The Hollies : Hollies' Greatest Hits (ドイツ盤LP/1968年10月)

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The Hollies "Hollies' Greatest Hits"
LP=(W.Germany) Hansa Record ‎78 575 IT

[Side 1]
1. Carrie Anne
2. On A Carousel
3. Everything Is Sunshine
4. Dear Eloise
5. King Midas In Reverse
6. Do The Best You Can

[Side 2]
1. Jennifer Eccles
2. All The World Is Love
3. Listen To Me
4. Signs That Will Never Change
5. Like Every Time Before
6. Blowin' In The Wind
[1968年ドイツ盤LP]

前回からの続きということで、今回は1968年10月発表のドイツ盤LP『Hollies' Greatest Hits』をピックアップします。

 1968年、The Holliesは方向性その他諸々の事情でオリジナル・アルバムの発表がなく、代わりに(アメリカを除く)各国でベスト・アルバムが発表されています。イギリスでは8月に『Hollies' Greatest』と題されNo.1ヒット。日本盤は来日記念盤として独自の選曲で発売(2006年にCD化)。

 今回取り上げるドイツ盤LPは選曲が異なり、イギリス盤が新旧織り交ぜなのに対し、ドイツ盤は1967〜8年のシングル曲が中心。ドイツでの契約が前期(1963〜66年)と1967年以降で異なっていたためで、その分サイケ期からGraham Nash脱退までの変化を集中的に楽しめる利点も。また、ベスト盤の制作をきっかけにシングル曲の"ステレオ・ヴァージョン"がこの年多く発表され、このドイツ盤でも英米に先駆け"初出音源"が含まれているので中々侮れない(ホリーズはイギリス以外の国で初出の曲や音源がいくつか存在します)。
[収録曲]

 ここからは各曲の紹介の他に、ヴァージョン/ミックス違いも個人的把握内で触れていきます(このアルバムの事だけ触れればいいものを…(笑))。その分記事が長いことをあらかじめご了承ください。それではスタート。

[Side 1]
1. Carrie-Anne (German Stereo Mix)

 1967年5月発表のシングル曲(英3位/米9位)で、メンバーのオリジナルによる軽快なポップソング。"Play""Game"の意味合いが曲の出だしと後で違っていたり、曲名の人物像を想像しながら聴くと印象も違ってくるかも・・・な話は置いといて、このアルバムに収録されている音源は、ここでは仮に"German Stereo Mix"とします。Original Stereo Mix(右=ヴォーカル/左=演奏)を基にヴォーカルを中央、演奏部分は疑似ステレオ処理され、右=中〜低域/左=高域に振り分け、立体的な音像に(左側は右側より微妙に遅れて音が鳴る)。CD&デジタル化されているかは不明。

 ちなみに2枚組CD『Greatest Hits』(2003年)に似たミックスが収録されていますが、演奏部分の処理が異なり、本盤とは別物。
(他の収録アルバム)
『THE HOLLIES』(LP=ドイツSR International 76 935/1967年)

⚪️YouTubeより : ドイツ盤LP収録盤に比較的近いミックスが施されたもの。この動画ではCDの音源を加工したようで、実際は右側のベースがよく効いています。こういう感じのもの・・・と思っていただけると。

2. On A Carousel (Stereo Mix)

 1967年2月発表のシングルA面曲で、「果たして彼はメリーゴーラウンド(Carousel)で好きなあの娘にたどり着けるか?」…な感じの内容(雑な説明)。ベースやサイケ風のリード・ギターも聴きどころ。ここでは一般流通しているStereo Mixで収録。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

🔵間奏直前のヴォーカル「Up,down,up,down,up,down,too〜うっ〜うっーっ♪」の箇所で、歌い切る前に音量が下げられている。他のミックスでは歌い切るまで入っている。
🔵フェイド・アウトは3分1秒から始まり、「On A Carousel〜っ♪」を4回繰り返して曲が終わる。
🔵ヴォーカルにかかるリバーブが(2)のStereoよりやや深め。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『フォー・サートゥン・ビコーズ・プラス』(2004年紙ジャケット仕様日本盤)
『The Very Best Of The Hollies』(2012年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(WPCR-15545〜6/2014年) etc.

