Love)

 この曲も元々は"SMiLE"セッションから誕生した「He Give Speeches」という短い曲(2011年に『The SMiLE Sessions』で発表)を改作したもの。サウンドもシンプルに聞こえますが、これもいくつかのパート毎に分けて録音したものをテープ編集したもので、テープの早回し→オペラ風→R&B風と、展開がコロコロと変わる。

 歌詞は出だしの「Silken hair,more silkin hair / Fell on her face and no wind was blowin'・・・♪」の一節はVan Dyke Parksが元々書いていたもので、それ以降はMike Loveが新たに書き加えています。ユーモアといえばユーモアな曲。しかし、歌詞の内容は自虐的な印象も・・・詳しくは歌詞カードをご覧ください。

5. Little Pad (Brian Wilson)

 ハワイアンな雰囲気のウクレレとギター、昔のSPレコード盤から聞こえてきそうなハミングが交互に入れ代わる、穏やかで不思議な魅力を持った曲。歌われているのは「小さな家があったらいいね、ハワイに」…と、まるでTwitterの投稿のような言葉が3つ程。最近では『The SMiLE Sessions (Collector's Box)』で発掘されたカールの作品「Tune X」との類似性を示したものがYouTubeにupされています。アナログ盤ではここまでがA面でした。

6. Good Vibrations (Brian Wilson / Mike Love)

 B面(後半)1曲目は1966年暮に世界的な大ヒットとなったこの曲。レコーディングのエピソードは語り尽くされているので省略しますが(書きたいけど長くなる)、本来は他の曲もこの曲のようにしっかりとしたプロダクションで録音されるはずでした。リード・ヴォーカルはカール(一部マイク)。ちなみに2分14秒から登場するオルガンはデニスが演奏。

7. With Me Tonight (Brian Wilson)

 ドゥーワップ・スタイルのナンバーで、当初はハープシコードとウッド・ベースをバックに陽気な感じで歌っていましたが(『The SMiLE Sessions (Collector's Box)』に収録)、その後、ここに収録のオルガンをバックにした穏やかなテイクに改変されています。リード・ヴォーカルはカール。

 ちなみにThe MillenniumのメンバーだったSandy Salisburyが1969年頃に「On And On She Goes」というタイトルでカヴァー(後に『Sandy』(YDCD-0031)でCD化)。

8. Wind Chimes (Brian Wilson / Van Dyke Parks)

 1993年に『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』で発掘された"SMiLE"セッションでのテイクを聴いた時、アレンジが『Smiley Smile』で発表されたものとまるで違うのに驚かされました。

 これも元々は"SMiLE"収録予定だった曲で、『Brian Wilson presents SMiLE』(2004年)や『The SMiLE Sessions』(2011年)では強弱を何度もくり返すダイナミックな展開でしたが、ここに収録されたリメイク版は、原型を全く留めていない程に改編され、何かの間違いかと疑いたくなる程、従来のイメージとかけ離れた不気味なサウンド。それでも中々捨て難いものがあり、繊細なコーラスとアレンジには才気(狂気?)を感じされられる。深夜の午前2時頃に、誰もいない暗い部屋や車内で聴くとより効果的。

9. Gettin' Hungry (Brian Wilson / Mike Love)

 新たに用意された曲のようで、オルガンの後ろでパーカッションが不思議なリズムを刻んでいます。リード・ヴォーカルはマイクとブライアンで、何故かこの2人の名義でシングル・カットされています。

 ちなみにマイク・ラヴは1979年、自身のソロ・プロジェクト(?)『Celebration』でこの曲をリメイクしているほか、Facesが1975年にカヴァー・ヴァージョンをレコーディング。ボックス・セット『Five Guys Walk Into A Bar』(2004年)でCD化。

