The Beatles : Unreleased Masters (2016)


[マニアへのワンステップ的(?)・廉価盤4枚組CD BOX]

⚫️CODAというメーカーから発売された廉価盤4枚組CD BOXで、メンバー非公認・グレーゾーンなアイテム。EU圏内で発売されたようで、イギリスでは未発売との表記も(曲目の下に小さい字で細かく説明が書いてある)。

 内容は公式盤(ユニバーサル及び、青リンゴのロゴマークがあるもの)にほぼ未収録音源の寄せ集めで、『Anthology』シリーズも聴き倒して、もっと色々聴きたくなった方向け。初めて接する方にとっては新鮮、長年のファンにはお馴染みの…大半が70〜90年代に裏ルート(ブタさんや黄色いワンちゃんや耳をすましている人とか…)で流出していた音源が元になっており、権利関係が緩くなって出せちゃったというか…そうした類のものと思っていただけると。その時代に出たものよりマスタリングもほぼ良好、低価格もあり、ここ最近密かに注目を集めているようです。

 既に(海外版を含む)Amazonのレビュー欄に多くの書き込みがあるのでそれで事足りますが、ここでも把握している範囲内でご紹介…というよりちょっとワケありで、ここ数ヶ月間『Past Masters』の記事へのアクセスが増えていて何でだろう?と思ったら、"Past"じゃなくてこの箱の事で…(笑)。検索って一単語が含まれているだけで拾ってしまう短所もあって…こちらも読んでもらいたい相手を選べない。その辺のバランスが中々難しいですね…誤アクセス対策の応急処置という事で。あと申し訳ありませんが、よく把握しきれていない部分もある事を予めご了承ください。
[Disc 1:The Lost Decca Tapes]
1. Money (That's What I Want)
2. Till There Was You
3. To Know Her Is To Love Her
4. Besame Mucho
5. Memphis,Tennesse
6. Sure To Fall (In Love With You)
7. Crying,Waiting,Hoping
8. September In The Rain
9. Take Good Care Of My Baby
10. Love Of The Loved


 1〜10は1962年1月1日@ロンドン・デッカ・レコードでのオーディション音源より。『Anthology 1』(1995年)に採用されなかった10曲を収録。ピッチやマスタリングも1のイントロ以外は良好、特に10「Love Of The Loved」がお目当の方も多いかもしれませんね。デッカ関連の音源はこちらでも触れましたので是非。

11. The Decca Tapes (Interview With Pete Best)

 デビュー前のドラマーだったPete Bestのインタビュー(バックに「My Bonnie」「Till There Was You」が流れる)。これ聴いた事あるなぁ…たぶん、原題が『SGT. Peppers Lonely Hearts Club Band』だったかで、1985〜6年頃に日本のFMで『Twist And Shout』と題されて放送されたものの一部だったと思います。ちなみに日本で放送されたものは、コメントの後に日本語訳が挿入されていて。この番組で「Hello Little Girl」や「How Do You Do It」を初めて聴いたんだった(後者は『Anthology 1』とは曲構成が微妙に異なる)。昔の記憶のまま書いてしまっているので違ってたりして…(笑)

12. P.S. I Love You

 デビュー・シングル及び『Please Please Me』等で聴けるものと同じテイク。非公式盤らしく(?)シングル盤から音が起こされ、左右からノイズが若干聞こえる。

13. The Love Me Do Controversy (Interview with Pete Best and Andy White)

 Pete BestとAndy White(セッション・ミュージシャン)が「Love Me Do」について語るインタビューで、何かのドキュメンタリー番組の音源と思われます。

15. Till There Was You

 時代は少し飛んで、1964年2月9日、アメリカのテレビ番組『Ed Sullivan Show』出演時の音源より。映像は同番組のDVDや『THE U.S. VISIT』(2003年)等で公式発売済み。にしても何でこれだけ唐突に収録されているんだろ。ドラムのプレイの違いを聴くためとか…?