(2):Original Stereo Mix

🔵一般的に流通している、オリジナルのステレオ・ミックス。リマスター以前のCDはこちらで収録されています。
🔵フェイド・アウトは3分5秒から始まり、「On A Carousel〜っ♪」を5回繰り返してリード・ギターの音が消えて曲が終わる。ただし編集盤によってはMono同様に4回で終わるものや、左右が逆の場合も。

(3):1993 Stereo Mix

🔵1993年に3枚組アメリカ編集盤で登場したRemix版。定位が(2)のStereo Mixと全く同じですが、実際は別ミックス。ただし一聴での判別は非常に難しく、下記の収録アルバムもどこまで正確かは…(冷汗)
🔵ヴォーカルにかかるリバーブの長さが(2)のStereoよりやや短い(浅い)。
🔵フェイド・アウトは3分1秒から始まるものの、このミックスが最も長い。「On A Carousel〜っ♪」を5回繰り返し、ドラムが演奏を止めるまで入っている。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)
『SINGLES COLLECTION+』(オランダ盤2枚組CD/1997年)
『The Air That I Breathe』(3枚組CD/1998年)
『Greatest Hits』(2003年)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(WPCR-15545〜6/2014年)
『50 At Fifty』(2014年) etc.

(4):1993 Stereo Mix (Type-B)

 ↑は仮称ということで。(3)の1993 Stereo Mixにさらに深いエコーを追加したもの。フランスMagic盤CDあるあるパターン。
(収録CD)
『the hollies vol.2 (French 60's EP Collection)』(CD=フランスMagic 3930044/2001年)

3. Everything Is Sunshine (Original Stereo Mix)

 シングル「King Midas In Reverse」(1967年11月)のカップリング曲で、Original Stereo Mixの初出はこのLPでした。1990年にアメリカ編集盤で初CD化。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのモノラル・ミックス。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『バタフライ・プラス』(2004年紙ジャケット仕様日本盤)
『The Very Best Of The Hollies』(2012年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(WPCR-15545〜6/2014年) etc.

(2):Original Stereo Mix

 オリジナルのStereo Mix。定位は中央=リード・ヴォーカル/右=コーラス,リード・ギター/左=ベース,パーカッション,ギター,ハープシコード。他のStereo Mixとの違いが判別しやすいのはリード・ヴォーカルで、(1)のOriginalは中央、他は左右に分かれていています。
(収録CD)
『"EPIC ANTHOLOGY":FROM THE ORIGINAL MASTER TAPES!』(CD=EPIC EGK 46161/1990年)

(3):1993 Stereo Mix

 1993年発表の30周年3枚組CDで2つ目のStereo Mixが登場。主な演奏が中央、リード・ギターとコーラスが右、リード・ヴォーカルは左右に振り分けられています。他のミックスと比べ、エコーが薄くドライな印象。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)

(4):2003 Stereo Mix

 2003年に3つ目のStereo Mixが登場。定位は(3)1993 Stereo Mixと同じですが、こちらは深いエコーがかけられているのが特徴。
(主な収録アルバム)
『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)
『バタフライ・プラス』(2004年紙ジャケット仕様日本盤)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(2014年)

4. Dear Eloise (German Stereo Mix)

 ドイツ盤『Butterfly』ステレオ盤初出の別ミックスで、これも仮称で"German Stereo Mix"とします。このミックスは1967〜80年代までドイツ盤を中心に流通していましたが、現在は復刻はされていないようです。
(主な特徴)
🔵トータル・タイムは3分17秒(UK Stereo Mixは3分4秒、Monoは3分10秒)。
🔵Original Stereo Mixではカウントから数秒間、低域が欠落状態になる現象がありますが、このミックスでは無し。
🔵曲後半 : スピード・ダウンする箇所が他のヴァージョンより長く、音が止まるまで続く。
🔵エンディング : 他のミックスではGraham Nashのヴォーカルから始まりますが、このミックスではハーモニウムから始まる。恐らくイントロ部分をコピーして繋げたものと思われます。
(その他の収録CD)
『20 Years』(ドイツPOLYDOR 823 750-2)

5. King Midas In Reverse (Original Stereo Mix)

 1967年9月発表のシングル曲(英18位/米51位)で、ブラスやストリングスを大胆に取り入れた、彼らのシングルでは特にアーティスティックな一曲。ここではOriginal Stereo Mixで収録。