10. Wonderful (Brian Wilson / Van Dyke Parks)

 この曲も"SMiLE"収録予定ヴァージョンとの落差に驚かされた一曲。後に『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』(1993年)や『The SMiLE Sessions』(2011年)等で発表されたテイクは、ハープシコードを用いた、クラシックの室内音楽を思わせる美しさがありましたが、その後数回にわたりアレンジが変更され、このアルバムで初めて世に出た時にはかなり不気味で陰鬱な印象に・・・。リード・ヴォーカルはカールで、途中で全く異なる展開のパート("Vega-Tables"のfadeパートに近い)が挿入されています。)

11. Whistle In (Brian Wilson)

 推測ですが「英雄と悪漢」の1967年1月27日に録音された、口笛のフレーズが登場する断片から派生したと思われる曲で(共通点は口笛と"Dum dum dum..."というコーラスのみなので真相は不明)、1分近く。「あの日を思い出そう。一日中(All day long~♪)」と同じフレーズをくり返し歌っている・・・って、一日中?(笑)

 これは一体なんでしょう。テレビ番組ならクロージングBGM、昔のアーケード・ゲームなら終了時のBGMのような…。Neil Youngが『After The Gold Rush』で同じタイプの曲をやっていたのを思い出す。あとはThe Turtlesの「Happy Together」とか。にしても、聴き終えた後も妙な気分を引きずる不思議なエンディング・・・それではまた。つづく。
[おまけ : 別ヴァージョン/別ミックス]

 様々なヴァージョンを個人的に把握している範囲内でまとめてみました。読んでの通り混乱気味なので、「何かしら違う所ががある」と軽~く受け止める程度に留めるか、これも楽しみ方の一つとして受容していただけると幸いです。また、『SMiLE』関連音源を含めるとカオスになるので(笑)、ここでは『Smiley Smile』に絞って紹介します。

Heroes And Villains

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。過去に発売された『Smiley Smile』のCD全てに収録。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3: Stereo Single Version

 かつて出ていたCDの解説書の中で「いつかこの曲のステレオ・ヴァージョンを聴いてみたい云々…」といった事が書かれているのを読んで、そうだよなぁ~…と遠くを見つめながら思って数年後の2001年、遂にそれが現実となりました(長く聴き親しんでいるとそんな事を思ったりもします)。
 
 このステレオ・ミックスは現存するマルチ・トラック・テープを基に作成されていますが、ハープシコードがダブル・トラック処理され左右に振り分けられたり、「La~lala~la~laLa~lala...♪」のパートのみ疑似ステレオになっているのが特徴。

 なおベスト盤『Sounds Of Summer』のブックレットには"2002 stereo mix"とクレジットされていますが、マスタリングが微妙に違うのみで大きな差異はありませんでした。
(収録CD)
『ホーソーン、カリフォルニア-伝説が生まれた場所(レア・トラックス)』< img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=nurnberg82-22&l=as2&o=9&a=B00005HYH1" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />(EMI Music Japan TOCP-65729・30/2001年)
『カリフォルニア・フィーリン』(2002年)
『サウンズ・オブ・サマー』(2004年)

4 : 2012 stereo mix

 2012年に新たに作成されたステレオ・ミックス。Original Mono Mixや3のミックスとは異なる部分があります。

🔵これが何の楽器か特定出来ないので説明がしにくいんですが…「Heroes And Villains~♪」と歌った後の演奏パートの一部(18~21秒、39~41秒付近)が欠落している(1分44~47秒にはその音が入っている)。
🔵45秒~1分25秒にかけての(He~roes And Vi~llains~♪」と歌っている)パート、3では左右に振り分けられていたハープシコードは中央になり、モノラルでは途中から消えたタンバリンがその後も入っている。これはフェイド・アウトにかけてのパートも同様。
🔵3では疑似ステレオだった「La~lala~la~laLa~lala...♪」のパートがステレオ化されている。
🔵「My children were raised...♪」と歌われる直前がモノラルより微妙に長い。
(収録CD)
『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(EMI Music Japan TOCP-71380/2012年)
◉『Made In California (カリフォルニアの夢)』(2013年)

