The Zombies Part 1 : Begin Here

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1.Road Runner
2.Summertime
3.I Can't Make Up My Mind
4.The Way I Feel Inside
5.Work 'N' Play
6.You Really Got A Hold On Me〜Bring It On Home To Me
7.She's Not There
8.Sticks And Stones
9.Can't Nobody Love You
10.Woman
11.I Don't Want To Know
12.I Remember When I Loved Her
13.What More Can I Do
14.I Got My Mojo Working
◎The Zombiesはロッド・アージェント(k,vo)、コリン・ブランストーン(vo)、クリス・ホワイト(b,vo)、ポール・アトキンソン(g)、ヒュー・グランディ(d)の5人編成のイギリスのバンド。1961年頃に前身バンドが始動し、やがてこの奇妙なバンド名の発案者で初期メンバーのポール・アーノルド(b)が医師を目指すために脱退し、クリス・ホワイトに交代。メンバーは学業や仕事の傍ら活動を続けましたが、1964年5月に新聞社主催のコンテストで優勝したのをきっかけにプロ転身を決意。デッカ・レコードと契約し1964年7月にシングル「She's Not There」でデビュー。コリン・ブランストーンのせつないヴォーカル、ロッド・アージェントの(当時としてはかなり珍しかった&驚異的だった)ジャジーなキーボード・ソロが魅力的なこの曲は全英第12位、アメリカでは第2位の大ヒットを記録し注目を集めます。

 そして翌1965年4月にファースト・アルバム『Begin Here』(本作)を発表。オリジナルとカヴァー曲が半々ずつ、ロッド・アージェントが4曲、クリス・ホワイトが3曲を手がけ、事務所社長兼プロデューサー・ケン・ジョーンズによるインストが1曲(5「Work 'N' Play」)という構成。プロデューサーの曲が入っているのがいかにもあの時代的ですが、ビートルズ同様にオリジナル指向の強いグループだったようです。

 オリジナルでは何と言っても「She's Not There」。R&B色の強かったThe Animalsがオルガンが武器(?)だったのに対しこちらはエレクトリック・ピアノがメイン。コリン・ブランストーンのソフトなリード・ヴォーカル、サビで一気に盛り上がりキーボード・ソロに行く展開がスリリング。4「The Way I Feel Inside」は途中までアカペラで通す当時としては珍しいタイプの曲。10「Woman」はロッド・アージェントによるR&B寄りでアップ・テンポのナンバー。11「I Don't Want To Know」は12弦ギターが印象的なクリス・ホワイトの作品。ん?The Byrdsのデビュー曲とこれどっちが先に出たんだろう…。同じくクリス作の13「What More Can I Do」はマイナー調のせいかGSっぽい雰囲気。

 カヴァー曲は同期のBritish Beatバンド同様にアメリカのR&Bナンバーが取り上げられ、The Pretty Things版でもお馴染みのボ・ディドリーの名曲1「Road Runner」、レイ・チャールズの8「Sticks And Stones」、Muddy Watersでお馴染みの14「I Got My Mojo Working」といった勢いのあるナンバーのほか、ジョージ・ガーシュインの2「Summertime」ではクールなサウンドが印象的。ご多分に洩れずかどうかはさておき、個人的にこの曲を知ったのはJanis Joplinによる強烈なカヴァー・ヴァージョンでした。
 ソウルフルな9「Can't Nobody Love You」は「Cry to Me」や「If You Need Me」等で知られるSolomon Burkeのナンバー。途中の展開がHall & Oatesの「Everytime You Go Away」を連想させられたり。また、Smoky Robinson & The Miraclesの「You Really Got A Hold On Me」とSam Cookeの曲でThe Animalsのヒットでお馴染みの「Bring It On Home To Me」のメドレーは後々日本のThe Golden Cupsに伝わり、彼らのサード・アルバム『Blues Message』(1969年)で取り上げられていますので機会がありましたらそちらも是非。

 同期のバンドと比べて黒っぽさが希薄だったり、妙にコミカルなアー写が多いのはあまり重要ではなく、むしろ注目したいのはタイプの異なる2人のソングライティングや、ロッド・アージェントのジャジーなプレイ、コリン・ブランストーンの唯一無二の声。このバンドはこれに尽きるのでは。もしこのアルバムが好きになったら次はシングル曲を是非。日本での一般的知名度はインパクトのある「She's Not There」「I Love You」「Time Of The Season」程度に留まっている印象がありますが、メンバーのソングライティングに磨きがかかるのはこのアルバム以降。ヒットの有無とか関係なく楽しめます&発見も色々。
[CDについて]