(資料)
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⚪️以前こちらでも一部取り上げた、イギリスの音楽誌『Melody Maker』1967年9月23日号より、新譜欄に掲載された「King Midas In Reverse」のレコード評。記者は曲を称賛し、期待を込めた言葉で締めています。
 ちなみにこの号は「King Midas In Reverse」のアー写付き広告のほか、1967年の人気投票も掲載され("British"と"International"に分けられている)、ホリーズはイギリスのグループ部門で5位にランクイン。この年はジミヘンとクリームの人気が圧倒的で、ソロ歌手ではTom Jones、Dusty Springfield、Luluなど。楽曲では「A Whiter Shade Of Pale」「Strawberry Fields Forever」「Waterloo Sunset」などが上位に(資料提供:Tさん)。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。音の重厚感はMonoがダントツ。ちなみに冒頭28秒のヴォーカルのミックスはStereoではダブルなのに対し、Monoではシングル・トラックになっています。
(他の主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『バタフライ・プラス』(2004年紙ジャケ)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(WPCR-15547〜8/2014年)

(2):Simulated Stereo Mix

 ↑馴染みのない用語ですが、"疑似ステレオ"の事です。(1)のMono Mixを基に、膨らみを与えてステレオっぽく加工したもの。
(収録アルバム)
『THE HOLLIES』(LP=ドイツSR International 76 935/1967年)

(3):Original Stereo Mix

 一般流通しているOriginal Stereo Mix。冒頭28秒のヴォーカルのミックスがMonoとは異なり、ダブル・トラック(2重唱)になっています。

(4):1973 U.S. Stereo Mix

 ↑は仮称ということで。1973年にアメリカEPICから発売のベスト盤収録のStereo Mixは、右側のみエコーが追加されています。ピッチ(テープ・スピード)がやや遅いのが難点。
(収録アルバム)
『THE HOLLIES' GREATEST HITS』(CD=アメリカEPIC EK 32061)

(5):1997 U.S. Stereo Mix

 ↑も仮称ということで。1997年発売のアメリカSUNDAZED盤収録のStereo Mixは、(3)を元に左右の音をやや中央に寄せ、デジタル系のエコーを新たに追加。
(収録アルバム)
『Dear Eloise/King Midas In Reverse』(CD=アメリカSUNDAZED SC 6123/1997年)

(6):2010 "New Stereo Mix"

🔵2010年発表の"New Stereo Mix"。従来のミックスとは大幅に異なります。
🔵12弦ギターが左右に振り分けられている。
🔵ヴォーカルは中央に配置。1分28秒〜間奏直前とエンディング直前のみ中央と左に分離する。
🔴Remixに際し、新たにバスドラムを追加。左右に拡散し迫力に欠けた従来のStereo Mixと異なり、バランスの整ったサウンドに。
🔴2分29〜32秒 : トランペットとリズムにズレが生じていたため、タイミングが修正されています。マルチトラック素材が現存すると、デジタル技術でこうした細部の難点も直す事が出来るという一例。
(収録アルバム)
『Midas Touch - The Very Best of the Hollies』(2010年)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(2014年)

⚪️YouTubeより : 2010年版"New Stereo Mix"が聴ける動画。

6. Do The Best You Can (Original Stereo Mix)

 アメリカやドイツでは1968年7月にシングルA面として、イギリスでは1968年9月に「Listen To Me」のB面で発表されたメンバーのオリジナル曲で、「Stop Stop Stop」で使用されたバンジョーが再び登場。ここでは本盤初出のOriginal Stereo Mixで収録。

⚪️YouTubeより : "Do The Best You Can"のライヴ映像(1968年)。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。曲後半の間奏で編集箇所があり、Stereo Mixより約8〜9秒程短い。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『ホリーズ・シング・ホリーズ+13』(紙ジャケット仕様日本盤/2014年)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(WPCR-15547〜8/2014年)

(2):Original Stereo Mix

🔵ドイツ盤LP『Hollies' Greatest Hits』(1968年10月)が初出のオリジナル・ステレオ・ミックス。
🔵後にCDで流通するものとは別ミックスで、ヴォーカルは右=Allan Clarke、左=Graham Nashに振り分けられている。CD化されているかは不明。

(3):1993 Stereo Mix

🔵1993年発表の30周年3枚組CDで2つ目のStereo Mix。
🔵ヴォーカルは左右に振り分けられ、バンジョー(1本目)が右、バンジョー(2本目)がやや小さめに中央、オートハープは左。ハーモニカは左。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)
『Dear Eloise/King Midas In Reverse』(CD=アメリカSUNDAZED SC 6123/1997年)
『SINGLES COLLECTION+』(オランダ盤2枚組CD/1997年)
『ホリーズ・シング・ディラン・プラス』(2004年紙ジャケット仕様日本盤)