Vegetables (=Vega-Tables)

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Extended Mix

 初ステレオ化は2001年発表の未発表音源集において。ただしオリジナル盤ではカットされた間奏の一部(食べる音と口笛が入っている)が含まれ、いくらか長くなっています。また、フェイド・アウト直前のパートでのcelestaの演奏が含まれていない。
(収録CD)
『ホーソーン、カリフォルニア-伝説が生まれた場所(レア・トラックス)』< img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=nurnberg82-22&l=as2&o=9&a=B00005HYH1" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />(EMI Music Japan TOCP-65729・30/2001年)

4 : Stereo Mix

 2012年に発表されたステレオ・ミックス。3とは異なり、Mono Mix同様の構成になっています。細かい点を挙げると、飲み物を注ぐ音が中央からやや左寄りに移動。フェイド・アウト直前のcelestaは含まれています。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

Fall Breaks And Back To Winter (Woody Woodpecker Symphony)

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

She's Goin' Bald

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。1分53秒付近で「outside...」とミスっていた部分がカットされている。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

Little Pad

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。Monoとの違いを挙げると、1分35秒付近(カチンコの音?)の無音部分が微妙に長い。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

Good Vibrations

1 : Original Single version

 シングル及びアルバム『Smiley Smile』(1967年)等、一般的に流通しているヴァージョン。後々ややこしくなるのでここでは"レギュラー版"と称したいと思います。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Long Version

 基本的にはレギュラー版1とほぼ同じですが、エンディング部分が差し替えられており、そのためフェイド・アウトが微妙に長い。
(収録CD)
『Endless Summer』(米DCC GZS-1076/1995年)

4 : Instumental

 1993年発表のボックス・セット『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』でセッション風景と共に収録されていたインストゥルメンタル・ヴァージョン。しかもStereo Mix。
(収録CD)
◉『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』">『グッド・ヴァイブレーション・ボックス』(1993年)
◉『Good Vibrations (40th Anniversary)』(2006年)

5 : Alternate Take

 1983年に登場した別テイク。ややこしいので細分化してみます。

🔵カールのリード・ヴォーカルがなく、バッキング・ヴォーカルもサビでのブライアンの歌い方が異なる。
🔵テルミンに深いエコーがかけられている。
🔵2分12秒付近から、レギュラー版では聴けないファズ・ベースを含んだバッキング・トラックと「ハン・ビ・ダーン、ハーンビダーンウォーオーッ(って聞こえる)」のコーラス・パートが登場する。
『Rarities & Beach Boys Medley』(TOCP-3329/1997年)
『Good Vibrations (40th Anniversary)』(2006年)

6 : Alternate Edit

 4の別テイクに、下で紹介する初期テイクのブライアンのリード・ヴォーカルを追加したもの。
◉『The SMiLE Sessions (Collector's Box)』(2011年)

7 : Early Take (Mono Mix)

 初期テイク。ブライアンがトニー・アッシャーの歌詞で歌っている。まだマイク・ラヴのパートや歌詞はなく、演奏のノリや歌い方もR&B風。
(収録CD)
◉『Smiley Smile / Wild Honey』(1990年/2001年)
◉『スマイリー・スマイル』(2001年/2016年)

8 : Early Take (Stereo)=Good Good Good Vibrations (first version with overdubs)

 7の初期テイクのステレオ・ミックス。『The SMiLE Sessions (Collector's Box)』のDisc 5に「Good Good Good Vibrations (first version with overdubs)」という表記で収録。
(収録CD)
◉『The SMiLE Sessions (Collector's Box)』(2011年)

9: Early Take (Stereo Backing Track)

 上記6のバッキング・トラック。ただしこちらはStereo Mixになっています。
(収録CD)
『The Pet Sounds Sessions: A 40th Anniversary Collection』(1997年)