[1999:イギリスBig Beat盤]

Begin Here - PlusBegin Here - Plus
(1999/05/11)
Zombies

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『Begin Here』((英)Big Beat CDWIKD191/1999年)

1〜14・・・『Begin Here』
(Bonus Tracks)
15.It's Alright With Me
16.Sometimes
17.Kind Of Girl
18.Tell Her No
19.Sticks And Stones (Alternate Take)
20.It's Alright With Me (Alternate Take)
21.I Know She Will (Demo)
22.I'll Keep Trying (Demo)

◎1999年4月23日にイギリスのBig Beatから発売されたリマスター盤。ただしジャケットはオリジナル・ジャケットとは別のテイクが使用されています。1〜14はアルバムのモノラル・ミックス、15〜17はイギリスで唯一発表された4曲入りEP『The Zombies』より(もう1曲は「Summertime」)。18「Tell Her No」はシングルより。

 ボーナス・トラック19〜22は初登場の未発表音源(すべてモノラル)。を収録。19「Sticks And Stones」は別テイク(Take 12)、20「It's Alright With Me」はEP収録曲の別テイク(Take 6)。『R.I.P.』収録予定曲だった21「I Know She Will」22「I'll Keep Trying」の2曲はDemo音源で、録音状態から察してアセテート盤から起こされたようです。

[1999:P-Vine 輸入国内盤仕様]

ビギン・ヒア・プラス・・・ビギン・ヒア・プラス・・・
(1999/05/10)
ゾンビーズ

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『Begin Here Plus』((日)P-Vine PCD-862/1999年)

◎1999年に日本のP-Vineから発売されたもので、上記イギリスのBig Beat盤に帯と一体型になっている日本語解説書をつけて発売。当時の定価は2,800円。

[2000:ビギン・ヒア・プラス]

ビギン・ヒアビギン・ヒア
(2000/02/23)
ザ・ゾンビーズ

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『ビギン・ヒア・プラス』((日)インペリアル TECW-20896/2000年)

1〜14・・・『Begin Here』
(Bonus Tracks)
15. Tell Her No (Mono Single Version)
16. Kind Of Girl
17. Sometimes (Intro Takes 1,2,3,4,5,6)
18. Sometimes
19. It's Alright With Me
20. Summertime (Demo)
21. Woman (Demo)
22. Kind Of Girl (Demo)
23. The Way I Feel Inside (Studio Chat/False Start)
24. The Way I Feel Inside (Rehearsal)
25. Sticks And Stones (Alternate Take)
26. It's Alright With Me (Alternate Take)

◎日本のテイチク(インペリアル)から発売された日本盤で、歌詞・解説書付き。ジャケットは英Big Beat盤と同一ですが、そこから複写したらしく印刷がややぼやけ気味。内容は1〜14はアルバムのモノラル・ミックス、ボーナス・トラックは英Big Beat盤とは選曲が異なり、17,20,21,22,23,24はボックス・セット『Zombie Heaven』(1997年)で発掘されたアウトテイクやDemo音源。25,26は上記英Big Beat盤より。なお、テイチクからは以降もジャケットや盤の仕様が異なるCDが何度か発売されていますが、音の内容はこのCDと同一。

[2001年ドイツ盤]

Begin HereBegin Here
(2001/04/02)
Zombies

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『Begin Here』((ドイツ)Repertoire RR-4939/2001年)

1. Road Runner*
2. Summertime*
3. I Can't Make Up My Mind (Stereo Version)
4. The Way I Feel Inside (Stereo Version)
5. Work 'N' Play*
6. You Really Got A Hold On Me〜Bring It On Home To Me*
7. She's Not There (Stereo Version)
8. Sticks And Stones*
9. Can't Nobody Love You*
10. Woman (Stereo Version)
11. I Don't Want To Know*
12. I Remember When I Loved Her (Stereo Version)
13. What More Can I Do*
14. I Got My Mojo Working*
(Bonus Tracks)
15. You Make Me Feel Good (Stereo Version)
16. Leave Me Be (Stereo Version)
17. Tell Her No (Stereo Version)
18. She's Coming Home*
19. I Must Move (Stereo Version)
20. Kind Of Girl (Stereo Version)
21. It's Alright With Me*
22. Sometimes *
23. Whenever You're Ready (Stereo Version)
24. I Love You (Mono Single Version) *
25. Is This The Dream (Mono Single Version) *
26. Don't Go Away (Stereo Version)
27. Remember You *
28. Just Out Of Reach (Stereo Version)
29. Indication (Stereo Version)
30. How We Were Before (Stereo Version)
31. I'm Going Home *