(4):2011 Stereo Mix

🔵2011年に登場した新規ステレオ・ミックス。
🔵ヴォーカル・パートのミックスが異なる。ダブルトラック・ヴォーカルのうち、片方は常に中央、もう片方のAllan Clarkeのパートが右、Graham Nashのパートが左。サビで中央に移動(Original Stereo Mixとは似て非なるミックス)。
🔵バンジョー(1本目)が左、バンジョー(2本目)が中央、オートハープは右(高音がやや控えめ)、ハーモニカは右。
(主な収録アルバム)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)
『ホリーズ・シング・ホリーズ+13』(紙ジャケット仕様日本盤/2014年)

[Side 2]
1. Jennifer Eccles (Stereo Mix)

 1968年3月発表のシングル曲(英7位/ドイツ8位)で、Allan ClarkeとGraham Nashの共作。サイケ路線から一転、バブルガム・ポップ的なシンプルで親しみやすい歌詞とサウンドに。この変化はバンド内の事情も一因だったようですが、同時期のThe Beatles「Lady Madonna」(1968年3月)やThe Rolling Stones「Jumpin' Jack Flash」(1968年5月)もサイケ色は薄れているので、同時代的な変化のようにも。ここでは一般流通しているStereo Mixで収録。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。ステレオよりもフェイド・アウトが約6秒程長い。このミックスは長い間リイシューされませんでしたが、2014年発売の日本編集盤で初CD&デジタル化。
(収録CD)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(2014年)

(2):Simulated Stereo Mix

 疑似ステレオ・ミックス。(1)のMono Mixを基に、右=低域/左=高域に調整。さらに右側に微量のエコーがかけられています。
(収録CD)
『20 Years』(ドイツPOLYDOR 823 750-2)

(3):Original Stereo Mix

 一般的に流通しているStereo Mixで、ステレオはこの1種類だけのようです。Monoよりもフェイド・アウトが早く始まり、3分前に曲が終わる。

2. All The World Is Love (Original Stereo Mix)

 シングル「On A Carousel」(1967年2月発表)のB面曲で、こちらもサイケ色が強い一曲。このLPではこの時初出のOriginal Stereo Mixで収録。このミックスがリイシューされたのは意外と最近で、それまではモノラルか、モノラルにリバーブをかけた疑似ステレオ・ヴァージョンが流通していました。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(2014年) etc.

(2):Original Stereo Mix

 オリジナルのStereo Mixで、2011年に初CD&デジタル化。配置は中央=ヴォーカル、右=アコースティック・ギター、左=リズム・ギター/ベース/ドラム。
(主な収録CD)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(2014年)

(3):Simulated Stereo Mix

 疑似ステレオですが、こちらはモノラルにステレオ・リバーブがかけられています。
(主な収録CD)
『the hollies vol.2 (French 60's EP Collection)』(CD=フランスMagic 3930044/2001年)
『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)

3. Listen To Me (Original Stereo Mix)

 1968年9月発表のシングルA面曲(全英第11位)で、The Yardbirds「Ha! Ha! Said The Clown」(1967年7月)やManfred Mann「Fox On The Run」(1968年11月)を書いた英ソングライター・Tony Hazzardの作品。録音にはNicky Hopkinsがピアノでゲスト参加。The Who『Tommy』を連想させる歌詞(三重苦)が出てくるのは偶然か…。曲調やテンポも当時のBritish Popを感じさせる親しみ易さが(例えばManfred Mann「The Mighty Quinn」やHoneybus「I Can't Let Maggie Go」とか)。

 ここに収録されたものはOriginal Stereo Mixで、この時が初出。左側の音量が若干大きく、冒頭のドラムや前半のAllan Clarkeのソロ・ヴォーカル(16〜38秒)がやや左寄りに傾いて聞こえます。後にCDで流通したも音源はそのままのものもあれば、左側を約-4db下げて調節したもの等様々。また、エンディングはCDだと早々とフェイド・アウトしますが、このLPではヴォーカルにかかるエコーが約2秒長めに聞こえます。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『ホリーズ・シング・ホリーズ+13』(紙ジャケット仕様日本盤/2014年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(2014年) etc.