10 : Stereo Extraction Mix

 2012年に念願の初のステレオ・ミックスが登場…と思ったら、"Stereo Extraction Mix"なるクレジットが。

 "Stereo Extraction Mix"の"Extraction"は「抽出」や「抜き取る」を意味するもので、やはりヴォーカル・トラックの大元のマルチ・トラック・テープが見つからなかったのでしょう、実際にどのような作業が行われていたかは判りませんが、Original Mono Mixから一度音域毎に分解したか、マルチ・トラックとシンクロさせて演奏部分のみ消してヴォーカルを抽出したかは定かではありませんが、一度分解して再度ミックスし直したような音。

 サビのヴォーカルのミキシングはどうやったんでしょうね…完全には分離し切れていないものの、マイクのヴォーカルが中央、次に入るコーラスが左、最後にブライアンのコーラスが右。左右に分かれてはいるけど、なんでしょう…マルチ・トラックがあるならもっと違った音になるはずで。 バッキング・トラックもMono Mixと殆ど同じ音質。ちなみにテルミンが左、チェロが右。

 先にステレオのバッキング・トラックが発表されているので、それにMono Mixを重ね合わせてみると、同じ音が混ざって音質が変化したり、音がグルグル回るんですよね。素人がやるとYouTubeにupされているような音になる。けどこのCDに収録されたMixはそのような現象もなく…制作方法が謎な音源。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

With Me Tonight

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。リード・ヴォーカルは中央、コーラスは左右に振り分けられ、オルガンはパート毎に右にあったり左にあったり。ピアノは左。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

4 : Alternate Take

 1967年6月録音の初期別テイク。2つのテイクが収録され、後半のテイクはベースをバックに歌っている。
(収録CD)
◉『ホーソーン、カリフォルニア-伝説が生まれた場所(レア・トラックス)』(2001年)

Wind Chimes

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。
🔵オルガンは右、ヴォーカルは基本的に中央、バック・ヴォーカルはステレオになっている。
🔵「On a wind,breeze the little bell~♪」と歌われるパート(54秒~1分26秒)で左から、Monoではカットされているピアノが小さい音量で聞こえる。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

Gettin' Hungry

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。この曲もパート毎に断片を組み合わせて作られた曲なので、間の取り方等にMonoとの際が生じています。その他には…。
🔵イントロでMonoには含まれていない低音の楽器が中央やや右寄りから聞こえる。
🔵22秒付近でギターの一部が欠落している。
🔵2番目のサビの後半からベースのみになる間(1分51秒付近)がやや長くなっている。ベースの音だけになる箇所もMonoとは印象が微妙に異なる(編集されるはずの箇所が未編集のままという見方も出来ますが、真相は不明)。
🔵1分55秒~2分6秒にかけてのバック・コーラスに、Monoではカットされていたブライアンのパートが含まれている。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)

Wonderful

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)
◉『Made In California (カリフォルニアの夢)』(2013年)

Whistle In

1 : Mono Mix

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。

2 : 疑似ステレオ

 60〜80年代に流通していた疑似ステレオ・ミックス。右=高域/左=低域に音質を調整。CD化されているかは不明。

3 : Stereo Mix

 2012年に初のステレオ・ミックスが登場。
(収録CD)
◉『スマイリー・スマイル(モノ&ステレオ)』(2012年)
[CD各種]

 本作は過去に複数CD化されていますが、ここではその中からいくつかをご紹介します。

[1:1989年日本盤]
(ジャケットありませんスミマセン)
『スマイリー・スマイル』((日本盤)東芝EMI CP21-6012)

◎1989年に東芝EMIの廉価版CDシリーズ"PASTMASTERS"の一環として発売。この時が世界初CD化でした。解説・歌詞付き(対訳は無し)。ボーナス・トラックは無し。また、ジャケットのアルバム・タイトルの文字はオリジナル盤とは異なり、後から描き直されているようです。