16. The Boys Want You Out (Interview with Pete Best)

 これもPete Bestのインタビュー。

17. My Bonnie

 定番の1961年ポリドール音源、トニー・シェリダンとのセッションより(Stereo Mix)。→その他のアルバム1:1960-1961へ。

ちなみにこのDisc 1とは微妙に選曲が異なる日本盤CD『ザ・ロスト・デッカ・テープス』が2016年7月にリリースされています。
[Disc 2:The Lost Studio Sessions]

⚫️2枚目は『Anthology』シリーズや『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年)に未収録のスタジオ・アウトテイクが中心。歌いながら演奏し、出来のいいテイクの上に後から音を重ねていたので、ここではその前段階・一発録りの生々しい演奏が聴けます。これも音源は過去に黄色いワンちゃん等から流出したワケありもので、その時音の回転数が遅かったものが今回補正された利点もあれば、元々Stereoだった音源がMonoに変換されている難点も。ちなみにこのDisc 2に2曲を追加した日本盤CD『ザ・ロスト・スタジオ・セッションズ』が2016年7月にリリースされています。そちらは通常プラ・ケース仕様・解説書付き。

1. Love Me Do (Single Version)

 おなじみ、リンゴがドラムを叩いているSingle Version。単純に権利関係がユルくなって収録されていると。
(その他の収録CD)
『Past Masters』(1988年/2009年)

2. Misery (Take 6)

 アルバム『Please Please Me』セッションより(1963年2月11日録音)。アルバムではOKテイクにジョージ・マーティンがピアノをダビングしていたのに対し、こちらはピアノなし・ジョージのギターが目立つ。このテイク以外にTake 1と7が『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年/配信版のみ)に収録。

3. There's A Place (Take 1)

 アルバム『Please Please Me』セッションより(1963年2月11日録音)。ハーモニカのダビングは無し。音質は良好なものの、元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。

4. Thank You Girl (Takes 4 & 12)

 1963年3月5日、シングル用のセッションより。前半のTake 4と後半(リンゴのドラムが目立つ部分)のTake 12を組み合わせたもの。ハーモニカは別のテイクに重ねたのでここでは無し。これも元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。ちなみにこのテイク以外、Take 1と5が『The Beatles Bootleg Recordings 1963』(2013年/配信版のみ)に収録。

5. Don't Bother Me (Take 10)

 1963年9月12日録音のTake 10。別テイクなのでダブル・トラックのヴォーカルや拍子木は無し。で、音質は良好なものの、元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。

6. Hold Me Tight (Take 24)

 これも1963年9月12日録音の別テイク。前のテイクでポールが早々に間違えてしまい、ジョージ・マーティンが"Take 24!!"とキレながらアナウンスしている。で、元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。

7. From Me To You (Take 3)

 表記ミスあり。"Take 7"とありますが、実際は"Take 3"。1963年3月5日録音。シングルになったテイクとは異なり、短い間奏が含まれていない。ハーモニカもありませんが、編集用パートとして別録りしたものなのでここには未収録。で、これも元々StereoだったのがMonoに変換されてしまっている。

8. A Hard Day's Night (Edited Take 3 & 4)

 1964年4月16日録音(モノラル)。出所の異なる2つの音源を組み合わせたもので、前半はギターに深いエコーがかけられたイントロの失敗テイク、後半は(ピッチが半音下がっている)最後の最後でアウトロをトチって終了…。Take 4と表記されていますが、個人的には疑っていますが…(曖昧)。ちなみに『Anthology 1』収録版は"Take 1"、リリース版はTake 9。

9. I'm A Loser (Take 3)

 1964年8月14日録音の"Take 3"。これも何故か元々StereoだったものをMonoに変換された上、フェイド・アウト処理されている。

10. What You're Doing (Take 11)

 1964年9月30日録音の"Take 11"。ジョンがハーモニーを付けているほか、間奏で転調し再び戻ったり、アウトロ直前に短い空白があったりと、リリース版とはアレンジが違う点が多いのが聴きどころ。惜しくもこれもStereoからMonoに変換されてしまっている。