(2):Original Stereo Mix

 一般流通しているStereo Mix。先に触れた通り、Allan Clarkeのソロ・ヴォーカル(16〜38秒)が中央から聞こえるものと、やや左に傾いているものがあり、LP/CDによって左側の音量バランスが異なる場合があります。また、『Greatest Hits』(2003年)や『50 AT FIFTY』(2014年)は左右逆で収録。

(3):1993 Stereo Mix

 1993年発表の30周年3枚組CDで2つ目のStereo Mixが登場。音の配置がOriginal Stereo Mixとほぼ同じで、本当にRemixなのか疑わしいですが(表記上はRemix扱い)、Graham Nashのエコーのかかったコーラス・オーヴァーダブ(左)と裏メロ(右/1分34秒〜)、タンバリン(右)が左右にハッキリと広がっている。Original Stereo Mixでは中央寄り。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)
『SINGLES COLLECTION+』(オランダ盤2枚組CD/1997年)
『The Air That I Breathe』(3枚組CD/1998年)
『ホリーズ・シング・ディラン・プラス』(2004年紙ジャケット仕様日本盤)

4. Signs That Will Never Change (German Stereo Mix)

 元々はThe Everly Brothersのアルバム『Two Yanks In England』(1966年)に提供した曲で、翌年ホリーズも1967年5月に「Carrie-Ann」のB面で発表。ヴォーカルにかかるエコーや間奏のキーボードがあの時代っぽい。

 ここに収録されたものは他のStereo Mixとは異なり、ここでは仮に"German Stereo Mix"とします。右=ヴォーカル/左=演奏のStereo Mix(恐らく未発表)を基に、ヴォーカルを中央、演奏部分を疑似ステレオ加工したもの(The BeatlesやThe Beach Boysの音源でいう"Duophonic"っぽい処理で、左右の片側が微妙に遅れて聞こえる)。恐らく未CD化と思われます。
(他の収録アルバム)
『THE HOLLIES』(LP=ドイツSR International 76 935/1967年)

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『Evolution』(アメリカSundazed SC 6122/1999年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(2014年) etc.

(2):Original Stereo Mix

 先に触れた通り、右=ヴォーカル/左=演奏のミックスが作成されたようですが、リリースされたかは不明。

(3):1993 Stereo Mix

 1993年発表の3枚組CDで登場したStereo Mix。
🔵音の大半は中央で、ヴォーカルにかかるエコーが右に流れ、間奏雨とエンディングのキーボードは右に配置。
🔵フェイド・アウトがMonoより約6秒長く、演奏が終わるところまで入っている。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)
『エヴォリューション・プラス』(紙ジャケ日本盤/2004年)

(4):2003 Stereo Mix

 2003年にボックス・セットで発表されたステレオ・ミックス。(3)のStereo Mixを基に、ステレオ・リバーブが追加され、低域が強調されています。
(主な収録アルバム)
『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)
『グレイテスト-シングルズ Vol.1』(2014年)

5. Like Every Time Before (Stereo Version)

 この曲も元々はThe Everly Brothersのアルバム『Two Yanks In England』(1966年)に提供した曲で、ホリーズ版は『Would You Belive』セッション(1966年3月)で一度録音するもお蔵入りし、1968年5月に再録音。ドイツ盤シングル「Do The Best You Can」のB面で発表されています。にしても、メンバーの一人が抜けるかどうかの瀬戸際に「あの頃には戻れないのだろうか?」と歌うこの曲に着手したのは偶然なのだろうか。単にいい曲と思って録音しただけかもしれませんが…。

 ここに収録されたのは本盤が初出のOriginal Stereo Mixで、曲後半でGraham Nashのヴォーカルが左右に移動する。2003年にボックス・セットで初CD化。

(各種ミックス)
(1):Mono Single Version

 ドイツ盤シングルで発表された、オリジナルのMono Mix。
(主な収録CD)
『バタフライ』(紙ジャケ日本盤/2013年)

(2):Original Stereo Mix

🔵ドイツ盤LP『Hollies' Greatest Hits』(1968年10月)が初出のステレオ・ミックス。
🔵サビでヴォーカルが左右に振り分けられている。
🔵左側から聞こえる12弦ギターが、41秒から右に移動する。
🔵曲後半、Graham Nashのヴォーカルが右から左に移動。
(主な収録CD)
『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)