[2:2 in 1 CD]
(1990年日本盤:東芝EMI TOCP-6516)

(2001年盤:Capitol 31862)

Track 1〜11・・・『Smiley Smile』(Mono)
Track 12〜22・・・『Wild Honey』(Mono)
(Bonus Tracks)
23. Heroes And Villains (Alternate Take)
24. Good Vibrations (Various Sessions)
25. Good Vibrations (Early Take)
26. You're Welcome (Mono Single Version)
27. Their Hearts Were Full Of Spring (Rehearsal 1967)
28. Can't Wait Too Long (Previously Unreleased)

◎1990年に『Wild Honey』とのカップリング(2 in 1形式)で発売されたCDで、その後2001年に再度リマスターされて再発売。ちなみに両者でマスタリングが異なり、1990年盤はノイズ除去が強くかけられた印象。ブックレットには英文ライナーと写真を掲載。2001年盤は1990年盤からの複写のため、写真や色付き文字がややぼやけ気味なのが特徴。

(1990年盤と2001年盤の主な見分け方)

🔵1990年盤はCD番号が"CDP"で始まる。2001年盤は数字のみ。
🔵1990年UK盤CDはデザインがやや異なり、ジャケット上部に"TWO GREAT ALBUMS ON ONE CD"の表記がある。
🔵1990年日本盤はジャケットのデザインが異なる。
🔵1990年盤をお探しの方は『ビーチ・ボーイズ・ヒストリー・ボックス VOL.3』(TOCP-7767〜69)で揃えるという手もあります。
🔵2001年盤はCDのトレーに挟まっている、砂浜の写真が載っている曲目表に小さくアルバム・ジャケットが掲載されている。

(Bonus Tracks)
23. Heroes And Villains (Alternate Take)
24. Good Vibrations (Various Sessions)
25. Good Vibrations (Early Take)

(上記"別ヴァージョン/別ミックス"の項目を参照)

26. You're Welcome (Mono Single Version)

 シングル「Heroes And Villains」(1967年7月)のB面曲で、オリジナル・アルバムには未収録。"SMiLE"セッションでから生まれた曲で、ヴォーカルはエコーの彼方から聞こえマーチ風の曲調が始まり、エコーが徐々に減りヴォーカルが前面に出てきたところで曲が終わる。

(別ヴァージョン/別ミックス)
1 : Mono Single Version

 一般的に流通している、オリジナルのモノラル・ミックス。
(主な収録CD)
◉『ビーチ・ボーイズ・ボックス 〜カリフォルニアより愛をこめて〜(The Capitol Years)』(1990年/※CDには疑似ステレオと表記)
◉『Smiley Smile/Wild Honey』(1990年盤/2001年盤)
◉『スマイリー・スマイル』(2001年盤/2016年盤)
◉『レアリティーズ&ビーチ・ボーイズ・メドレー』(TOCP-3329/1997年)
◉『グレイテスト・ヒッツ 2 1966-1969』(TOCP-65728/2001年)
◉『THE SMiLE SESSIONS』(2011年CD各種)

2 : Stereo Mix

 2011年に初ステレオ化。『THE SMiLE SESSIONS』のアナログ盤のみに収録。
(収録アルバム)
◉『THE SMiLE SESSIONS (Collector's Box)』(2011年)
『THE SMiLE SESSIONS』(アナログ盤/2011年)

3 : You’re Welcome 12/15/66

 2011年に発掘された音源で、5つの異なるテイクを収録(モノラル)。マイクから離れて歌ったり、フツーに歌ったり、声を震わせて歌ったりと。 『THE SMiLE SESSIONS (Collector's Box)』のDisc 4に収録。
(収録CD)
◉『THE SMiLE SESSIONS (Collector's Box)』(2011年)