11. She's A Woman (Take 5)

 1964年10月8日録音の"Take 5"。OKテイクの1つ前。惜しくもこれもStereoからMonoに変換されてしまっている。

12. Love Of The Loved
13. Money (That's What I Want)

 ここからはボーナス・トラック。2曲共に1962年1月1日@ロンドン・デッカ・レコードでのオーディション音源より。Disc 1の『The Lost Decca Tapes』と全く同じ音源。

14. I'm Talking About You

 『On Air: Live At The BBC, Volume 2』(2013年)にも収録されていた、1963年3月16日@BBCラジオ"Saturday Club"でのスタジオ・ライヴより。音の鮮度はこちらのほうがやや良好。

14. One After 909

 長年のファンにはお馴染みの、1962年10月頃@リヴァプール・Cavern Clubで録音されたリハーサルより。1960年のDemoより遅め、翌1963年にスタジオ録音されたものより若干テンポが速め。
(その他の収録CD)
『I Saw Her Standing There』(2013年)

14. Seventeen (=I Saw Her Standing There)

 同じく1962年10月頃@リヴァプール・Cavern Clubで録音されたリハーサルより。"Seventeen"は"I Saw Her Standing There"の原題で、間奏後の歌詞が違っていたり、ジョンが終始ハーモニカを吹いている。
(その他の収録CD)
『I Saw Her Standing There』(2013年)

15. Catswalk

 同じく1962年10月頃@リヴァプール・Cavern Clubで録音されたリハーサルより、ポール作と言われるインストゥルメンタルの未発表曲(2テイクあるうちの片方)。1967年に「Cat Call」と改題されてThe Chris Barber Bandに提供されたとのこと。
(その他の収録CD)
『I Saw Her Standing There』(2013年)
[Disc 3:The Legendary Ed Sullivan Shows]
1. From Me To You
2. This Boy
3. All My Loving
4. I Want To Hold Your Hand
5. She Loves You
6. All My Loving
7. Till There Was You
8. She Loves You
9. I Saw Her Standing There
10. I Want To Hold Your Hand


 1964年2月、アメリカのテレビ番組『Ed Sullivan Show』出演時の音源より。1〜5は恐らく2月16日@マイアミ(だと思う)、6〜10はアメリカ上陸直後の2月9日放送より。

11. You Can't Do That
12. Can't Buy Me Love
13. If I Fell
14. A Hard Day's Night
15. I Want To Hold Your Hand


 1964年8月23日@ハリウッド・ボウル公演より(モノラル/ライン録音/盤起こし)。結構聞き応えあり。1977年盤には5曲共に未収録、11「You Can't Do That」15「I Want To Hold Your Hand」はRemixされて2016年盤に収録。公式盤未収録の「If I Fell」や、ハイテンションな14「A Hard Day's Night」が聴きどころ。
[Disc 4:The Beatles On The Telly]
1. A Hard Day's Night
2. Things We Said Today
3. You Can't Do That
4. If I Fell
5. Long Tall Sally


 1964年7月19日、テレビ番組『Blackpool Night Out』での演奏より。演奏は普通に楽しめるものの、半音下がっているのが惜しい。

6. I Feel Fine
7. Ticket To Ride
8. Yesterday
9. Help!
10. Act Naturally


 こちらは1965年8月1日の演奏より(註:6と7の間に"I'm Down"が演奏されましたが、ここでは未収録)。6〜9は『Anthology 2』(1996年)、8,9,10の映像がDVD版『Anthology』に公式リリース。
My Favorite Albums(目次)へ戻る。

(作成:2016年8月26日/更新:2016年9月9日)
関連記事
[ 2016/08/26 19:50 ] The Beatles関連 | TB(-) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する