(3):1993 Stereo Mix

🔵1993年発表の3枚組CDで登場したStereo Mix。
🔵ヴォーカルの配置が(2)と異なり、リード・ヴォーカルは常に中央やや右寄り、ハーモニー・ヴォーカルは右。
🔵12弦ギターは移動せず、常に右。
🔵曲後半、Graham Nashのヴォーカルは移動せず、常に右。
(主な収録アルバム)
『30th Anniversary Collection』(EMI Records USA 0777 7 99917 2 3/1993年)
『ホリーズ・シング・ディラン・プラス』(紙ジャケ日本盤/2004年)

(4):Alternate Mono Version

🔵1988年にイギリス編集盤で登場した、モノラルの別ヴァージョン。
🔵12弦ギターがもう1本オーヴァー・ダビングされている。他のミックスでは含まれていない。
(収録CD)
『Rarities』(1988年)
『ホリーズ・シング・ホリーズ+13』(紙ジャケット仕様日本盤/2014年)

6. Blowin' In The Wind (Nash Version/Stereo Mix)

 アルバムのラストはBob Dylanの名曲カヴァー。1968年8月12〜16日にかけてのセッションで「Man With No Expression (Horses Through A Rainstorm)」「Survival Of The Fittest」「A Taste Of Honey (1968 Version)」等と共に録音。これらの曲は別々の運命を辿り、この「Blowin' In The Wind」はやがてディランのカヴァー・アルバム制作へと発展。ここでグループ間の方向性の相違が決定的となったGraham Nashは、当時交流を深めていたDavid Crosby(The Byrds)とStephen Stills(Buffalo Springfield)と新グループ結成に動き出し、1968年12月にバンド脱退。翌年Crosby,Stills & Nashとして成功を収めます…と、よく知られるエピソードを。

 ここに収録されたものはGraham Nashが参加したヴァージョンで(通称"Nash Version")、『Hollies Sing Dylan』(1969年5月)に先駆けてリリースされています(ドイツやスウェーデンでは「Listen To Me」のB面としてシングル発売)。

(各種ミックス)
(1):1968 "Nash Version"/Mono Mix

 ドイツやスウェーデンでシングルで発表された、オリジナルのMono Mix。
(主な収録CD)
『ホリーズ・シング・ディラン+10』(2014年)
『グレイテストVol.2-シングルズVol.2』(2014年)

(2):1968 "Nash Version"/Stereo Mix

🔵ドイツ盤LP『Hollies' Greatest Hits』(1968年10月)が初出の、通称"Nash Version"のステレオ・ミックス。後に『Hollies Sing Dylan』に収録されたものとは別ヴァージョン。
🔵バッキング・トラックはNash Version、Album Version共に同一。
🔵バック・コーラスは中央に配置。
(主な収録CD)
『THE HOLLIES AT ABBEY ROAD 1966-1970』(1998年)
『Greatest Hits』(2003年)
『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)
『ホリーズ・シング・ディラン・プラス』(紙ジャケ日本盤/2004年)
『Clark,Hicks & Nash Years (The Complete Hollies April 1963 - October 1968)』(2011年)

(3):1969 "Album Version"

🔵『Hollies Sing Dylan』で発表された"アルバム・ヴァージョン"。
🔵Allan Clarkeのリード・ヴォーカルが差し替えられ、節回しも若干異なる。
🔵バック・コーラスも差し替えられ、右側から聞こえる。サビで中央に移動("Nash Version"との違いが特に判別しやすい部分。"Nash Version"が中央、"Album Version"は右側と思っていただけると)。
(主な収録アルバム)
『Hollies Sing Dylan』(LP及びCD全般)
『SINGLES COLLECTION+』(オランダ盤2枚組CD/1997年)
『The Air That I Breathe』(3枚組CD/1998年)
『The Very Best Of The Hollies』(2012年)

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資料提供より:アルバム・ジャケットの表・裏面、レーベルの画像。表の写真は英盤・日本盤と同じものが使われていますが、トリミングや文字が異なるほか、英盤・日本盤は左右が逆(=逆版)に。ちなみにトリミングなしの写真がボックス・セット『The Long Road Home 1963-2003』(2003年)のブックレットに掲載。
・・・ということで計3回に渡ってお送りしたThe Hollies特集、当初はあと1回掲載する予定でしたが、物事そんなに思うように行かないもので、資料が十分に揃えられず、いずれ実現出来るのを願って別の機会に。資料&情報提供者の方へ改めて感謝します。どうもありがとうございました。

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(作成:2017年1月22日/更新:2017年2月17日)
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