27. Their Hearts Were Full Of Spring (Rehearsal)

 ビーチ・ボーイズのルーツの一つ・The Four Freshmenのカヴァーで(作者はBobby Troup)、『Smiley Smile』発売直前の1967年8月25日@ハワイでのライヴ初日のリハーサルより。この時はブライアンも参加しており、リハーサルとは思えぬ程パーフェクトなハーモニーは必聴。ちなみにこの曲は他に1962年Demo Version、1968年ライヴ・ヴァージョン等があります。
(主な収録CD)
◉『Smiley Smile/Wild Honey』(1990年盤/2001年盤)
◉『ワイルド・ハニー』(2001年盤/2016年盤)
◉『グレイテスト・ヒッツ 2 1966-1969』(TOCP-65728/2001年)
『ホーソーン、カリフォルニア-伝説が生まれた場所(レア・トラックス)』(2001年)

28. Can't Wait Too Long (Previously Unreleased)

 何かと興味深い未発表曲。組曲形式で一見"SMiLE"期のアウトテイクかと思いきや、意外にもアルバム『Wild Honey』セッション後半、1967年10〜1968年前半頃の録音。(この音源以外にも)様々なパーツが録音されましたが、完成には至らず。1990年のCDリイシュー作業の際、4つの異なるパートを組み合わせ、ようやく正規初リリースとなります。以後複数のヴァージョンが発表されたほか、ブライアンがソロ・アルバム『That Lucky Old Sun』(2008年)でコーラス・パートをリメイクしています。

(各種ヴァージョン)
1 : 1990 Version

 ↑は都合上表記でこう称されているわけではありませんので悪しからず。CD『Smiley Smile/Wild Honey』が初出のヴァージョン。
(主な収録CD)
◉『Smiley Smile/Wild Honey』(1990年盤/2001年盤)
◉『スマイリー・スマイル』(2001年盤/2016年盤)

2 : 1993 Version

 1993年発表のボックス・セットで登場した別ヴァージョン。

🔵第1パート(前半47秒)は1990年版ではMonoだったのに対し、こちらはStereo。
🔵第2パートの1分48秒〜2分5秒にかけ、ブライアンの語りが入る。その後延々と続くコーラスも1990年版より短めに編集。
🔵第3パート(2分50秒〜アウトロ)も1990年版とは長さやミックスが異なり、2本目のギターが左、リード・ヴォーカルが右に配置。曲はそのままフェイド・アウトし、第4パートは無し。
(主な収録CD)
◉『Good Vibrations: Thirty Years of The Beach Boys』(1993年)

3 : a cappella mix

 第1パートのヴォーカル・パートのみを抽出したア・カペラ・ヴァージョン。
(主な収録CD)
『ホーソーン、カリフォルニア-伝説が生まれた場所(レア・トラックス)』(2001年)
◉『Made In California (カリフォルニアの夢)』(2013年)
 
[3:1997年日本盤]

『スマイリー・スマイル』((日本盤)東芝EMI TOCP-3323)

◎1997年9月に発売された日本盤CD。1990年リマスター音源、ボーナス・トラックは無し。歌詞・対訳・解説書付き。

[4:1998年紙ジャケット仕様日本盤]

『スマイリー・スマイル』((日本盤)東芝EMI TOCP-50860)

◎1998年7月に発売された紙ジャケット仕様のCD(註:上記リンク画像は2008年盤)。1990年リマスター音源、ボーナス・トラックはなし。歌詞(対訳はなし)・解説書付。なお2008年再発盤は帯のデザインが変更されています。

[5:2001年日本盤]

スマイリー・スマイルスマイリー・スマイル
(2001/06/27)
ザ・ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る

『スマイリー・スマイル』((日本盤)EMI Music Japan TOCP-53171)

Track 1〜11・・・The Original Mono Album
(Bonus Tracks)
12. Heroes And Villains (Alternate Take)
13. Good Vibrations (Various Sessions)
14. Good Vibrations (Early Take)
15. You're Welcome (Mono Single Version)
16. Can't Wait Too Long (Previously Unreleased)