* Mono Mix

◎2001年にドイツのリイシュー・レーベル、Repertoireから発売されたCD。パッケージはデジパック仕様で、ジャケットはアメリカ盤のデザインを使用。音源は1997年以降のリマスターではなく、従来から出回っていた音源を使用しており、ヒス・ノイズを極力取り除いたマスタリング。曲によってはステレオで収録され、7「She's Not There」はオーヴァー・ダビングのないステレオ・ミックス。ボーナス・トラックはDecca在籍時のシングルやEPからの曲を収録。
 
[2004:紙ジャケット仕様]

ビギン・ヒア(紙ジャケット仕様)ビギン・ヒア(紙ジャケット仕様)
(2004/05/26)
ザ・ゾンビーズ

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『ビギン・ヒア』((日)インペリアル TECI-21219/2004年)

◎2004年5月26日に日本のテイチク(インペリアル)から発売された紙ジャケット仕様のCD。ジャケットは英Decca のオリジナルを使用していますが、レーベルのロゴ・マークは権利関係上消されています。CDの内容は2000年盤と同一。

[2008:デジバック仕様]

ビギン・ヒアビギン・ヒア
(2008/01/23)
ザ・ゾンビーズ

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『ビギン・ヒア』((日)インペリアル TECI-24453/2008年)

◎2008年1月23日に日本のテイチク(インペリアル)から発売されたCDで、ジャケットがデジパック仕様に変更されています。
[2011:Begin Here (The Complete Decca Mono Recordings)]

Begin Here: Decca Recordings 1964-1967Begin Here: Decca Recordings 1964-1967
(2011/02/21)
Zombies

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『Begin Here (The Complete Decca Mono Recordings)』
(CD=ドイツRepertoire REP-5179)

[Disc 1:The Original Mono LP]
1. Roadrunner
2. Summertime
3. I Can't Make Up My Mind
4. The Way I Feel Inside
5. Work 'N' Play
6. You've Really Got A Hold On Me
7. She's Not There
8. Sticks And Stones
9. Can't Nobody Love You
10. Woman
11. I Don't Want To Know
12. I Remember When I Love Her
13. What More Can I Do
14. I Got My Mojo Working

[Disc 2:Singles & EP's]
1. You Make Me Feel Good
2. Leave Me Be
3. Kind Of Girl
4. Sometimes
5. It's Alright
6. Tell Her No
7. She's Coming Home
8. I Must Move
9. I Want You Back Again
10. Whenever You're Ready
11. I Love You
12. Is This The Dream
13. Don't Go Away
14. Nothing's Changed
15. Remember You (Soundtrack Version)
16. Remember You
17. Just Out Of Reach
18. Indication
19. How We Were Before
20. Gotta Get A Hold Of Myself
21. Goin' Out Of My Head
22. She Doeas Everything For Me

◎2011年2月21日にドイツのリイシュー・レーベル、RepertoireからThe Zombiesのオリジナル・アルバム2作品が、2枚組拡大版で発売。トラック・リストは2011年1月17日現在に公表されている情報より。全曲、60年代にDeccaからリリースされたオリジナル・モノラル・ミックスで収録、後に英Big Beatや日本テイチクから出たリマスター盤で発掘されたアウト・テイク、別ヴァージョン、古くから存在したStereo Mixの類いは未収録。
[2013:Zombies in Stereo]
Zombies in StereoZombies in Stereo
(2013/10/22)
Zombies

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CD=ドイツRepertoire REP5288

◎2013年にドイツのRepertoireレーベルから発売された4枚組Stereo Mix集CDのDisc 3に『Begin Here』収録曲がアルバムの曲順通りにステレオで収録されています。この音源は2枚組CD『the DECCA stereo anthology』(2002年)の際に作成されたRemix版。

(掲載:2000年/更新:2004年8月19日,2008年1月27日,2011年3月7日,2014年7月28日)
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