◎2001年6月に発売された日本盤。ちなみに同じ内容で帯のデザインや価格を替え、何度か期間限定で再発売されています。

🔵2001年リマスター音源(Mono/16のみStereo)。
🔵ボーナス・トラック5曲収録。
🔵歌詞・対訳・解説書付。

[6:2016年SHM-CD日本盤]

『スマイリー・スマイル+5』((日本盤)ユニバーサル・ミュージック UICY-25596)

Track 1〜11・・・The Original Mono Album
(Bonus Tracks)
12. Heroes And Villains (Alternate Take)
13. Good Vibrations (Various Sessions)
14. Good Vibrations (Early Take)
15. You're Welcome (Mono Single Version)
16. Can't Wait Too Long (Previously Unreleased)

◎2016年4月6日発売の再発盤。2001年盤と同内容で、盤はSHM-CDになります。
(主な特徴)
🔵SHM-CD
🔵2001年リマスター音源(Mono/16のみStereo)。
🔵ボーナス・トラック5曲収録。
🔵歌詞・対訳・解説書付。

[7:2012年リマスター盤]
(日本盤)

スマイリー・スマイルスマイリー・スマイル
(2012/07/25)
ザ・ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る

(輸入盤)

Smiley SmileSmiley Smile
(2012/09/25)
Beach Boys

商品詳細を見る

Track 1~11…Mono Mix
Track 12~22…Stereo Mix

◎2012年7月25日にMono & Stereo両ミックスを収録したリマスター盤が発売。

(主な特徴)
🔵ジャケットは見開きのデジ・スリーヴ仕様(通称"紙ジャケ"とは似て非なる別物)。
🔵2012年リマスター音源
🔵Mono & Stereo両ミックスを収録。
🔵12「Heroes And Villains」13「Vegetables」以外のStereo Mixは世界初登場。
🔵解説・歌詞・対訳付。

 アルバムのStereo Mixは世界初登場。既出の12「Heroes And Villains」13「Vegetables」も改めてミックスし直されています。上で紹介した通り、17「Good Vibrations」は"Stereo Extraction Mix"とのクレジットで収録。

 Mono Mixは、2000年代の音圧上げ重視なマスタリングから一転、きめ細やかな仕上がりに(全般的にリマスターの傾向が近年変化しています)。また、 5「Little Pad」の17秒付近に入っていたノイズが取り除かれています。

 ブックレットにはディスコグラフィを挿みながらのグループのバイオ、アルバムと曲目解説(1997年版CDの加筆訂正)、歌詞・対訳を掲載。従来盤のCD(1990年、2001年リマスター)に記載されていたデヴィッド・リーフ氏のライナーは未掲載。

[8:2014年紙ジャケット仕様日本盤]
(SHM-CD)

スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)
(2014/12/03)
ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る

(プラチナSHM-CD)

スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)
(2014/12/03)
ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る

(SACD)

スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)スマイリー・スマイル(紙ジャケット仕様)
(2014/12/03)
ビーチ・ボーイズ

商品詳細を見る


◎2014年12月に紙ジャケット仕様の日本盤がSHM-CD、プラチナSHM-CD、SACDの3種類で発売。2014年リマスター(モノラル盤。ボーナス・トラック無し)。歌詞・対訳・解説書付き。その他の詳細は不明。
[配信版]

iTunes Store配信版

● Mono & Stereo両mix収録。
● ボーナス・トラック : なし

Amazon MP3版

● Mono & Stereo両mix収録。
● ボーナス・トラック : なし

moraハイレゾ版 (2015年7月10日発売)

● Mono & Stereo両mix収録(※別売りあり)。
● ボーナス・トラック : なし
[あとがき:余計で個人的な余談]

 後半は余計な話でうんざりしてもらう事にして…(笑)。加えて眼精疲労を伴いますので、読むかどうかは自己責任でお願いします。

 僕が初めて『Smiley Smile』を聴いたのは1989年末。直前にTodd Rundgrenのアルバム『Faithful』(1976年発表)に収録されていた「Good Vibrations」のカヴァーを聴いて興味を抱き、それでオリジナルを聴いてみたくなった…と。

誓いの明日+2(K2HD+HQCD盤/紙ジャケット仕様)誓いの明日+2(K2HD+HQCD盤/紙ジャケット仕様)
(2012/02/01)
トッド・ラングレン

商品詳細を見る


 で、CDをGet。1曲目で「おっ!」と期待が高まり、2曲目で「ん?楽しい曲だけど何か変だな…」と薄々感じつつも曲に親しむ。ところが3曲目で予想外の不穏な音が出てきて目が点になり、4曲目も気持ちが次第に困惑気味に…。それでもお目当ての「Good Vibrations」で気を取り直すものの、次の曲で再び足下をすくわれ、「Wind Chimes」という不気味な曲に再び唖然。
同じフレーズが延々と続くラスト・ナンバーを聴き終えた後は「なんだったんだ、これは・・・?????」でした(苦笑)。頭の中?マークだらけ。それまで聴いてきた音楽は面白いかつまらないかの2択だったのが、これに関しては「?????」で…(笑)。「Caroline No」で長い髪はどこへ行ったの?と嘆いている間に、ビーチ・ボーイズ自体がどこか知らない所へ行ってしまったような感覚。

 1989年(平成元年)は「KOKOMO」のヒット直後にもかかわらず、一般的な認識は懐メロバンド。テレビでたまにライヴ映像が流れると必ず水着の女性が出てくる(笑)。そういう夏の風物詩的な存在。ところが"ビーチ・ボーイズ"の名前を口にするだけで周囲に嘲笑され、偏見の眼差を受けてしまう状況で(今も一部では変わらない)。とはいっても、僕も始めから素直に受け入れられたと言ったら嘘になるので、気持も判らなくはないんですけど…。この頃オリジナル・アルバムが日本で初CD化されたとはいえ、大した情報も得られぬまま手探り状態で聴いていました。それはそれで良かったような。

 では『Smiley Smile』に失望&落胆して即中古屋行きにしたり、2度と聴くのを止めてしまったか?というと、そんな事はなく、気付けば20年以上も聴いていた・・・(笑)。よく判らないなりに、何か引っかかる部分が多いんですよね…。それに、このアルバムを聴いた直後に未発表作品『SMiLE』の断片を耳にしたり、インドア感覚が90年代の"宅録"に通ずるものがあったり、New Wave時代にもシンセで内側にどんどん行っちゃってるアルバムがあったよなぁ・・・と。あと、自分でカセットの4-Track MTRをいじり始めてからは特に親近感が増しました。あ、このアルバムを好きになれた真の理由はこれかな…。時間はかかったものの、第一印象のトラウマも少しずつ和らいできました。ただ、CDの解説書にあるような「アルバムの根底にあるアメリカ音楽の歴史や奥ゆかしさ」的な要素を読み取れるかというと、余程音楽に対す博識や洞察力がない限りは難しいと思う。『SMiLE』でそう言われるのならまだしも…。

 僕もできれば情報や先入観なしで楽しみたかったんだけど、他のアーティストのようにはいかなかった・・・と、あくまで個人的な感想でした。CDのライナーだとあまりこういう話は出て来ないので、あえて載せようと。

 最後に、ここまで読んでいただいた方、どうもありがとうございました & おつかれさまでした。また、Sさん、Aさん、Mさん、Nさん、Hさん、I君に感謝致します。
My Favorite Albumsのコーナー(目次)へ戻る。

(作成:2000年6月/更新:2004年,2008年8月,2012年4月19日,6月28日,8月8,9日、2015年1月12日,7月18日,2016年2月13日,3月5日)
関連記事
[ 2012/04/19 20:00 ] The Beach Boys関連 | TB(-) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する